景山公園 (北京)

ジンシャンゴンユェン景山公园

閉店・移転、情報の修正などの報告

南に「故宮博物院(旧 紫禁城)」を丸ごと掴み、北に「鼓楼&鐘楼」界隈の景観が望める…そんな場所ならココ!

北京に行こう!「天安門」を真正面からこの目で捉え、「故宮博物院(旧 紫禁城)」では映画『ラストエンペラー』の世界に陶酔しよう…とご計画中の皆さん!
「故宮博物院」の北手にある「景山公園」のことも勿論チェックされたでしょうか?お隣にある「北海公園」とは打って変わって地味な雰囲気ではありますが、実はここは“北京随一の景色”を堪能するには絶好の場所なんです。
故宮の北の端にある景山前街にこちらの南門があります。他にも西門と東門があるんですが、何となくこの南門が正面玄関のような感じ。

故宮の北の端にある景山前街にこちらの南門があります。他にも西門と東門があるんですが、何となくこの南門が正面玄関のような感じ。

もちろん“全国重点文物保護単位”に指定されています。でも、2001年公布とは結構最近のことですね。

もちろん“全国重点文物保護単位”に指定されています。でも、2001年公布とは結構最近のことですね。


~景山公園の豆知識~
景山公園の歴史は、元のフビライが13世紀の半ばにこの地を皇帝の御苑にしたところから始まります。その後、明代になり城壁を改修する際、風水の考えで“北から入ってくる邪気から城を守る”という意味でここに小高い山を造ったそうな。お堀や隣にある南海を掘り起こした際の土を使った43mの山は、清代には京城の中で最も高い地点だったそうです。山頂にある「万春亭」を中心とし、山麓には左右対称に「周賞亭」、「観妙亭」など合計5つの亭が建っており、山の南に「奇望楼」、北に「寿皇殿」が配置されています。

今では、全くもって普通の“周辺住民たちの憩いの場”になっています。 みんなで縄跳びをする若者たち…普通に眺めていましたが、よく考えたらこの光景、日本ではかなりレアですよね。 外の気温は1℃くらいですが、老若男女の憩いの場として今日も賑やか。
南門から入って、右回り左回り、どちらからでも山頂に向かう道があるみたいです。

★明王朝、その295年に渡る歴史が幕を閉じた場所

東側から山に登る直前に目に入ったがこの看板。明の崇禎17(1644年)、李自成率いる農民反乱軍に追い詰められた崇禎帝は、永王と定王を一般民と同じ衣装で変装させて城の外に逃がし、皇女の長平公主と昭仁公主を自らの手で殺害しました。その後、この景山に逃げ出し、この一本の槐樹に首を吊って自害したそうな。なお、この樹は当時のものではなく何度か植え替えられたものです。
山の頂上へは、こうして階段をテクテク登っていきます。10分ほどもすると山頂まで行けてしまうんですが、割と疲れますよ。

★塗り替えの完了した建物はピカピカです

途中で「観妙亭」、「周賞亭」などに遭遇しますが、パッキリ艶やかな姿でのお迎えです。2005年秋に来た時には頂上の「万春亭」も修復工事で入れなかったんですが、どうやらお色直し期間だったようですね。なぜか期待に駆られ、一気に頂上まで駆け上がってきました!

★公園ですが商売も盛ん?!

頂上近くでは、こんな簡易版“変身写真”の撮影が行われています。中国の観光地(いずれも公園)では、よくこの変身写真を見かけますが、まさかこんな小さな景山公園でまで行われているとは!
※ 景山公園、小さいとはいえ23万平方mあります。
チョイと古っ、ローカル色満開のお土産小ブースもあります。よく見ると、リカちゃん人形風皇族人形やチャイナ帽など。 “首だけマネキン” が薄ら怖い山頂付近の売店です。
同様のグッズは、山頂に向かう途中の売店でも売っています。もちろん、ドリンク類も売っていますよ。寒い時期なら、防寒グッズなんかは役に立つかもしれません…。どうでしょ?

★お猿さんの高のぼり気分で観察…

さて、最も楽しみにしていた“山頂から故宮を眺める!”ですが…。
あ、あれー、何コレ!!!
今回は、故宮博物院の北門が修復工事中なのでした~!
北の正面玄関ともいえる部分にグリーンのテントが張られ、景色も台無し。
2年前は「万春亭」まで登れず、
今回やっと登れたらコレか~い!
ちなみに、これは以前訪れたとき、何の気なく取った一枚。写真をクリックして拡大すると門の周辺がよく見えますよ。
南に向かわないと故宮が見えないので、カメラに収めようとするとどうしても逆光になってしまいます。でも、おススメなのは日没時。うまく時間を合わせてここにやって来ると、故宮の金色の屋根に夕日が降り注ぐというロマンある光景を眺めることができるんです。残念ながら、日の入りまでには1時間ほど早い時間に来てしまいました。
北側を見ると、寿皇殿が見えるんですが、そこから一直線北方に見えるのは「鼓楼」。明清時代にはここから太鼓の音で時を告げていました。そんな悠久の時を想像するとステキすぎてシビレます。
景色を一通り堪能したら、山の周囲を散策してみましょう。
麓にあるこの「観徳楼」と、さきほど上から眺めた「寿皇殿」は、清代に皇帝と皇后の棺を本葬まで安置した場所なんです。
現在では、寿皇殿と公園の西北部分は北京市少年宮になっています。
今回はちょうど11月の終わりに再びこの地にやってきたナビですが、公園内には柿の実がたくさんなっていました。
日暮れの空を背景にした柿の影には、しんみりした趣が。

かつてこの公園には果樹、松、コノテガシワなど植物が豊かに広がり、縁起のよい動物とされる鶴や鹿なども飼われていました。そして、毎日、北の方角からは時を告げる太鼓の音が聞こえていたんでしょう。
でも、21世紀の今。状況は少し変わったようです。
みんなで集まり、音楽に合わせてダンス!そして太極拳に階段登り運動!市民の憩いと健康増進のフィールドになっています(冬にはそう多くない様子ですが)。
「胡宮博物院」見学のシメとして、ぜひこの山頂で悠久の風を感じてこよう!

記事登録日:2007-12-10

ページTOPへ▲

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2007-12-10

利用日
女性 男性