上海の西郊外に位置する巨大コンベンションセンター。機械系からアニメまで、幅広い展示イベントを開催中。
こんにちは、上海ナビです。
『上海ナビ』の読者の皆さんは多くが旅行者だと思います。貴重な連休を利用した旅行、定年後ののんびり旅行など目的はさまざまと思いますが、「旅先でまで仕事のことは思い出したくない!」という意見が大半のはず。でも! 今回はあえてビジネスシーンに使われるコンベンションセンター「国家会展中心」をご紹介したいと思います。「こんな業界があるの!?」とびっくりしたり、中国での日系企業の頑張りを見ると、観光地めぐり以上に元気をもらえたりします。早速出かけてみましょう〜。
館内のコンサート会場「虹館EH」に行く方はこちらをご覧ください。
「国家会展中心」に行こう!
「国家会展中心」の最寄り駅は、地下鉄2号線の終点「徐涇東」駅(3つ手前の「淞虹路」駅止まりの列車が多いのでご注意を)。4号出口を出るとすぐ「国家会展中心」の敷地内に入ります。
※イベントによって入り口が変わることがありますので当日の掲示や案内に従ってください。
「徐涇東」駅4号出口を出ると、
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すぐ館内の1階部分に入ります
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西側に広大な駐車場。タクシーもここで降ろされることが多いようです
タクシーやチャーター車で行く場合は、西側に乗降スペースと駐車場があります。ただし、帰りのタクシーが捕まらない場合がありますので地下鉄で行くことをお勧めします。また、モーターショーなど激しい混雑が予想されるイベント開催時は、市内からのシャトルバスが運行されます(乗り場、運行状況などは当日の公式サイトでご確認下さい)。
こんな感じで展示会の予定が掲載されます。各イベントの公式サイトから予約、問い合わせを
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入場までの流れまずはいちばん下にリンクした公式サイト(英語あり。場合によって日本語も)で見学したいイベントの日時を調べ、その展示会の公式サイトから入場券を予約します。予約は1〜2週間前に締め切られますが、当日直接行って入場することも可能です。
※自動車、アニメ、ゲーム系のイベントは必ず事前にチケットを予約してください。当日券が手に入らないことがあります。
ナビは今回当日券での入場を試してみました。「徐涇東」駅4号出口を出て案内板どおりに進み(イベントによって掲示が変わります)、2階に上がると持ち物検査のゲートがあります。液体(飲み物)、ライターなどは持ち込めないのでご注意を。
アンケート記入ブース
ゲートを入るとアンケートブースがあります。ここで当日のイベントに関するアンケート用紙(英語あり)に記入します(このイベントをどこで知ったか、興味のある業界は、などの簡単な質問表をチェックします)。
※アンケート不要のイベントもあります。製造系など、その業界のビジネスマンをターゲットにした専門分野の展示会はアンケートが用意されていることが多いようです。
このアンケート用紙と自分の名刺を持ってチケットブースへ行くとチケット(通行パス)が入手できます。入場料はイベントによって異なりますが、20〜60元ほどです。
チケット売場でアンケートと名刺提出
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チケットはストラップ付きの通行パス
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<名刺は必須>
「ただの旅行者」なナビですが、上海旅行には名刺が何かと役立つと聞いていたので一応用意しておきました。もともと名刺を持っていないという方は、名刺大のカードに名前とメールアドレスを書いたものでも代用可能です。
中国ビジネスの現場を見る!
クローバー型
それでは早速展示フロアに入ってみましょう。ここ「国家会展中心」は総建築面積147万平米。展示面積は室内だけで40万平米です(日本最大の東京ビッグサイトは8万平米。その約5倍の規模です)。とにかく歩きやすい靴で、荷物は最小限で行くことが重要かも。また、大きすぎて建物の外観全体はナビの力では撮影できませんでした(空撮が必要!)。右のイメージ図のように、クローバー型の3層の建物です。
大きく分けて8フロア。クローバーの葉っぱ半分のフロアでもかなり巨大です
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中心の円の中はこんな感じ
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巨大なので館内をくまなく歩くことは無理。入り口の平面図と、出展企業リストを見て見学したいエリアやブースを選んで歩きましょう。行きたい場所がとてつもなく遠かった場合は、建物の西側に乗り場がある電動カート(どこで下りても5元)を利用するのが便利。
また、この「国家会展中心」がオープンしたのは2014年末。ナビが訪れた2015年3月現在、まだ施行中の場所がありました。今後は5つ星ホテル、オフィス棟などがオープンするそう。
広告用印刷物の展示会です
今回ナビが見学したのは「上海国際印刷包装紙業展覧会(CHINA PRINT EAST)」。広告デザインや印刷技術などに興味があったので選びました。ほか、塗装材料、鋳造金具、五金、紡績、業務用キッチン機材など、製造系のかなり専門的な分野の展示会から、モーターショー、ゲームショー、アニメイベント、ペットフェアなどビジネスマン以外も押し寄せる趣味系まで、幅広い分野の展示会が開催されています。自分の興味に合うイベントに行ってみましょう。
会場内はこんな感じ。上海だけでなく、中国全土、世界各国から関連企業が出展しています。海外からきたバリバリのビジネスマンもいれば、孫連れのおじいちゃんもいたり。基本的に誰でも入場できます。
インド人スタッフ多数
外資ではインド系企業が目立ちました。普段ニュースなどで海外のビジネス情報をぼんやり見ているナビですが、こういった展示会に来るだけでその現場にいる気分になれます(にわか見学者ではありますが……)。
富士フィルム
もちろん日系企業のブースもあります。富士フィルムの特大プリンターにはびっくり。注目を集めていました。自分の国の企業が海外で今どんなものを売り出しているのかが最前線でわかります。エプソンは、Tシャツや傘など布へのプリント技術をメインに紹介していました。こういうのって、日本でも見学できる機会はなかなかないですよね。
富士フィルムの巨大プリンター
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油絵風にプリントできるキャノンの製品
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館内設備
各フロアにコンビニとカフェのブース
まだオープンしたばかりの2015年3月現在、館内には固定の売店や飲食店はありません(今後も作らないのかも?)。各フロアにはブース式のカフェやコンビニが出店しています。飲み物類は会場に持って入れないため、ここで購入することになります。
3階への誘導看板
館内の3階には、巨大な1フロアを利用した簡易フードコートが。洋食系ファストフード、中華系のお弁当など25元から販売されています。こちらもブース式の店舗がイベントごとに出店するスタイルになっています。
いかがでしたか? 同じように上海に渡航しても、旅行者と出張者では行く場所が真逆だったりします。でも、今回あえて出張者の行くほう(展示会場)を訪れたナビは、「これ、観光としても充分おもしろいかも!」と思えたのでした。中国ビジネスや製造業の今を知りたいという方はもちろん、ベタな観光地には興味がないという方にもお勧め。現場の活気や国際的な雰囲気をぜひぜひ味わってみて下さい。
以上、上海ナビがお伝えしました。