2024年まで限定のポンピドゥー・センター別館。食事もお酒も楽しめる川沿い美術館を楽しもう。
こんにちは、上海ナビです。
今日ご紹介する「西岸美術館」は、中国に興味がなくてもアートが好きなら上海に行きたくなってしまうこと請け合いの場所。アジアで初めて、パリのポンピドゥー・センターの別館として作られた美術館なんです。2019年11月のオープン時にはフランスのマクロン大統領も訪れたんですよ。しかもポンピドゥー・センターとの契約は2024年までという期限つき。パリまで行かずに最先端のアートを楽しめるこの機会を逃す手はありません。早速出かけてみましょう〜。
「西岸美術館」へ行こう!
「西岸美術館」の最寄駅は地下鉄11号線「雲錦路」駅。周辺は話題の美術館が多数点在する「西岸」エリアです。行き方はこんな感じ。
ぐるりと川側に回り込んだところが正面エントランスです
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「西岸美術館」とは?フランスの総合文化施設「ポンピドゥー・センター」がアジアに初めて建設した分館です。契約期間は2019〜2024年の5年間(2019年現在。契約切れ以降は未定)。建物はデイヴィット・チッパーフィールドが設計し、3年かけて完成したそう。レンゾ・ピアノがデザインしたパリ本館とは180度異なる、真っ白のシンプルな建物が特徴です。「本家と全然違う!」という期待外れ的な声も聞きますが、黄浦江のゆったりとした風景に馴染んでいて、ナビはけっこう気に入っています。
北側の入り口
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地下への階段
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2階からの眺め
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真ん中の吹き抜け
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チケットカウンター
チケットの価格は展示、販売ルート(アプリなど)によって変わりますが、だいたい150元前後のよう。当日、カウンターで買うことができます。月曜日と春節期間が休館とのことなのでご注意ください。
現代アートファンにはたまらない展示内容
二階が展示室
それでは館内に入ってみましょう。展示フロアは階段(エレベーター)を上がった2階にあります。展示室は二つあり、それぞれでチケットを提示して入場します。館内の写真撮影は基本的にOKとのこと(フラッシュ、三脚の使用は禁止)。
作品は、現地で生で観た方が絶対いいので、ここでは掲載しません。展示されていたのは、ピカソ、ジャコメッティ、モンドリアン、カンディンスキー、デュシャン、デ・クーニング、ポロック、シャガール、クレーなどなど。アジアのアーティストでは丁乙、蔡国強、李禹煥、河原温、白髪一雄などの作品が展示されていました。日本でもなかなか観られないラインナップ。必見です。映像作品も多数あるので、じっくり鑑賞するなら2時間は必要かも。
館内施設
「西岸美術館」の特徴は、アートファンでなくても、展示フロアに入らなくても楽しめる美術館だということ。以下、入場券不要で楽しめるお勧め館内施設です。
Beaubourg2階にあるフレンチレストランです。窓際席からはすぐそこを流れる黄浦江の風景を一望でき、本場パリのフレンチとワインを楽しめます。が、この日ナビは予算オーバー、そして「せっかくならデートとかで」という理由でスルー。体験した方、ぜひ感想をお知らせください。
Le Chaiということでナビが食事に向かったのは、地下にあるカフェレストラン。簡単なメニューだけかと思ったのですが、ここもワイン、カクテルなどが種類豊富で、充分に食事とお酒を楽しむことができました。この日は黒トリュフのペンネとワイン、モヒートをオーダー。ここだけで数時間過ごしていた気が……。
カフェチケットカウンターの向かいにあるカフェもかなりお勧めです。ミュージアムカフェだからといってまったく手を抜いておらず、本格的なフランス菓子を揃えています。写真のケーキはココナッツムースのフィグ(イチジク)添え。ケーキだけ味わいに来てもいいのかも……。
書店館内1階の真ん中には、画集を中心とした品揃えの書店があります。自由に座って閲覧できるので休憩にも使えそう。ショップは2019年現在ここだけで、オリジナルグッズなどを販売していないのがちょっと残念でした。
キッズルーム地下にある多目的スペースは、子供用の創作コーナーとして開放しています。かけまわったりぶら下がったりして遊べるスペースには、自由に何かを作れるひも、布、箱などが。ぐずったり騒いだりしそうな小さな子も大歓迎の美術館というわけ。この辺、さすが子供にやさしい国・フランスと中国の美術館、という気がします。
周辺エリア
「西岸美術館」のまわりは、ベンチに座ってのんびりできる公園みたいなエリアになっています。ときおり野生のシラサギが飛んできたりも。気候のいい時期は散歩にぴったりです。
「西岸美術館」の向かいには、写真の美術館「上海撮影芸術中心」が、南側には「油罐芸術中心」が。そのほか、徒歩圏内にアートスポットがたくさん点在しています。ここだけで一日過ごせそうですよね。
いかがでしたか? アートファン、建築ファン、パリ好きたちの心を一気に上海に向かせることができそうな「西岸美術館」。ナビは作品の鑑賞、食事、コーヒー、ぼんやりする時間だけで軽く半日以上過ごしてしまいました。ぜひ皆さんも、時間をたっぷりとって、お腹も空かせて出かけてみてください。
以上、上海ナビがお伝えしました。