庶民派上海蟹レストランと言えばココ!地元の人が足繁く通う、隠れた人気上海料理店。
こんにちは、上海ナビです。
本場の上海料理を食べるなら、観光客向けよりも味と値段にうるさい上海人がイチ押しするお店を選びたいですよね。今日ご紹介する「瑞福園」は、地元上海人にお勧めを聞くとけっこうな確率で名前が出てくる人気店。特に昔ながらの伝統的な味を求める中高年層には絶大な人気があり、食事時は常に満席という定番のお店です。実はナビもこのお店の大ファン。日本から来た人を連れて行くと必ず喜ばれる鉄板のお店なんです。
「瑞福園」に行こう!
「瑞福園」があるのは茂名南路。最寄り駅は1、10、12号線「陝西南路」駅です。駅からの行き方はこんな感じ。
①最寄りは1号線側の4号出口。ユニクロのビルに直結しています
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②出てすぐの茂名南路を渡らずに右へ
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日本人旅行者の利用が多い「オークラ・ガーデンホテル上海」や「新錦江大酒店」など、主要ホテルから徒歩圏内なのもポイントです。
地元の人でいつも満席
<「瑞福園」はこんな店>「主要ホテルが多いエリアの上海料理店なんて、旅行者向けのレストランなんじゃないの?」と思った方もいるかもしれません。でも、席を埋めているのは9割以上が地元の上海人。予約、カード、英語不可、接客がぶっきらぼう、英語や日本語メニュー無しという純国営スタイルのお店で、ガイドブックにあまり載っていないのがその理由かも。でも、こちらの料理は日本人の口にぴったり。「混雑やサービスよりも味!」という方にお勧めしたいお店なのです。
<知っておきたい利用法>
昼食なら11時、夕食なら17時にお店へ。並ばずに済みます。また、夜は20時半にはお客が引き、まだお客さんが残っている状態でも照明が消えたり掃除が始まったりします。のんびりお酒を飲みたい方は近所の2軒目を検索してからお出かけを。
空いている時間帯は平日早めのランチタイム
また、名物のぶっきらぼうな接客は逆に楽しむスタンスで臨みましょう。「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」「お待たせしました」などのひと言はナシ! 店員さんは常に無言で仕事をしています。それと、上海人は店員さんを呼ぶとき、一般に「服務員」や「小姐」「美女」を使いますが、このお店では「阿姨(アーイー)」が主流のよう。お試しを……。
それと、お店の入り口には毎日こんなお知らせが出ています。その日に入荷した食材とその栄養素、お勧めメニュー、ランチタイムの割引サービスのお知らせなどなど。中国語がわかる方はぜひチェックを。
地元人気トップクラスの上海料理を味わおう
ビールは14元〜
それでは早速、ナビお勧めのメニューをご紹介していきたいと思います♪ 上海人好みのメニューが多数揃っていますが、そのなかでナビが選んだ日本人好みの料理、実際に日本から来た人がハマった料理をピックアップしてみました。
※メニュー、値段は2016年1月現在のものです。
香干拌馬蘭頭(15元)
まずは前菜から。馬蘭頭(コヨメナ)という菊科の野菜と干し豆腐を細かく切ったものを和えたもので、上海では定番の前菜です。クセがなく、ほんのりごま油の風味で噛めば噛むほど味わい深い不思議な野菜料理。ハマります。
咸蛋黄鶏巻(28元)
咸蛋(塩たまご)の黄身を蒸し鶏でギュッと包んだ冷菜。見た目どおり、おつまみとして最高の一品です。味付け卵と蒸し鶏をいっしょに食べる感じを想像してみて下さい。子どもも好きな味かも。
熱気大黄魚手工棒打小餛飩湯(98元)
このお店の看板メニューです(一日限定30食)。黄魚(キグチ/イシモチ)一匹を煮込んだ白濁スープに、餡を棒で叩いてやわらかくした薄皮餛飩を入れた料理で、訳すなら「魚入り土鍋煮込みワンタン」といったところでしょうか。魚のだしのおいしさ、なめらかなワンタン、ふっくら甘味のある黄魚の身が一体となっていて、とにかく絶品のひと言。大きな土鍋で出てくるので3〜4人以上でオーダーを。これを食べるために人集めをしてもいいくらいのおいしさです。
清蒸大閘蟹(108元/1パイ ※2016年1月現在の時価)
こちらのお店のもう一つの売りは秋〜冬限定の上海蟹です。専門店のものより大ぶりで、庶民的な雰囲気のなかバリバリ食べられるのがポイント。お店の入り口に活きた蟹が並んでいるので、ここで選んで蒸してもらいます(ここに上海蟹がない場合は売り切れ)。「上海蟹は家で食べる」という上海人は多いのですが、このお店では別のよう。シーズンには蟹目当ての地元客でにぎわいます。
蟹ディスプレイ。シーズンオフは魚やエビがいます
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ここから選んで蒸してもらいます
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糟熘黒魚片(48元)
淡水魚の薄切りを酒粕風味のタレで炒めた大定番の上海料理です。ご飯にもお酒にも合うひと皿。こちらのお店では、臭みがなくやわらかい身の黒魚(カルムチー/スズキ目の淡水魚)を使用。骨も少なく、アツアツの酒粕風味のあんかけダレも美味。
芦蒿炒干絲(58元)
これもナビが絶対頼むお勧め料理です。芦蒿(タカヨモギ)という野菜と干し豆腐の細切りを炒めたものなのですが、この芦蒿がおいしすぎ! 食感は歯ごたえのいいセリ、風味はウドとセロリを足して割ったような感じ。山菜や香味野菜好きにはたまらないひと皿です。この野菜、なぜ日本にはないのでしょうか……。
白酒有機豆苗(58元)
もう一品野菜料理を頼むならこれがイチ押し。白酒の風味が効いた豆苗炒めです。野菜炒めにお酒の風味を効かせるのも上海の庶民派料理の定番。豆苗を炒めただけの料理なのですが、なかなか家庭では出せない味です。
薺菜豆腐肉絲羹(32元)
スープのメニューも多い「瑞福園」ですが、さっぱり締めるなら薺菜(ナズナの一種)と豆腐、豚肉の細切り入りのとろみスープがお勧め。あっさりしていてほっとする味です。
そのほか、「とにかく甘辛」「独特な食材」の定番上海料理(日本人の口には合わないかもですが)を試すならこちらもお勧め。今回オーダーできなかったこちらのお店の看板メニューは以下です。
いかがでしたか? 今回、「上海料理ってほんとに独特。日本人が知らない食材や調理法ばかり」と改めて思ったナビ。上海に来たからにはこの未知のおいしさを知って帰ってほしいな、と思います。国営臭、地元臭に圧倒されるかもですが、「本場の上海料理」を求めるならぜひこちらのお店にチャレンジしてみてください。
以上、上海ナビがお伝えしました。