戦前の建物から最新文化まで! 市内で見かけた日本な場所、お店、人、モノを集めてみました☆
こんにちは、上海ナビです。
海外の街で日本に由来するものを見つけるとうれしくなりますよね。上海は戦前から現在まで、多くの日本人が関わってきた街です。世界的に見ても日本関連のものがもっとも多く見つかる都市なのではないでしょうか。ナビが路線バスでの移動中にヒマつぶしでよくやるのは、窓から見えた日系企業の看板や広告、商品のロゴを数えて行くというもの。10分くらいの移動でも両手で足らないほどになります。そんな「日本のものありすぎ都市・上海」で改めて日本を探してみました!
史跡編
近代作家と縁がある街・上海
大正から昭和の始めまで、上海には数10万人の日本人が居住していたそう。谷崎潤一郎、芥川龍之介、金子光晴など、日本の作家たちも上海に滞在しています。内山完造が上海で経営していた「内山書店」には、中国を代表する作家・魯迅が足繁く通ったとか。昔の日本人街というと、満州のように戦争絡みの歴史を想像するかもしれませんが、上海の日本人居住区を知る近道は近代文学。関連書籍を読むと、そこに日本人と中国人の普通の交流があったことがわかります。
日本のお寺が残っています(現在は民家)
街を歩きながら当時の日本の面影を探すなら、「魯迅公園」周辺エリアや乍浦路がお勧め。日本を思わす地名や、日本っぽい建造物に出会えます。乍浦路には戦前に建てられた西本願寺も。
「魯迅紀念館」内に再現されている内山書店
当時上海に住んでいた日本人関連のことを詳しく知るなら「内山書店旧址」や「魯迅紀念館」へ。日本語の資料も多く展示されています。
上海に銅像がある日本人といえば、先ほどご紹介した内山完造と実業家・梅屋庄吉。どちらも上海人に親しまれているようです。街の中に急に着物姿の像があるので驚きますが……。
「紹興公園」内の梅屋庄吉像
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「多倫路」の内山完造像
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中国の近代史に出てくる主要人物には、意外や日本との関わりが深かった人も。旧居が資料館として公開されているので、ぜひ日本探しをしてみて下さい。本棚に日本の書籍があったり、日本からの手紙が展示されていたりします。
日本と関わりがある場所編
「中国科学院上海生命科学研究院」(内田祥三)
上海人の間で知名度が高い日本人というと、タレント、アーティスト、スポーツ選手などのほかに建築家が挙げられます。建築家の講演会でアリーナ規模のホールが埋まることも。デベロッパーにとっても、日本の著名な建築家にデザインを任すことはステータスのようです。上海市内にある主な日本人建築家の作品をまとめてみました。
「匯龍潭公園」内の友好記念碑
☆日中友好関連スポット公園内などを歩いているときに日本語の石碑や案内板を発見することがあります。姉妹都市の記念碑、日中友好の記念に建てられたものや、桜、藤など日本から贈られた樹木が植樹されている公園もあります。
☆姉妹都市の街を知っておこう
上海市や、上海市内のいくつかの区は日本の都市と姉妹都市(友好都市)の関係を持っています。商人の街、港街など、上海と似た雰囲気の地域が多いですね。代表的なものをまとめてみました。記念碑をどこかで見かけるかも?
上海市⇔大阪府、大阪市、横浜市
上海市長寧区⇔大阪府牧方市
上海市嘉定区⇔大阪府八尾市
上海市徐匯区⇔大阪府泉佐野市
上海市閔行区⇔長崎県大村市
☆桜の名所
上海人は桜(ソメイヨシノ)が大好き。一般的に「日本桜花」とも呼ばれています。市内には3月下旬ごろのシーズンになると桜が満開になるスポットも。地元の人といっしょに上海でお花見を楽しんでみては?
日本人プロデュースのお店編
世界最大(2015年現在)のユニクロがあります
上海市内には日本料理店だけで数1000軒、日系チェーン店も無数にあります。例えば、上海市内だけでもユニクロは約60店舗、無印良品は約20店舗も! 街角やモール内で見かけるお店を集めてみました。
※以下、2015年7月現在上海に進出している日系チェーン店のごく一部です。
定番土産「KITSCH CHINA」グッズ
旅行者の皆さんにお勧めしたい日本人プロデュースのお店、日系のホテルはこちら。
日本人在住者が多く、日系スーパーや和食屋さんが多いのは虹橋、古北エリア。出張者や長期滞在者は覚えておくと便利です。
上海の人気ショッピングモールの条件は、日本の食材をたくさん揃えたデパ地下があることかもしれません。食材はもちろん、お惣菜、お弁当、日用品、コスメ、ベビー用品なども普段のものが揃います。困ったときは以下のデパ地下へ!
上海人の日本文化愛編
中国人が日本の家電やコスメ、お菓子などが大好きなことは、2015年以降に話題になった「爆買い」で皆さんも知っているはず。温泉、京都などの日本の観光地人気も報道でよく知っていると思います。ということでここでは、それ以外で上海人が愛して止まない日本の文化を上海市内で探してみました。
若い子たちの日本文化大好きパワーがみなぎっている場所といえば、アニメ・ゲーム系イベントの会場内。代表的なのは毎年夏ごろに開催される「CCG EXPO」「China Joy」などの展示会です。日本のコンテンツ人気に改めて驚かされてしまうハズ!
アニメ・ゲーム系展示会の大規模なものは「今月の上海」でも日程を予告しています。興味がある方はぜひ見に行ってみてください。
もう一ヵ所、気軽に見に行ける日本文化人気を実感できる場所といえば本屋さん。日本の書店には「嫌中本コーナー」があったりしますが、上海の書店では「反日」な本は見当たりません。それどころか、日本の人気作家の翻訳本が平積みになっていたり! 日本と上海の本屋さんの品揃えの違いは、旅行中ぜひ知ってもらいたいことの一つです。
日本文化の専門雑誌です
日本好きな上海人のバイブル的雑誌もあります。『知日』という月刊誌なのですが、日本に関するあらゆるテーマ(アイドル、手帳、猫、妖怪、暴走族、制服、明治維新、鉄道、武士、推理小説、禅、萌文化etc)を毎月一つずつ特集していて、ナビもついつい立ち読みしてしまうほど。中国人の視点から見た日本独自の文化がおもしろいんですよね〜。
<おまけ>
この記事の作成中、街や地下鉄の駅構内で見かけた日本(?)なものを持っている人です。日本語グッズを持って外を歩いている上海人、意識して探すとけっこういます。
いかがでしたか? 日本っぽいものを求めて市内を駆けまわったナビですが、街を歩きつつ「いかに上海人が日本のものを好きか」ということを再確認するような作業だなと思ったりしました。行列ができている日系店や、笑顔で撮影に応じてくれるコスプレイヤーの皆さんの写真を見れば、読者の皆さんにもそれがわかってもらえるかも? ぜひ皆さんも、旅の途中で「日本なもの」を見つけてみて下さい。
以上、上海ナビがお伝えしました。
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2015-08-13