ストレスフリーな上海万博の歩き方

初心者、家族連れ必見! 待ち時間の少ないパビリオン&レストランで、初めての上海万博を大満喫してきました!

こんにちは、上海ナビです。
皆さんはもう万博会場には行きましたか? 日本の情報番組や雑誌などでも多数特集が組まれている今回の万博ですが、やっぱり百聞は一見にしかず。愛知万博で万博の感動や楽しさを知ったという方、企業館などで家族や親戚が働いているという方など、多くの旅行者が上海を訪れているようです。ナビは開幕一週間後にようやく初万博を体験。事前にいろいろな情報を聞いてはいたのですが、「実際は違うなー」ということもけっこうありました。今回は、そんな初万博のための基礎知識と、現地の生の情報を交えてお伝えします。これを読めばはじめての上海万博も失敗や後悔ゼロで楽しめますよ。

実は、空いてる?

ナビが訪れたのは土曜日。「明日行くんだ♪」というと、まわりの人にことごとく「なぜわざわざ人が多い土曜日に行くの!?」とたしなめられてしまいました。ナビがその日に決めた理由は、日本産業館前のJALステージで三味線の吉田兄弟のライブがあるという情報を得たから。「ほんとに混むのかなー」と思いつつ、「でも、目的はライブだし」と割り切って出かけることにしました。
ところが、会場に入ってみると空いてる! 降ったりやんだりの不安定な天気と、薄手のコートが必要なくらいの寒さだったということもあったかもしれません。雨の日は狙い目かもしれませんよ。

目的地を決めよう

とにかく広い万博会場。入り口ではこんな地図がもらえるので、入ったらまずは行きたいパビリオンを決めてしまいましょう。日本館、中国館など、混みそうなところは今回はパス。そして「遠い」という理由でC区(ヨーロッパゾーン)も思い切ってハズしちゃいました。全エリアを一日で回るのはまず無理。一日2区域がベストなのではないでしょうか。
ナビが行動拠点に決めたパビリオンは、今日のライブ会場となるD区の日本産業館と、万博初出展となる影の目玉パビリオン・北朝鮮館の隣りにあるA区のアジア連合館。「目的と興味」だけで即決定。
それから「絶対食べたいもの」も最初に決めてしまいましょう。ナビがチョイスしたのは、「昼間から……」と言われちゃいそうですが、昼なら逆に空いているだろうということでD区の「アサヒビアガーデン」。そして日本でも話題の「くくる」のたこ焼き! 夜は愛知万博で人気者になったアイスクリーム屋さん「ドンドルマン」のあるトルコ料理レストラン「Sofca」。そして「万博の夜は長い!」ということで豫園でお馴染みの小籠包屋さん「南翔饅頭店」。この4店に決めました☆

こんな風に歩きました!

入ったのは浦西の1号門。入るとすぐ左手に日本産業館が見えます。場所を確認したら、とりあえずまずはスルーでそのななめ後ろにある中国石油館へ。
※入場者の少ない日は、パビリオンの入場予約機が業務を停止しています。
中国石油館(D区/待ち時間40分) 
名前は地味なのですが、地元の方が「このエリアではいちばんおもしろいパビリオンだよ」というので行ってみました。メインは4D映画。ディズニーランドの「ミクロアドベンチャー」のように、椅子も動く立体映像でかなりの迫力でした。「コワいのは苦手」という方にはオススメできませんが……。それと、このパビリオンのマスコット「油宝宝」が密かな人気を呼んでいるようです。確かにカワイイ! 館内では彼のグッズも売っています。
石油の用途に関する展示

石油の用途に関する展示

マスコットの油宝宝(ヨウバオバオ)が大人気

マスコットの油宝宝(ヨウバオバオ)が大人気

アサヒビアガーデン(D区/待ち時間0分)
D区とE区の境目にあるビアレストラン。アサヒの生ビールは一杯25元でした。しっかり冷えていておいしかったです。パスタ系ははっきり言って「冷凍?」という感じでした……。ほかに、上海在住日本人にはお馴染みのもつ焼き屋さん「エビス参」提供のチキンウイングなどがあります。スタッフは日本語OK。「日本から来たんですか?」とフレンドリーに話しかけてくれましたよ。席も充分空いていてすぐ座れました。長居もOKな雰囲気です。
テラス席で飲む生ビールは最高! 空いてます、座れます!

テラス席で飲む生ビールは最高! 空いてます、座れます!

料理は一品35元前後〜。

料理は一品35元前後〜。

日本産業館(D区/待ち時間1時間)
1人3000元の料亭がある、すごいトイレがある、たこ焼きに力を入れているなど、なにかと話題の日本産業館へ(日本館より実は見どころあり?)。館内は撮影禁止でした。たて長スクリーンの映像作品『宴』には思わず涙。ひたすら美しい映像です。ボール紙でできたホール、同館マスコットの昆昆(クンクン)にも釘付けになっちゃいました。入場者にはもれなくおみやげ入りのビニールバッグがもらえます。周辺のショップにも注目を。
日本産業館のアイドル・昆昆(クンクン)

日本産業館のアイドル・昆昆(クンクン)

パビリオン外壁にはこんなロボットが

パビリオン外壁にはこんなロボットが

「くくる」のたこ焼きは、同行した関西人も太鼓判を押したおいしさ。「今日二箱目だよ」という上海人のお客さんもいました。 「くくる」のたこ焼きは、同行した関西人も太鼓判を押したおいしさ。「今日二箱目だよ」という上海人のお客さんもいました。

「くくる」のたこ焼きは、同行した関西人も太鼓判を押したおいしさ。「今日二箱目だよ」という上海人のお客さんもいました。

「本家さぬきや」はソフトクリームが人気! 「本家さぬきや」はソフトクリームが人気!

「本家さぬきや」はソフトクリームが人気!

上海初出店のジブリショップもあるよ!

上海初出店のジブリショップもあるよ!

こちらは「ミキハウス」。

こちらは「ミキハウス」。

おいものスイーツでお馴染み「らぽっぽ」。

おいものスイーツでお馴染み「らぽっぽ」。

話題の超高級料亭「紫」は、一般見学者の目を引かないようにひっそりと存在しています。

話題の超高級料亭「紫」は、一般見学者の目を引かないようにひっそりと存在しています。

入場者全員に配られるバッグ。中に何が入っているかは来てのお楽しみ。

入場者全員に配られるバッグ。中に何が入っているかは来てのお楽しみ。

渡し船で浦東へ(D区からA区/待ち時間5分)
この万博は渡し船をどう使いこなすかがカギ。待ち時間も少ないので、船の中でゆっくり足休めできます。
北朝鮮館(A区/待ち時間0分)
どーしても気になるので……。5月初旬、金正日氏が北京を訪れていた際は閉館していたそう。なぜかというと、迎えるスタッフとしてパビリオンの係員が北京に呼び出されたからだとか。内容はあっさりしていましたが、韓国人観光客とパビリオンのスタッフ(全員北朝鮮人)のやりとりなど、見方によってはかなりディープです。日本人としては、中国でしか会えない国の人たちですしね。
壁一面にピョンヤンの街並が。

壁一面にピョンヤンの街並が。

北朝鮮の切手は1シート5元から。どこで使う?

北朝鮮の切手は1シート5元から。どこで使う?

バングラデシュ館(A区/待ち時間0分)
外壁の絵がとにかくカワイイ! 展示内容は、旅行ポスターや工芸品の展示など簡単なものでしたが、館内にはバングラデシュのフードスタンドがあり、ナビはマンゴージュース(10元)を購入。味は色の感じに反してあっさりめ。会場内の売店ではコカコーラ製品のドリンクしか扱っていないので、もう少し万博ならではのもので喉の渇きを癒したいというときはバングラデシュ館へ。
館内のスタッフもみんなフレンドリー。

館内のスタッフもみんなフレンドリー。

マンゴージュースはあっさり味。

マンゴージュースはあっさり味。

キルギス共和国館(A区/待ち時間0分)
館内に入るなり、プーンと羊の臭いが。館内にはパオや石像が飾られていて、遊牧民の文化に触れることができます。そして、館内のショップにはフエルト人形がいっぱい。アジアン小物好きなら思わず足を止めてしまうはず。しかも売店のキルギス人のお兄さんがイケメンで、しかもなぜか日本語ペラペラ。お釣りを用意してなくて、慌てふためいていたのも許しちゃいます。
小さいパビリオンながら、館内は幻想的。凝ってます。

小さいパビリオンながら、館内は幻想的。凝ってます。

展示されているパオの内部。

展示されているパオの内部。

タジキスタン館(A区/待ち時間0分)
仏像、中国の首相とタジキスタン首相の握手写真など、中央アジアの雰囲気満点。館内には、石を使ったアクセサリーの職人さんがいます。パビリオンの真ん中には、伝統工芸品の木のベッド(ベンチ?)が2台あり、とにかく座る機会の少ないパビリオンが多い中ではありがたい存在。座ってくつろいじゃってる人、熟睡しちゃってる人も見かけました……。
こういう展示物、ナビは大好き!

こういう展示物、ナビは大好き!

タジキスタン人と触れ合えるなんて、一生のうちで今だけかも?

タジキスタン人と触れ合えるなんて、一生のうちで今だけかも?

モンゴル館(A区/待ち時間10分)
モンゴルの歴史と砂漠の文化、恐竜の骨、伝統工芸品などが展示されています。巨大スクリーンの映像もなかなかの迫力。それと、入場整理をするモンゴル人のお兄さんの中国語のたどたどしさがおもしろくて、並んでる間も退屈しませんでした。木のおもちゃ、カシミヤ製品などを買うこともできます。ショップの店員さんも、モンゴルからやってきたばかりの人のようでした。
恐竜の骨と、卵の化石が展示されています。

恐竜の骨と、卵の化石が展示されています。

映像では砂漠の人びとの生活を紹介。

映像では砂漠の人びとの生活を紹介。

モルディブ館(A区/待ち時間0分)
一転して青空の広がるリゾート地へ。まったく雰囲気の違う国へ数秒で移動できるのって、万博の醍醐味ですよね。パビリオンに砂を撒き、砂浜を再現した記念写真エリアでは、中国人入場客たちのさまざまな記念撮影ポーズが見られます(笑)。寝そべっちゃってる人も。スタッフのお姉さん(モルディブ美人)も素敵でした。ナビもリゾートに行くならモルディブかな〜。
中国人の写真ポーズ、ぜひご参考に。

中国人の写真ポーズ、ぜひご参考に。

展示物がリゾート気分を盛り上げてくれます。

展示物がリゾート気分を盛り上げてくれます。

東ティモール館(A区/待ち時間0分)
国名を聞いてもピンと来ないナビでしたが、館内の神秘的な木の彫像や、文化を紹介する映像に知識を深めることができました。こちらも3段式の座れるシアター形式のパビリオンなので、歩き疲れたときにぜひ。しかも出入り自由なので、映像を見つつ休憩できます。この時点でかなり歩き疲れていたナビ。ついつい座れるパビリオンを作った国に好感を抱いてしまいます。
神秘的な彫像群。

神秘的な彫像群。

シアター形式のパビリオンです。

シアター形式のパビリオンです。

カタール館(A区/待ち時間20分)
現時点で、アジアゾーンのナビのイチオシはココ! パビリオンのデザインはもちろん、民族衣装のおじさんたちがぞろぞろ迎えてくれるのには感動しました。一緒に記念撮影するのも笑顔で応えてくれます。工芸品の職人さんや、生活シーンを再現している人も全部現地の方。ボディペインティングをしてくれるコーナーは、長蛇の列ができていました。やっぱりその国の人と触れ合えるのがいちばん!
館内は中東の宮殿内のよう。

館内は中東の宮殿内のよう。

スタッフも全員すっごく気さく。

スタッフも全員すっごく気さく。

日本産業館JALステージ(D区/待ち時間0分)
この日は夕方6時半から日本のトップDJ・DAISHI DANCEと、三味線の吉田兄弟のコラボライブが開催されました。渡し船でD区に戻り、会場へ。このステージでは、定期的に有名アーティストのライブがあるので要チェック。野外ステージなので、道行く人たちも巻き込んですごく盛り上がりました♪ もちろん無料で楽しめます。今後のライブのスケジュールは情報が入り次第お伝えしますね。
DJ・DAISHI DANCE。普段絶対クラブなんかに行かないであろう地元のおばちゃんたちも、日本のクラブミュージックにノリノリでした。

DJ・DAISHI DANCE。普段絶対クラブなんかに行かないであろう地元のおばちゃんたちも、日本のクラブミュージックにノリノリでした。

三味線の吉田兄弟は中国語で挨拶。日本産業館のテーマソングもDJ・DAISHI DANCEとともに手がけています。

三味線の吉田兄弟は中国語で挨拶。日本産業館のテーマソングもDJ・DAISHI DANCEとともに手がけています。

厨房からVサイン!

厨房からVサイン!

Sofca(C区/待ち時間0分)
地下鉄で帰りたいということで、夜だけC区へ移動。お目当ては愛知万博でも人気だったあのアイスクリーム屋さん。愛知で覚えたのか日本語がペラペラで、「お会計20万元!」などの日本的ギャグで楽しませてくれました。香ばしい羊肉料理がたっぷりのプレート料理もおいしかった! 生ビールが一杯15元というのは、上海の街の普通のレストランでも安い方なのでは。
このアイス屋さん、愛知で会った方もいるのでは? ぜひ上海で再会を。

このアイス屋さん、愛知で会った方もいるのでは? ぜひ上海で再会を。

トルコアイスは独特のねばりがあって美味。20元でした。

トルコアイスは独特のねばりがあって美味。20元でした。

南翔饅頭店(C区/待ち時間0分)
万博の小籠包は食べておきたい!ということで、トルコ料理とお酒のシメに小籠包(食べ過ぎ?)。ナビが訪れたのは夜10時頃でしたが、ガラガラですぐに座れました。小籠包は、豫園のものより大ぶりかも。皮も薄くて合格点の味でした。ほかにも点心やご飯料理、麺料理などが揃っているのでぜひオススメ。トレーを持って料理をとり、最後に清算するというカフェテリア方式も便利です。指差しで注文できるので、言葉が不安な方もぜひ。
8個入りで35元でした。

8個入りで35元でした。

広々とした店内。夕飯時をはずせばラクラク座れます。

広々とした店内。夕飯時をはずせばラクラク座れます。

実際に行ってみて……

☆一日ではまわりきれないかも☆
「このパビリオンだけ見ればいい」ということでなければ、一日ですべてまわるのはスゴく難しいと思いました。余裕をもって日程を組みましょう。そして、底の薄いバレエシューズで出かけたナビは大失敗。とにかく歩くので、はき慣れたスニーカーで行きましょう。サンダルやヒールの靴は問題外です。帰宅後、ナビは足マッサージ屋さんにかけ込みました。
☆日本語は通じない、かも☆
会場各地に設置してあるインフォメーションセンターにて、試しに「日本語でいいですか?」と言ってみると、そこにいたスタッフたちが「えー、どうしようどうしよう」という雰囲気になり、「日本語係は席をはずしてしまってます」と言われました。その慌てぶりが初々しかったです(笑)。英語はどこのカウンターでも通じました。
☆並ぶ時間に工夫を☆
日本館などの人気パビリオンは3時間待ちが普通。ナビは近くに並んでいた日本人の方に「どこのパビリオンに行きました?」「オススメはどこですか?」などと聞いて、その後の計画作りをしたり、おしゃべりをして時間をつぶしました。また、「日本人なんて見るのも初めて」というような、中国の奥地から観光にきている人もいます。久々にナビも「うわ、日本人!」ということを言われて新鮮でした。「なぜ中国語をしゃべれるの?」「日本のどこから来たの?」など、列の中心で主役のような気分に……。
☆世界中の人みんなの万博☆
日本の報道では、「上海の万博」「中国人の万博管理」などのテーマで報じられることが多いですよね。でも、実際来てみると、当たり前ですがそれぞれの国のパビリオンにはそれぞれの国のスタッフが、そして世界中からの観光客がいることがわかります。中東の人も、アフリカの人も、必死に中国語を勉強して現地の人との触れあいを楽しんでいました。そんなところにもぜひ注目して下さいね。もちろん日本人スタッフたちも、万博を盛り上げようと元気に頑張っています。感動しちゃうこと請け合いです。
いかがでしたか? 今回行けなかったヨーロッパ、アフリカゾーン、行けなかった注目レストランなどは、今後随時ナビでお伝えして行こうと思います。ほかにもショー、パレード、おみやげなどの注目ポイントもいっぱい。今後もナビでは現地の生の声をお伝えして行こうと思います。
以上、上海ナビがお伝えしました。


上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-06-08

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