自然の神秘・銭塘江の大逆流と、江南文化が見られる歴史的な街並。上海からわずか二時間の海寧市・塩官鎮を味わおう！
こんにちは、上海ナビです。
上海から車で二時間の淅江省海寧市・塩官鎮。この街の名前を聞いたことがある方は、きっと「銭塘江の大逆流」をご存知のはず。塩官鎮は大逆流の最高の観賞地と言われています。「観潮勝地公園」という観賞スポットも整備され、毎年旧暦８月15日には「国際銭塘江海寧観潮節（大逆流祭り）」が開催されます。
でもこの海寧市塩官鎮、実は清朝大臣の大邸宅など名所旧跡、中国初の無形文化遺産、そして数々の特産品を誇る、2200年の歴史を持った素敵な街なのです。今日は、そんな江南古鎮の奥深い魅力を一気にご紹介します！
観潮勝地公園で絶景の「銭塘江の大逆流」を観賞！
海寧市・塩官鎮は上海から車で二時間ほど。そのままさらに40分ほど走ると杭州に着くといった位置関係です。まずは大逆流が観賞できる「観潮勝地公園」を訪れました。
塩官鎮で見る銭塘江は、大海原と見まごうばかりの壮観な眺め。“天下の奇観”・大逆流は毎月旧暦の１日～５日、そして15～20日に観測できますが、旧暦８月15日前後は潮が最大になるため、毎年「国際銭塘江海寧観潮節（大逆流祭り）」が開催され、多くの観光客で賑わいます。
「塩官景区」でタイムトリップ！
ところで塩官鎮の名称は、“塩業を監督した街”に由来します。人体に欠かせない塩は大変重要なため、塩業は国家事業でした。古来から塩業の監督府がおかれた塩官鎮に、数々の名所旧跡があるのは歴史の必然ですよね。
ということで、「観潮勝地公園」の後は必ず「塩官景区」に寄りましょう。このエリアは美しい歴史ストリートになっていて、塩官の街がコンパクトに観光できるのです。土地の特産品も要チェックですよ♪
風情のある古い建物に交じって、道教や仏教の寺院が並んでいます。居士の衣裳を着た道教のお坊さん（？）がうちわ片手に涼んでいてトリップ感満点！
さてここは「陳閣老宅」。科挙に合格し進士として、清朝乾隆帝の大臣を務めた陳雲龍が、引退後居住した大邸宅です。どの部屋も紅木の調度が重厚な雰囲気。舞台では今も時々、江南劇が催されるそうです。
「陳家三件宝」には、樹齢600年の羅漢松、乾隆帝から下賜された「九龍扁（額）」、そして石碑群があります。額はもともと金箔におおわれていたのが、文化大革命の際はがされてしまいました。一方、石碑コレクターだった主人の陳雲龍愛蔵の石碑群は、文革中は土の中に埋められて難を逃れたんだそうです。コレクションが石碑なんてさすがは進士ですね～。
こちらは100年以上の歴史を持つ高級遊郭「花居雅舎」。文革時代にはなんと鎮政府の役所になったそうで、そのため建て壊しをまぬがれたという数奇な経緯があります。近年も遊郭を舞台にした数多くの映画で、ロケ地として撮影が行われました。受付には遊女の絵とぼんぼりが並んでいます。ナンバーワン（？）遊女の部屋は別格の豪華さで、寝台の彫刻の素晴らしさに圧倒されちゃいました。
ナビが最後に訪れたのは、中国初の国家級無形文化遺産に認定された「海寧皮影劇」劇場です。近郊の杭州に遷都した南宋の時代に始まる「海寧皮影劇」は、もともと紙で作られていた影絵人形を牛皮で制作することで、色をより鮮やかにしたところが特徴だそう。上映終了後はお客さんも舞台裏に回って、影絵を動かす体験ができます。ナビももちろん試してみましたが、思ったとおり難しく、熟練の技を実感！
お楽しみ！塩官鎮の三大特産ショッピング
観光で欠かせないのはお土産ショッピングですよね！ 塩官鎮の三大特産は「眼晴餻」「霉干菜」そして「三把刀」です。元祖「眼晴餻」屋さんに行ったら、なんと今日の分はもう売り切れでした。土地のスイーツ試してみたかったのに残念～。
「三把刀」は薬、お餅、養蚕の桑を切る三種の刀。「霉干菜」は、塩官名物・豚の角煮「四辧肉」に使う燻製の青菜だそうですよ。土地のグルメにもぜひ挑戦してくださいね！
いかがでしたか？ 自然の神秘から歴史的街並まで、観光に必要な要素が目白押しの海寧市・塩官鎮。上海からわずか２時間で行ける旅、あなたも堪能してみませんか？
以上、上海ナビがお伝えしました。
ログイン