2008 北京オリンピック聖火リレー in 上海

5月23日・24日は上海の番!市民全体が全身全霊で盛り上がった聖火リレーの模様をリポート!

こんにちは、上海ナビです。
5月23日~24日の2日間にわたり、上海で北京オリンピックの聖火リレーが行われました。本来は、20日から予定されていた上海聖火リレーですが、四川大地震の犠牲者を悼む全国哀悼日の実施により、3日遅れでのスタート。また、地震犠牲者への配慮で、当初予定されていた華やかなイベントなどは中止、聖火ランナーが走る距離も大幅に短縮されたりと、華々しさが抑えられたものとなりましたが、北京オリンピックを応援する上海市民の情熱は変わりません。当日のホットな現場と合わせて “ 聖火リレー in上海 ” の様子をリポートします!
~聖火リレーのランナー&ルート~
聖火ランナーは一体どういう人たちなのかというと、軍人、警察、教師、会社員、学生、かつてのオリンピックで名を馳せた有名人などなど、その職業は多岐にわたります。総勢416名の聖火ランナー(併走者含む)のうち、44名はなんと外国人だったんですよ。その他、レスキュー隊員や医師などの四川大地震被災地での救援活動関係者4人も、急遽ランナーとして参加しました。

リレーの詳細ルートは、当日まで発表されていませんでした。厳戒態勢ともいえる状況で開始した上海の聖火リレーですが…。ナビの友人たちの力も借りつつ、5月23日の様子をリポート!

~5月23日の聖火リレーの様子~

■ 8:00 人民大道
上海博物館北大門 (人民広場) で出発式が行われました。まず、参列者全員で地震の犠牲者に1分間の黙とうを捧げ、リレー開始!
こちらが会場となった場所。 こちらが会場となった場所。
こちらが会場となった場所。 こちらが会場となった場所。

こちらが会場となった場所。

人民解放軍&バスのバリケードで包囲され、一般市民の飛び込み参加応援は許されず。それでも、応援グッズを身にまとったアツい上海っ子たちが人民広場付近に集まっていました。

封鎖されていた場所から出てきた学生たちをキャッチ!

ナビ: 「聖火リレーは見ましたか?」
学生: 「はい。とっても興奮しました!!でも、一つだけ残念だったのは、ランナーが誰なのかわからなかったこと…。」
ナビ: 「今日は何時から待っていたんですか?」
学生: 「6時15分からずっと待ってました…。でも、いい思い出が作れたからいいんです!」

お、おつかれさまです! 学生たち曰く、人民広場へ入場できたのは、政府の許可を得た組織や学校だけだったのらしいです。なるほど~。

■ 8:20 新天地
人民解放軍のバリケード再び。もちろん中 (リレーが行われている場所) へは入れません。リレーが行われているのかいないのか、よくわからぬまま終了していた、とちょっと悲しい結末に…。
2008 北京オリンピック聖火リレー in 上海 せっかく旗持参で見に来たのにな…。

せっかく旗持参で見に来たのにな…。


■ 8:47 南京東路
なにせルートが公表されていなかったので、聖火リレーが来るのか来ないのか?! 来たとしてもどこを走るのか?! それはもはや、一種の賭けのようなものでした。事前に明かされていたわずかな情報と地図とをにらめっこしながら、とりあえず、南京東路までやってきたナビ。

こちらは、警察のバリケードだ!
南京東路周辺のどこを行っても人・人・人! これだけの人がいるってことは、リレーが南京東路で行われるのは間違いない! しかし、肝心の南京東路歩行街へ行く路は既に封鎖されており、そこかしこで市民と警察が「入れてくれよ!」「ダメだ!」の押し問答を繰り広げ中。
ナビも諦めて帰ろうとした瞬間、ピコーン!とひらめきました! 歩行街へ行くには、路はただ一つってわけじゃあない! 弄堂 (ロンタン:路地) からもぐりこめるのでは!? というわけで、ローカルな弄堂に入り、たまたまそこに居合わせた親切なおばちゃんに、歩行街へ案内してもらいました。
おおっと! やっぱりナビの読みは正しかった! 弄堂の先には、夢にまでみた聖火リレー…のスポンサーカー。おばちゃん、ありがとう!

が、しかし…。ナビの経っている場所から、歩行街の真ん中で行われている聖火リレーまでは、約10mの距離がありました。目の前には警察がいて、前へ出ないよう見張っているけど、どうしても至近距離で見たいなぁ~。
ふと右手に目をやると、聖火リレーに近づこうとして、警察につかまっちゃってる青年がいました。この青年はリレーを妨害しようとしたわけではなく、ただ純粋に間近で見たかっただけのようなのですが…。混乱を防ぐためにはこれくらい仕方ないのかな? と思いつつ、一か八か、ナビもスキを見て前へダッシュ!
やったー! 成功~! 捕まえられることなく、リレーをすぐ近くまで見られる場所まで来ました! グッドタイミングで、聖火ランナーもやってきました!ゆっくりとナビの目の前を駆け抜けるランナーのおじさん(ごめんなさい、周りに聞いても誰なのかわからず…)。とにかく声援がすごかったです!
ご自分の区間を走り終えると、群集に向かって笑顔をふりまくランナーのおじさん。それにしても、護衛隊(?)のお兄さんたち、強そうだなぁ。

■ 9:10頃 人民広場
またしても、人民広場付近にやってきたナビ。相変わらずものすごい数の人と、警察&人民解放軍。これはもしや、ここを聖火ランナーが走るのでは? と淡い期待に胸をふくらませ、ちょっと待ってみることにしました。
あ、スポンサーカーだ! コカ・コーラに、レノボにサムソン。 あ、スポンサーカーだ! コカ・コーラに、レノボにサムソン。 あ、スポンサーカーだ! コカ・コーラに、レノボにサムソン。

あ、スポンサーカーだ! コカ・コーラに、レノボにサムソン。

その後、待てど暮らせどリレーはやってこず、警戒解除 (道路封鎖も終了) されると、群集が一斉に大移動を開始。

■ 13:00 世紀公園
南京東路のあとは、楊浦区へ向かった聖火リレー。一旦休憩をはさんだあと、午後からは浦東に場所を移し、リレーを再開するという情報をキャッチしたナビは、リレー開始の1時間前に世紀公園へ到着。

応援にかけつけた人たちはすでにたくさん。リレー開始前から、「中国加油! 四川加油! 奥運加油! (がんばれ中国! がんばれ四川! がんばれオリンピック!)」 と、口々に叫ぶ応援団。
聖火ランナーを乗せたバスが到着。黄色い声があがります。
午後の部第一走者のランナーと、護衛隊の登場で、群集のボルテージは最高潮に!

トーチに火がつくと、応援団は叫びまくり&旗ふりまくり。
ゆっくりと走り去るランナーを見送ったあとも、「加油!」 の掛け声を口にする応援団のみなさん。時間にするとたった何分かの出来事だったにもかかわらず、沿道のみなさんはとっても満足げ且つ誇らしげな様子でした。

その後、聖火リレーは浦東・陸家嘴へ向かい、14:30頃、濱江公園にて到着式が挙行されました。翌日、7:30から上海体育場にて23日と同じく出発式が執り行なわれ、リレーは徐匯区→上海市郊外へと向かい、嘉定区の安亭汽車博覧公園広場にて無事終了となりました。2日間合わせて、リレー区間の総移動距離は199.39kmで、そのうち聖火ランナーによる走行距離は30.27kmでした。

~聖火リレー当日の街の様子~

ギリギリまで詳細ルートがふせられていた厳戒態勢だったのにもかからず、聖火リレーを一目でも見ようと集まった上海っ子や、上海で暮らす外地人がたくさんいました。オリンピックTシャツ、シールを身につけ、大声で応援するその姿は圧巻。中国人のアツさと一致団結力を目の当たりにしたナビでした。

● 応援グッズもたくさん!
外国人も着用していたオリンピック仕様Tシャツは1着15元!
旗は、ミニサイズのもので1元~。オリンピックスポンサーのコカ・コーラ仕様の旗は、無料で配られていました。
ほっぺに貼ったり、オリンピック応援ムードを盛り上げるには欠かせないアイテムのシールは、ハート型タイプのものなど、バラエティに富んでいましたよ。右側のシールセットで2元でした。

~聖火リレーこぼれ話~

冒頭でもお伝えしたとおり、今回のリレーは、四川大地震の犠牲者への哀悼の意を大きくこめています。街中では、各スポットに募金箱が設置されていました。
オリンピック抗議団体による妨害や、自爆テロなどの危険を避けるためか、警察&解放軍を大量投入した厳戒態勢下でのリレーは、ルートを大幅に短縮し、しかもそのほとんどが車移動になったこともあり、市民のほとんどがリレーを間近で目にすることなく終わってしまいました。が、それでも不満を爆発させることなく、純粋にオリンピックを応援しようとする住民のみなさんの姿に感動!
役目が終わり、ほのぼの休憩する警察の方々。
誰もが知っている芸能人などの登場はほとんどなく、市民から聖火ランナーを選出した上海聖火リレーが無事に終わり、ランナーも市民もほっと一安心。あとは8月8日の北京オリンピックに向けてテンションを徐々に上げつつ、オリンピック開幕後は大いに盛り上がりましょう!
北京オフィシャルグッズを多様に取り揃えているオフィシャルグッズストアの記事もご覧くださいね。以上、上海ナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-05-26

ページTOPへ▲

その他の記事を見る