巨大なスケール感と膨大な量の展示物に圧倒! 南京西路エリアの必見大型ミュージアム。
こんにちは、上海ナビです。
さまざまな博物館がある上海市内ですが、地元上海人にもっとも愛されている博物館といえば今日ご紹介する「上海自然博物館」なのではないでしょうか。2014初頭の旧館閉館時は別れを惜しむファンが詰めかけ、移転オープンが決まって以降は、いつオープンするのかが常に話題になっていました。ナビもこの博物館の大ファン。こうして記事でご紹介できるということもうれしく感じてしまうほど大好きな博物館なのです。
「上海自然博物館」に行こう!
最寄りの「南京西路」駅2号出口
「上海自然博物館」の最寄り駅は、地下鉄2、12、13号線「南京西路」駅。駅からの行き方はこんな感じです。
※2015年末、地下鉄13号線「自然博物館」駅ができました。新しい行き方は記事下部の地図をご覧下さい(2016年1月追記)。
こんなふうに建物が見えてきます
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正面から見るとこんな感じ
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チケット売場の行列入り口
チケットは博物館の建物の右側面(東側)に販売ブースがあります。ここでチケットを購入し、正面入り口から入場します。
入場時には荷物検査があります。
1階の入り口を入ったところ
1階ロビーには、案内所、音声ガイドの貸し出しカウンターなどが。サービスカウンターでは、荷物預かり、落とし物預かり、ベビーカーや車椅子、裁縫道具などの無料貸し出しサービスを行なっています。奥にもチケット売場がありました。将来的にはここがチケット売場として機能するようです。
※2015年5月現在は入場時に行列ができるため、チケットブースを外側に置いているようです。
旧館は古い標本室のような博物館でした
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「上海自然博物館」とは?1960年に外灘エリアの歴史建築内にオープンした歴史ある博物館です。旧館はホルマリン漬け、和尚さんのミイラなどが展示されており、古いビルの細い通路をまわりながら見学するとあって、なかなかにスリリングな博物館として有名でした。でも、子どもの頃から何度も通ったという上海人も多く、旧館の頃から愛されていた博物館でした。
行列ができる人気博物館です
移転し、リニューアルオープンしたのは2015年4月。アンモナイト型の斬新な建築物で、展示面積は1500㎡と巨大です。オープン初日は数万人が詰めかけて大ニュースに。念のため、平日の雨が降りそうな日の朝いちばんに出かけたナビですが、それでもかなり賑わっていてチケット売場も並びました……。今後入場者数は徐々に落ち着きそうですが、ゆっくり静かに見たい方は平日の午前中に出かけることをお勧めします。
見応え満点の館内をまわろう!
エントランスは2階です
それでは早速、展示フロアのエントランスがある2階から見て行きましょう。2階へは、1階ロビーを入って右手奥のエスカレーターで上がります。上がると正面にチケットを切る係員がいます。見学順路は2階から地下2階へとスロープやエスカレーターで下りていく形で配置されています。
展示フロアとは別にシアターがあります
2階:3D/4Dシアター、「起源之謎」、「生命長河」エントランスを入らず左手へ進むと3D/4Dシアターがあります。ここでは、動物や古代生物キャラクターのCGアニメを上映。館内見学がメインだったのでこの日ナビは入場せず(別途チケットが必要。30元〜)。見た方がいましたら感想を教えて下さいね。
最初のゾーンは宇宙の起源
それでは、メインの展示フロアへ入ります。最初のゾーンは「起源の謎」。宇宙の誕生とビッグバンをテーマにしたシアター、宇宙の謎や元素の誕生などについて紹介しています。
その次に見えてくるのがこの博物館の目玉的ゾーン「生命長河」。1階まで続くスロープ沿いに、さまざまな動物の剥製や模型、動く巨大恐竜などが配置された異空間ゾーンです。上を見上げるとクジラやサメが。ただただ圧倒されてしまいます……。
1階へとスロープで下りる展示ゾーンです
大迫力。恐竜は一部動きます
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頭上にはクジラやサメが
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1階:「生命長河」(2階からの続き)、「活体養殖区」
先ほどの「生命長河」ゾーンが1階へと続きます。マンモスなど古代の巨大生物も所狭しと陳列されていて迫力満点。
1階はこんな感じ
生き物ゾーン
「生命長河」ゾーンを抜けると、ミニ水族館のようなフロアが。蝶、爬虫類、カブトガニ、魚など生きた生物を見ることができます。
動く恐竜の展示
地下1階:「演化之道」「未来之路」恐竜時代から人類の進化について紹介する「演化之道」。恐竜の骨格模型や猿人の脳の大きさの変化、猿人からの進化などについて、紹介しています。展示されている膨大な量の化石にもびっくり。
「未来之道」では、絶滅危惧種などについて紹介。一角にはカンブリア紀の水中の様子を360度のスクリーンで見られるミニシアターがあります。
上海の自然史を紹介
地下中2階:「上海故事」地下1階と2階の間にもう一つフロアがあります。こちらは上海の古代史と、上海に生息している生物を紹介しているコーナー。ある意味メインなのですが、湿地の水鳥やアナグマなど展示物がやや地味だからか閑散としていました。でも、上海の歴史や地形を知りたい方は必見です。
次のフロアや展示室のものが見えます
地下2階:「極地探索」「非洲(アフリカ)大草原」など展示フロアの面積がいちばん広い地下2階。ここまでの内容も盛りだくさんですが、さらに大きな見どころが最後のフロアに待っています。真ん中の吹き抜けから次のフロアの展示物が常にチラ見えするので、次のゾーンに進むのが楽しみ♪
アフリカへトリップ
広大な草原を再現した展示室にゾウ、キリン、ライオン、ハイエナなどの精巧な剥製を配置した「非洲大草原」は、時間ごとに照明や映像で夜、雨の日などを再現。大人もワクワクしてしまう空間です。
通路の両脇に草原が
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地下1階から見下ろした風景。時間ごとに、雨、朝、夜などに変化
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お次は氷の世界へ
「極地探索」は、南極、北極、チベットなどの秘境に住む生物を展示するゾーン。アザラシやペンギンのほか、チベットに住む雪豹、ヤクなども。彼らの生態についても詳しく解説されています。
子ども向けワークショップの受付
そのほか、地下2階には鉱物を紹介するコーナー、中国の少数民族に関する展示、子ども向けのワークショップが開かれる教室や実験室があります(当日のワークショップの内容や講師は同コーナーに掲示)。
そろそろ終わり? と思ってもまだまだあります
ほか、同フロアには「ここまでで展示しきれなかったものを最後のゾーンに集めてる……?」と思ってしまうほどの巨大標本コーナーが。ぎっしりの展示にまたまた圧倒されてしまいます。
地下に庭があります
地下2階には中庭も。この日は開放されていませんでしたが、ステージみたいな作りなので今後何かイベントなどをやるのかも。
出口は1階。エスカレーターかエレベーターで1階に戻ります。
館内の様子を動画で!
館内を動画で撮ってみました。写真撮影などは基本的に全館で許可されています(フラッシュ禁止)。
館内施設
展示物の膨大さに見とれてしまうかもしれませんが、建築物にも注目を。フロアのデザインも斬新です。
座れる場所、待ち合わせできそうな場所も多数。トイレは各フロアにあります。清潔でトイレットペーパーもあるので安心。
ショップは2ヵ所
館内には1階と地下2階にミュージアムショップがあります。オリジナルグッズがほぼないのが残念。動物のぬいぐるみやグッズなどを中心に販売しています。
飲食店は2階と地下中2階の2ヵ所。ただしコーヒーやパンなどのカフェメニューが主でした。ほか、各フロアにアイスクリームや飲み物を売る売店があります。
「上海自然博物館」の楽しみ方
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大人も楽しめる!とにかく豊富で巨大なスケールの展示物が多いため、大人でも充分楽しめます。旅行者の皆さんへのお勧めの利用法は、「動物園に行こうと思っていたのに雨だった(猛暑だった/寒すぎた)」というとき。動物園以上に充実の時間を過ごせるかも!?
各展示の説明を読んでいるとさらに時間がかかります
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所要時間は最低3時間展示物の前にあるパネルや説明書きは読まず、シアター系展示物は最後まで見ず、館内で飲食や買い物はせず、さらっと流し見た今回のナビですが、なんと3時間かかりました! 時間をゆっくり取って旅の日程をたてましょう。かなり歩くので穿き慣れた靴でお出かけを。
「静安彫塑公園」のなかに博物館があります
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周辺スポット同博物館のある「静安彫塑公園」は、彫刻が点在する市民の憩いスポット。気候のいい時期はぜひ散策を。食事は徒歩圏内の呉江路や南京西路で好みのお店を探してみて。周辺の主なスポット、お店を地図で見てみましょう。
いかがでしたか? 先ほど書いたように、今回は(この記事の内容量でも)さらっと流し見しただけだったナビ。次回はたっぷり時間をとって、シアターなども全部見てまわろうと思いました。旅先で博物館見学というと、退屈なイメージを抱く方もいるかもしれません。でも、「上海自然博物館」は別! 地元上海人も、上海在住日本人のナビも今イチ押しの場所なんです。
以上、上海ナビがお伝えしました。