ナビの上海好好インタビュー!【第1回】上海のコトあれこれ教えてください~

テレビ番組、映像制作で活躍中の松田奈月さんに、上海のオススメを聞きました!

こんにちは、上海ナビです。
ナビが思う上海生活の魅力とは、日々誰かに会うたびに「こんな人が上海にいたんだ〜」と思えること! 上海は、誰かに教えたくなっちゃう人との出会いが多い街だと思ってます。ということで始まったこのコーナー。男女国籍は関係なく、ナビ独断の人選で突撃インタビューをしていこうと思ってます。記念すべき第一回目は、テレビ番組や映像制作のお仕事で活躍中の松田奈月さんにお話を聞きました。

第1回ゲスト 松田奈月さん/映像制作

——こんにちは〜。まずは、松田さんと上海の出会いから教えてください。

最初は旅行ですね。中国各地をめぐる卒業旅行の計画を立てて、北京、広州、西安、上海などをまわったんですが、上海はほかの都市と比べて異常なくらい都会だと思いました。96年だったかな。その時点で上海はとにかく大都会に見えました。「住みたい!」と思えたのはどちらかというと北京のほう。すごく中国らしい街だったし、なんかこう、カルチャーショックを受けたというか。なので、最初に住んだのは北京なんです。
——あ、そうなんですか! 実際に両方住んでみて感じた違いを教えてください。

北京はほんとうに「ザ・中国!」という感じ。不便なところもあるけれど、それが中国らしいんです。上海は仕事で住むことになったんですが、普通に都会で、仕事もしやすい街ですね。でも、もう上海在住年数だけで11年です(笑)。
北京の街角。上海とはけっこう雰囲気が違うんです 北京の街角。上海とはけっこう雰囲気が違うんです

北京の街角。上海とはけっこう雰囲気が違うんです

——ずっとテレビのお仕事をされているんですよね? 最近はどんな番組を手がけてるんですか?

最近は、日本向けに上海を紹介する情報番組と、中国向けに日本各地を紹介する番組ですね。ネットテレビの番組制作も予定中です。
ナビが普段街で行き会うテレビのお仕事の人たちも、若い人が多いような気がします

ナビが普段街で行き会うテレビのお仕事の人たちも、若い人が多いような気がします

——中国で放送される番組の制作ですか……。上海で日本人女性がそんなお仕事を手がけてるなんて、もうナビには想像できないくらい難しそうな世界なんですが……。

上海はいろいろなことがテンポよく進むし、若い人がやりたいことをすぐ試せる気がします。年功序列というものもないですし、そのへんが自由でおもしろい。ただ、経験豊富なベテランに教えてもらえる機会が少ないというのはありますね。勉強したり、自分が成長するぶんには難しい場所かもしれません。
松田さんがプロデューサーを務めた映画『チンゲンサイの夏休み』

松田さんがプロデューサーを務めた映画『チンゲンサイの夏休み』

——2011年は映画も撮られたと聞きました。ナビは日本のニュースで見たんですが、松田さんがプロデュースした映画『チンゲンサイの夏休み』が香川県の映画祭で準グランプリを受賞したんですよね!

香川県の「さぬき映画祭」の企画で制作した映画です。日本人のお父さんと中国人のお母さんとその子どもという、とある家族がひと夏を過ごすストーリーですね。香川県の小さな島に、日中混合のスタッフといっしょに行って撮影しました。ちょうど香川県の高松空港に中国のLCC・春秋航空の上海便が就航した時期だったので、協力もしてもらったりもして。

——日本で鑑賞できる機会があるかもですね。皆さんもぜひチェックを〜!

上海の暮らし

——いまのお住まいは上海のどのエリアですか?

市内の北側です。緑がいっぱいで、住宅地の真ん中に憩いの場があったり。でも多分、日本人は誰も住んでいない場所なんじゃないかな(笑)。団地風の、建物が何棟もある住宅地なんですが、日本人の友達が訪ねてきて迷っていると、「日本人? あの棟だよ」みたいに敷地の入り口にいる人が教えてくれるそうです。
上海ならではの老房子ライフ。あこがれるけど……

上海ならではの老房子ライフ。あこがれるけど……

——上海の生活でいちばん困ることは何ですか?

以前は雰囲気に惹かれて市街地の老房子(フランス租界エリアに多い古い住宅)に住んでいました。でも、台所が共同だったり、トイレに行くのに1回外に出なくちゃならなかったり、水まわりに問題があって引っ越すことに。老房子でもバス、トイレがきちんとしていてきれいなところはあるんですが、そうなるとすごく家賃が高いんです。困るところといえば、普通でほどよい値段の部屋というのが見つけにくいところかな。
——では、逆に上海生活の良いところってどこでしょう。

買い物、交通など、生活に必要なものがすべて便利。「特別困る」ということがあまりないところですね。
松田さんちの猫たち

松田さんちの猫たち

——ナビもそう思います。上海ほど便利な外国の都市ってないんじゃないかな〜。ところで、松田さんは猫を飼ってるんですよね。

捨てられている子猫に女子高生がエサをあげているところに通りがかって。その子がどうしても飼えないというので、私が連れて帰ることになったのがきっかけです。上海は猫好きが多いですよね。店番をしている猫も多い。うちの猫も店番猫にしたかったんですが、外に出ない家猫になってしまいました。
松田さんが店番をする日におじゃましました

松田さんが店番をする日におじゃましました

——店番といえば、松田さんは「牛心」というショップも経営されてます!

まあ、それについてはナビさんの方が詳しいんじゃないの(笑)?

——よく行きますからね。ショップなんですけど、いつも店内でビールとかケーキとかごちそうになってます……。日本人経営のショップって日本人のお客さんが集まりがちなんですけど、「牛心」の魅力は店内で地元の学生とか手作り好きの女子と仲良くなれることだとナビは思ってるんですがどうでしょうか。詳しくは「上海ナビ」の紹介記事を↓

上海のオススメ

——お仕事柄、日本からくる人を案内する機会も多いと思うんですが、いつも連れて行くオススメの場所を教えてください。

仕事でのアテンドは実はあまりないんです。友達を案内することのほうが多いかな。よく行くコースは、淮海中路からバス「911路」に乗って終点の老西門へ。ここから路地を通って豫園まで案内します。ポイントは裏道を歩くこと。
淮海中路から、

淮海中路から、

路地を歩いて

路地を歩いて

豫園へ!

豫園へ!

あとは文廟もよく行きます。日本からきた人も、上海の若い子ウォッチングには興味があるようで。
地元中高生のブームが分かる文廟エリア 地元中高生のブームが分かる文廟エリア 地元中高生のブームが分かる文廟エリア

地元中高生のブームが分かる文廟エリア

上海料理といえば「保羅酒楼」

上海料理といえば「保羅酒楼」

——やっぱり下町歩きっておもしろいですよね。では、オススメのレストランを教えてください。

富民路はいいお店が揃っていると思います。上海が初めてという人を連れて行くならやっぱり「保羅酒楼」。夜中まで営業してるし、基本的な上海料理を大人数で食べるならぴったりの店ですよね。あとは淮海中路の「辛香匯」。安くておいしい四川料理のお店です。その近くの「龍陣門茶屋」は欧米人のお客さんが多い上海風四川料理のお店。四川料理店ですが、シロクマのマークの白ビール(ヴェデット)が飲めるのも気に入っています。
「辛香匯」はナマズ料理「楽活鯰魚」が人気の行列店

「辛香匯」はナマズ料理「楽活鯰魚」が人気の行列店

外国人に人気の四川料理店「龍門陣茶屋」

外国人に人気の四川料理店「龍門陣茶屋」

——シロクマビールはナビも大好きです。四川料理に合いますよね〜! 上海でも飲める店が増えているのがうれしいです。バーでオススメのお店はありますか?

モヒートがおいしい「CANTINA AGAVE」。富民路と長楽路の角にあるメキシコ風のお店で、いつもすごく混んでいます。あとは、復興西路の「Boxing Cat Brewery」。ここはいろいろな自家醸造ビールが飲めるバーなんですが、デザートも充実しているのが特徴。ビールと甘いものを両方楽しめる店ってなかなかないので。
富民路エリア一の人気バー「CANTINA AGAVE」

富民路エリア一の人気バー「CANTINA AGAVE」

フランス租界エリアにたたずむ「Boxing Cat Brewery」

フランス租界エリアにたたずむ「Boxing Cat Brewery」

お茶市場で試飲をしてみて

お茶市場で試飲をしてみて

——そんなお店が!? 飲めない子も誘えるバーを探してたんですよ〜。では、多分在住者的にも難しい質問だと思うんですが、誰にでも絶対よろこばれる上海土産って何でしょう。

あったら教えてほしいです(笑)。強いて言えば、最近ハマっているのは人参烏龍茶。多分甘草(?)の粉末が烏龍茶の茶葉にまぶしてあるんだと思いますが、ちょっと甘い香りでオススメです。茶葉市場にもあると思いますよ。あとは、田子坊に最近友達がパンダグッズのお店を開いたんです。ちょっと店名は忘れちゃいましたが……。でも、パンダものはよろこばれるんじゃないでしょうか。
——なるほど〜。では、最後の質問です。『上海ナビ』の読者には、初めての上海旅行を計画中の人も多いと思うんです。「こうしたらもっと上海の旅が楽しくなる!」みたいなコツを教えて下さい。

路地裏デビューですね。実際にそこに住んでいる人の家を覗いてみたり。いちばん入って行きやすいのは豫園商城の南側の古い住宅街かな。「路地裏デビューは豫園の裏から」です。
レッツ! 路地裏デビュー! レッツ! 路地裏デビュー! レッツ! 路地裏デビュー!

レッツ! 路地裏デビュー!

——臆せず入っていって、そのまま南市とか、地下鉄9号線の「小南門」駅界隈まで徒歩で制覇できればもう上海ビギナーは卒業だとナビも思ってます。いろいろ参考になりました! 今日はありがとうございました〜!

海外でテレビ業界の仕事をしつつお店も経営している日本人女性というと、ナビ的にちょっとコワい方を想像しちゃうのですが、松田さんはそんなイメージを覆すやさしい雰囲気の女性でした。最近は豆乳作り機を買って自宅で豆乳を作ることにハマっているのだとか。バリバリ働く女子やビジネスマンが注目されることが多い上海。でも、ナビはどちらかというと松田さんのようにのんびり暮らす女性にあこがれちゃいますね。
以上、上海ナビがお伝えしました。


上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2012-09-13

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