上海近郊4大水郷★ポイント比較

上海から日帰り観光OKの4大・人気水郷古鎮「朱家角」「周荘」「西塘」「烏鎮」!人気のポイントをサクッと比較してみましょう!

こんにちは、上海ナビです。
もともと湿地帯だった上海近郊の江南地域一帯には今でも国内有数の水郷古鎮が残り、都会にはない伝統的な町並みや人々の生活風景を身近に楽しむ場所として近年ますます人気が高まっています。
中でも、上海から車で1~2時間ほどの場所に位置する「朱家角」、「周荘」、「西塘」、「烏鎮」の4つの水郷はいずれも有名で、上海を起点とする1日観光にも十分組み込める観光地。いずれもすでにナビで詳しくご紹介していますが、今回はこの4つの水郷をコンパクトにまとめてご案内します。

各水郷とも、名前の部分をクリックすると詳細記事へとジャンプできるので、気になる水郷はそちらもチェックしてくださいね!

1: 朱家角  <上海から車で約1時間>
上海から最も近く、地元民の生活感が最も身近に感じられる小さな水郷。

朱家角のポイント
★明の万暦年間に栄えた水運の小さな町。
★保護指定を受ける明清時代の石橋や建物は素朴ながら風情あり。
★水郷地帯で暮らす人々の日常風景が身近でリアル!
★「街三里、店舗千個」と言われた繁華街「北大街」の活気も健在。
★気軽な半日観光でも十分良さが味わえます。
橋と小船が水郷内の往来を助け今も大活躍。
清朝末期の光緒3年 (1877年) に創建されて以来、現在まで伝承される漢方薬局 「童天和药号」 では、今でも地元住民が秤売りで薬を買う姿が見られます。
古きよき伝統を残し、その中に現代の生活に必要な新しいものが同居している小さな町。朱家角には、今を暮らす人々のリアリティがしっかり存在し、こうした水郷でも私たちにより親しみが感じられる場所かもしれません。
商店でよく見かけるのがチマキ屋さん。中でも朱家角名物の 「芦香扎肉(ブタの角煮)」 はとても美味しいので、ぜひ食べてくださいね!

2: 周庄(周荘) <上海から車で約1時間30分>
今でも明清時代建築の6割以上が商店や住居として残る有名水郷。

周庄(周荘)のポイント
★北宋時代に水郷の原型が生まれ、その歴史900年以上!
★明清時代からの建物の約6割が住居や商店として現存。
★橋や建築物にも多くの名所あり。
★団体ツアー客も多く、水郷内にはみやげ物店がいっぱい。
★名物料理の昼食を取りつつ、ゆっくり周遊がオススメ。
周庄(周荘)を開いたと言われる瀋万山の子孫が建てた屋敷 「沈庁 (瀋庁)」 は、間口が狭く奥へ長く続く水郷独特の “ 前庁後堂 ” 建築。
?小平時代の国際交流舞台に登場した 「双橋」 の絵画 (作者は陳逸飛) により、その後この橋だけでなく周荘も世界的観光名所となったそうです。
1920年代の文学結社 「南社」 のメンバーがここで酒を飲みつつ数々の有名な詩を作り上げたという 「迷楼」 や、台湾の有名女流作家三毛に由来する 「三毛茶楼」 など、名所が多いのも周荘の特徴。
周庄(周荘)名物のお菓子は、もち米と砂糖から作られる 「万三糕」。バリエーションも豊富です。
河岸に並ぶお茶屋さんのひとつ、周荘名物 「阿婆茶」 で一休み。ここで飲む緑茶の味わいは、周囲の風景とも合いまた格別です。
豚足を醤油につけてトロ火でじっくり煮込んだ 「万三蹄」 や青菜の漬物 「阿婆菜」 などは、白いご飯と一緒に食べたい周庄(周荘)名物!

3: 西塘 <上海から車で約2時間弱>
ハリウッド映画 『M:I:?』 ロケ地として一気に知名度UPの長閑な水郷。

西塘のポイント
★春秋戦国時代には吴越両国の境界だった場所でもある。
★元代には水郷の原型ができ、800年近い歴史を持つ。
★弄堂の多さと狭さ、長さ1kmにもわたる 「廊棚」 が有名。
★他の水郷の町に比べると商売っ気がないことも有名。
★映画 『M:I:?』 ロケ地になったことで、近年一躍有名に!
西塘内にたくさんある弄堂 (住宅の合間を縫う路地) の中でも1番狭くて有名なのが 「石皮弄」。1番狭い部分では、その幅たった80cmなんですよ。
廊棚 (屋根の付いた長廊) は、雨の多いこの水郷で商家に運ばれる荷物や人々の雨よけとして作られるようになったもの。1軒が建てると隣も建て、ずらりと1kmも続くものになったんだそうです。

石段とスロープの2手に分かれる 「送子来鳳橋」 は、“ 男女の産み分けができる ” という言い伝えがある橋。石段なら男の子、スロープだと女の子だそうです。
他の地ほど観光化されすぎず…と言うか、商売っ気がなくのどかな町とよく言われるのが西塘。そんなノンビリな空気の中にも、『M:I:?』 ロケ地になったことを誇る看板やトム・クルーズの写真が今でもあったりするそうですよ。ハリウッドのロケ地効果も感じられる水郷です。

豚肉の入った 「荷葉粉蒸肉 (ハスの葉で包んだチマキ)」 や一口で食べられる豚の角煮 「十三香扎肉」 などは、やはり水郷名物。

4: 烏鎮 <上海から車で約2時間>
歴史の古さも規模も4つの水郷ではトップ? 網羅するには一泊がベター。

烏鎮のポイント
★1300年以上という悠久の歴史を誇り、4つの水郷で最も大規模。
★観光用に整備された東柵区と、宿の多い西柵区に分かれる。
★今も土地に息づく伝統品制作の現場を実際に見て楽しめる。
★船で運河を越える西柵区では水郷リゾート気分を堪能。
★東柵区で昼の観光、西柵区で夜の観光という1泊旅行にもオススメ!
東柵区内ではアルコール度55%の地酒を醸造する 「三白酒酒造」、藍染の製造過程を見学できる 「宏源染泰坊 (藍染め作業場)」 など、今もこの土地に残る伝統品の製造過程が身近に楽しめます。
南宋時代に中国北方からこの江南地方一帯へ伝来したと言われる中国の民間芸術 “ 影絵芝居 ” は、現在でもこの烏鎮で受け継がれています。牛の皮で作られる人形たちの動きが独特!
高菜に似た漬物 「雪菜 (シュエツァイ)」 のしょっぱさとゴマ油の風味が後を引く冷麺や、緑豆を使ったシンプルなスープなど、田舎料理も素朴な旨さ。
東柵区から西柵区までは約3km。さらに、西柵区へは舟に乗って入ります。西柵区には運河沿いに宿が立ち並び、水郷の美しい夜や朝もやを堪能するには絶好の場所。しかし夕方までの日帰りなら東柵区だけの観光で十分かも。
夕暮れから夜にかけて、空の色が移ろう光景を追うだけでもリラックスできてしまう烏鎮。上海から気軽に足を運べる水と緑のリゾートです。
以上が、上海近郊にある4大有名水郷をざっとご紹介しました。
どれも似ているようでありながら、それぞれに個性があり 「ココが一番!」 とランキングできないのが、水郷の良さ。でも、だからこそもっと多くの方に足を運んでいただきたいスポットでもあります。
ただ、多くの水郷にはミニ博物館や陳列館などの見所があったり、舟に乗る勝手などよく分からなかったり…。特に中国語が話せる方でない場合、ガイドさんの案内に耳を傾けながら歩いたほうが景色以外のシーンにもより興味が持てると思いますよ。下記、「ガイド&車チャーター付き」のナビツアーもぜひご参考にどうぞ!
< 上海ナビ取り扱いの水郷ツアー一覧 >

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-09-08

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