歴史ある水郷と点在する史跡を徒歩でめぐろう! 地下鉄で気軽に行ける、散策ポイント多数の郊外タウン。
こんにちは、上海ナビです。
七宝といえば、地下鉄で行ける水郷「七宝老街(七宝古鎮)」がある街として有名ですよね。でも、その水郷のまわりや、地下鉄「七宝」駅周辺はどんな雰囲気なのでしょうか。ナビのまわりには七宝に住んでいる日本人の知人も割と多かったりします。実は観光地という顔だけでなく、巨大ベッドタウンでもあるこのエリア。旅行者の方も、転勤&駐在になりそうなビジネスマンの方も、ナビといっしょに街の雰囲気をざっと見ておきましょう。
「七宝」へ行こう!
「七宝」駅
「七宝」の最寄り駅は地下鉄9号線「七宝」駅。市中心の繁華街「徐家匯」からはわずか15分という距離です。意外と近いのにはナビもびっくり。通勤にぴったりの場所なのだということがよくわかりました。駅を出たところは漕宝路と七莘路の交差点です。観光や街歩きを楽しみたい方は漕宝路方面、ショッピングや住まい関連を見たい方は七莘路方面を中心に歩きましょう。
飛行機が大きく見えます
虹橋国際空港からも近いので、空を見上げると離陸直後の飛行機が飛んで行くのが見えます。飛行機に乗るまでにまだ数時間あるという方は、タクシーでさっと観光に来るのもいいかも。それでは早速エリアごとに分けてご紹介していきましょう。
「七宝」駅から「七宝老街」
皆さんが知りたいメインのエリアはここなのでは。駅から水郷までは徒歩約8分ほどで着いてしまいます! 詳しい行き方は下にリンクした「七宝老街」の記事を見てみて下さい。
「七宝」駅の構内は、待ち合わせにも便利なこじんまりとした場所。でも、その上に巨大ショッピングモール「匯宝購物広場」が直結しています。ファッションアイテムやコスメはもちろん、グルメスポットが充実しているのがこちらの売り。1階にはフードコートもあります。「七宝老街」は基本的に外を歩く観光地ですので、真夏や真冬はこのモールを覚えておくと便利。「七宝老街」の入り口となる民主路は、このモールの東端から南にのびています。
「七宝老街(七宝古鎮)」は遠くに行かずして旅気分が味わえるため、地元上海人にも大人気の場所。ナビが訪れた日はお天気のいい日曜日だったため、橋の上も大混雑。遊覧船もギュウギュウ状態でした。
いつも混んでいる大人気の観光スポットです
桶屋さんが目立ちます
街自体は明から清代に形成されたそうで、特に紡績や木工業がさかんだったようです。路地を入るといたるところに木桶屋さんを発見するのはそのため。上海人にとって、木桶は足湯に使うものだそうです。桶を持って帰るのはちょっと重いけど、足湯用の漢方配合の入浴剤なら七宝ならではのお土産として喜ばれるのでは。ナビも使ってます。
また、「七宝老街」はB級グルメの食べ歩き街としても有名。水郷内の路地「南大街」には、小さな飲食店がぎっしり並んでいます。しかも平均で一品5元ほど。30元もあればお腹いっぱいいろいろなものを買い食いできちゃいます。
「七宝老街」外の史跡をめぐろう
「ツアーで半日」ではなく、じっくりこのエリアの歴史を知りたいという方は、「七宝老街」の南側と東側に出てみましょう。観光化されていない、古き良き街の姿が見えてきます。すべて徒歩でまわれますよ。
まずご紹介したいのは、「七宝老街」の東側にある二つのお寺です。「七宝」という地名は、宋代に建てられたこのお寺に7つの宝物が伝わったことで付けられたそう。七宝焼はまったく関係がないので注意して下さいね。
<南七宝寺>昔ながらの商店街の一角にたたずむ小さなお寺。庭には一対のイチョウの古木があり、奥に古い鐘や仏像がこじんまりと安置されています。中国のお寺というと金ぴかで近代的ですが、こちらは素朴で庶民的。入場も無料なので、近所の人が気軽にお参りに来ていました。
古い街並が残る一帯です
このお寺のある富強街と、そこに入り組む迷宮のような路地は必見。ぜひ時間をかけて散策してもらいたい場所です。地元の人たちの生活を間近に見られるのはもちろん、占い師や怪しげな軟膏を売る露天商が出ていたりと、観光地とはひと味違うノスタルジックな風景を見ることもできます。でも、観光地化の影も忍び寄っているよう。こんな風景が見られるのはあと数年かもしれません(2012年11月現在)。
<七宝教寺>「南七宝寺」から東へ進んだところにある新しいお寺です。建てられたのは2000年代で、2012年現在もまだ一部が建設中でした。香港の建築家が建てたそうですが、新しすぎてあんまり周囲の古い街並にマッチしてないような? 入場料は5元でした。境内では法要などが活発に行われているようで、中国のお坊さんのお経や音楽演奏が見てみたいという方は楽しいかも。敷地内は公園のように整備されています。
「七宝老街」から遠くに見えた塔。まだ建設中のようです(2012年11月現在)
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ちょうど法要が行われていました。中国のお経、独特です
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「七宝老街」を歩いていると、南側に十字架の塔があるのに気づくはず。見えた方向を目指してみました。するとカトリック教会発見!
<七宝天主教堂>100年以上も前に上海人の神父が建てたというゴシック建築の教会です。ナビが訪れた日曜日は、教会の方数人で賛美歌を歌うのが聞こえてきました。入場はもちろん無料で、建物内をいろいろ見ることもできます。それにしても、こんな徒歩圏内に仏教とキリスト教の立派な施設があるなんて、過去いかに七宝が交流の中心地で、さまざまな人が住んでいた街だったかということがわかりますよね。
なかなかに立派な教会です
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入り口に獅子があるのが中国風
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教会周辺の南街、天主堂街もいい雰囲気。お散歩にぴったりです。
七莘路沿い
6号出口
「七宝」駅の6号出口を出ると、「七宝老街」とは反対側の七莘路側に出ます。スーパー、雑貨店、家電量販店などが目立つ生活圏で、休日はどこも近所の買い物客であふれています。
道沿いは銀行、雑貨店などが並ぶ商店街になっています。歩道にはオレンジ色の自転車が並んでいる箇所が多数。閔行区が設置したレンタサイクルで、住人なら無料で利用できるそう。便利ですよね。
庶民的なお店が並んでいます
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歩道にはレンタサイクル置き場が
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七莘路の西側には巨大ショッピングモール「TESCO」が。全長数100mはある規模で、南側は家電量販店やグルメビルを含む星鑽城、北側が大型スーパーやレストラン、カフェ、ファストフード店、ドラッグストアなどが入るビルになっています。食品から家電、雑貨、家具まで、生活に必要なものなら何でも揃いますよ。住むには便利な場所かも。
「TESCO」の北側にこのエリアきっての大型住宅地「万科城市花園」があります。ナビの日本人友達もここに住んでいるんですが、遊びにいったときは敷地の広大さにびっくり。入り口から奥まで車で数分かかるほどです。
「TESCO」側の入り口を入った左手にバス「911路」の始発ターミナルがありました。実はこのバス、とっても便利な路線なんです。ここから乗れば、虹梅路エリア、古北エリア、虹橋開発区エリアに停まり、淮海中路、豫園近くの老西門まで行けちゃうんですよ。行きは地下鉄、帰りはここからバスで帰るなんていうプチトリップはいかがでしょう。
いかがでしたか? 史跡や水郷のある街なのに、便利なショッピングモールやデパートも揃う「七宝」。皆さんはどんなふうに歩いてみたいと思いましたか。ナビが密かにハマっている七宝の楽しみ方は夜の水郷散策です。飲食店が閉まる9時頃までのんびりして帰ると、通勤ラッシュとは逆の時間になるので帰りの地下鉄が座れるんです。ぜひ気軽にプチ郊外旅行を楽しんでみて下さい。
以上、上海ナビがお伝えしました。