世界中の豪華客船が寄港する宝山区の大型フェリーターミナル! リッチな上海船旅はここが拠点!
こんにちは、上海ナビです。
最近密かに人気を得ている豪華客船の旅。特に日本人旅行者の皆さんには、九州から釜山、上海などをまわる客船「コスタ・ビクトリア」がよく利用されているようです。ナビもすっごく興味ある路線なのですが、どのウェブサイトを見ても上海のどこに到着するのか詳しく書いてないんですよね。これは、実際に乗船を検討している皆さんもかなり困っているはず。ということで、ナビが実際に到着地点・宝山港に行ってきましたよ!
「呉淞口国際郵輪港(上海宝山国際クルーズターミナル)」へ行こう!
「呉淞口国際郵輪港(上海宝山国際クルーズターミナル)」があるのは上海北郊外の宝山区。長江(揚子江)に面した区域で、市街地に住むナビにとっては未開の地というくらい郊外にあります。上海在住のナビではありますが、友人に「宝山港に着くんだけど、迎えに来てよ」なんて言われたらけっこう困るかも。距離、時間的には、東京都心からさいたま市へ向かう感じでしょうか。市中心の人民広場からの距離はこんな感じです。
地下鉄3号線「宝楊路」駅
港の最寄り駅は地下鉄3号線「宝楊路」駅。まずはこの駅を目指してみましょう。市街地の北に位置し、1、3、4号線が交わる「上海火車站」駅から3号線に乗ると「宝楊路」駅は13駅目。市中心の人民広場や淮海中路方面から目指すと、乗り換え時間なども含めて約1時間かかります。※3号線は地下鉄ではありますが、地上の高架を走る路線です。
「宝楊路」駅からは直線距離で約2km。正直、最寄り駅とは言えない遠さなので、駅からはタクシーに乗りましょう。走っているのは、宝山区を走るオレンジ色の宝山タクシー。初乗りは11元と、市中心よりも安めです。港までは約5分かかりました。歩くのはちょっとキツいです。
駅の改札を出ると、
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すぐ右手にタクシー乗り場があります
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陸から延びる桟橋の突き当たりにあります
「呉淞口国際郵輪港(上海宝山国際クルーズターミナル)」は、陸地から延びる長い桟橋を走った突き当たりにあります。入り口周辺は郊外の工業地帯とベッドタウン。お土産調達や食事ができる場所はないので(2012年9月現在)、必要な方は市街地で済ませておきましょう。
港までの桟橋へはタクシーごとは入れるのですが、入る前に検問があります。警備員に「船に乗るの?」と聞かれ、見学だけだったナビはドキドキしつつ「友人の見送りなんですけど」と答えてみました。すると、「日本人客はもう船に乗っちゃってるよ。本当に見送りなの?」と厳しい質問が! 緊張しつつ、切り札にパスポートを見せてみたら「出航前にここに戻るように」と、やっとのことでOKが……。実際に乗る方は検問地点でチケットの用意を。見学、見送りの方はパスポートを用意しましょう。
桟橋入り口に警備員がいます
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検問を抜けて桟橋に入ったところ
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ターミナル内部
入り口桟橋の両脇は長江(揚子江)、その奥に半円形のメタリックな建物が見えてきました。
ターミナルの外観
一瞬建物に見えるほど巨大!
その奥に、巨大な客船が! ナビが訪れた今日は、釜山、九州などに向かう「コスタ・ビクトリア」の出航日でした。
正面入り口
ターミナルの入り口はここ。入ると、広々としたフロアに団体チェックインカウンター、個人用チェックインカウンターがあります。
入り口を入ったところ
正面に団体用チェックインカウンター
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左手に個人用チェックインカウンター
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出発口
入り口を入り、向かって右手奥が出発口。ここから入り、イミグレーションを通って乗船します。
到着口
入り口を入り、向かって左手奥が到着口。日本から上海に到着した方は、こちらの出口から上海に上陸することになります。出てすぐ正面にタクシー乗り場、ツアーバス乗り場などの表示があるので迷わないはず。また、出て右手にATMと外貨両替カウンターがあります。
ターミナル内には売店が2ヵ所。お菓子やカップラーメンなどの軽食とドリンク類だけの簡単な売店です。土産物店、免税店、カフェ、レストランなどはないので(2012年9月現在)、お買い物や食事は市街地で済ませておきましょう。
給湯コーナー
どうしてもお腹が空いた、温かいものが飲みたいという方は、チェックインカウンターの左手奥にある給湯コーナーへ。売店でカップラーメンや茶葉を買った方用にお湯を無料提供してくれます。
トイレ、インフォメーションなどの必要な施設は案内板でわかりやすく掲示されているので安心。ターミナルの2階は、団体旅行者向けのウエイティングルームになっていました。
宝山港を利用するならここに注意
○早く着きすぎないように!
飛行機なら2時間前に空港に着いておくことが必要ですよね。それより早く着いてしまってもレストランや売店でヒマをつぶしていればいいのですが、「呉淞口国際郵輪港(上海宝山国際クルーズターミナル)」にはそういった施設がほぼ何もありません(2012年9月現在)。また、出航が遅れることも多々あります。ナビが訪れた日も、スーツケースに腰掛けて待ちぼうけな人が多数いました。集合時間ギリギリに到着するくらいの時間を見て出かけましょう。
外に出てリフレッシュするのが◎
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ヒマつぶしグッズ必須ターミナルには飲食店もなく、時間つぶしができる場所はまったくありません(2012年9月現在)。空港のように散策できるほど広くもありませんし、無料Wi-Fiポイントもありません。文庫本やゲームなどのヒマつぶしグッズ、飲み物やお菓子など小腹を満たせるものがあるとイライラ解消になりますよ。何にも持ってこなかったという方は、ターミナルの外へ出て長江の風景をぼんやり眺めてみては。少しは気分がすっきりするはず。
寄港日、出航日以外は静まり返っています
○
船の到着日以外は立ち入り禁止「ちょっと下見に行こうかな〜」「上海の船着き場ってどんな感じなんだろう」と思って見学に行く方は、船が出発&到着する時間を狙って行きましょう。2012年現在、この港に客船が寄港するのは月1〜2回です。ほとんどの日が休業状態と考えてください。寄港予定日や出航する船のルート、上海からチケットを予約する場合などは、以下の公式ウェブサイトを参考にしてみてください。
呉淞口国際郵輪港 www.wskcruise.com (中国語のみ)
地元の人は車を持っている知り合いに迎えにきてもらっているようでした
○
港からの足を確実に確保しておこう日本から宝山港に到着するという方は市街地までの足をまず考えておきましょう。タクシーは捕まえることができますが、走っているのが宝山区内のタクシーだけなので、市街地まで行ってもらえるかは不安。とりあえず「宝楊路」駅まで行ってもらい、地下鉄で市街地を目指すのがいいかもしれません。「荷物を持って地下鉄に乗りたくない」という方は、必ず事前にチャーター車の予約を。市街地までは約1時間かります。
いかがでしたか? ナビの個人的な感想としては、せっかくの豪華客船用ターミナルなんだから、港内の施設ももうちょっとリッチな雰囲気だったらな〜と思いました。活気あふれる大都会、きらびやかな夜景、高層ビル群などをイメージして上海に到着した方は、長江沿いの郊外の荒涼とした風景にびっくりするかも……。でも、施設も周辺も簡素な分、迷う心配はありません。雄大な長江から入る上海の旅もなかなかオツかもしれませんよ。
以上、上海ナビがお伝えしました。