ご当地コンビニ★アイス対決

~‘07上海夏のコンビニ・アイス必勝マニュアル~

こんにちは、上海ナビです。とうとう上海にも30度の夏日到来!さっそく巷を闊歩する中国人たちが手にしているおやつにも変化が現れ始め、バナナにかわってアイスを食べながら歩く姿がしばしば見られるように…。そんな彼らとすれ違う時、あなたの視線は間違いなくアイスに釘付けに、そして「私も食べたい~」と思わずにはいられないハズ! そこで、今回のナビはそんな時に役立つ「中国産コンビニ・アイス指南」。 コンビニでのアイス選び、誰よりも素早くクールに決めの一手を出せるよう、“中国コンビニの即決できないアイス達”の一部をここでナビスタッフがご紹介します!

あ、初めに言っておきます。 上海のコンビニで買える、ハズレのないアイスクリームは「マグナム」です。 これ、在住外国人の間では常識なくらい、最も“即決”できるアイスなんですよ。 あなた、「ハーゲンダッツ」が即決アイスだなんて、高いから当たり前じゃないっ!

~「初挑戦モノ」アイス番付~

上海で暮らすナビスタッフは、すでに自分のお気に入りコンビニ・アイスをばっちり把握してるつもり。 でも、実のところ、いろいろ試した上でのお気に入りではなく、「絶対外れのなさそうな商品」を見た目から判断し、たまたまヒットしたものを毎度飽きずに買っている人も…(それって私?)。
そんなわけで、“普段は決して自腹で買わないアイス”を敢えて購入し、
1: 見た目のフェロモン指数 →(思わず手に取り自分のものにしたくなるか)
2: 食後の満足度→(美味しかったかどうか)
をそれぞれ勝手に最低1~最高5の評価で判定してみました。
出向いたのはローソンでもファミリーマートでも久光百貨の地下食品街でもなく、当然、ローカル・コンビニの「好?」。日系ショップみたいなところで修行はできません。

~では、さっそく判定してみました~

総合1位:<糯糍糍 糯米糍雪糕/伊利 > (1.5元)
フェロモン指数: ★★★★☆
満足度: ★★★★★
教訓: 「“雪見”のパクリと思って眉をひそめるべからず」
中国乳製品業界のリーディングカンパニー”と呼ばれる「伊利(注1)」の商品、ドラえもんのキャラでいうとこのアイスは「できすぎ君」タイプ。日本人スタッフからは本家本元(?)『雪見大福』のパクリとしか思えない見た目でバッタもん扱いを受けるも、食べて唸った!しかも、このスティック刺しなのが食べやすいんです。“雪見慣れ”した日本人と“もち系食品慣れ”した中国人の心に見事入り込み、満足度5つ星を獲得!

総合2位: < 8次方cube 8小块/雀巢>(3.5元)
フェロモン指数: ★★★★☆
満足度: ★★★★☆
教訓: 「ちょっと待て!チョコとゴマの一気食いOK?」
見た目の分かりやすさと愛らしさで、「まあ、大ハズレは無いでしょ」と好評価だった「8次方cube 8小块」。お手軽な一口サイズなのも男女のハートをつかんだ様子で、これは満足度5つ星か?!しかし、食後に意外な意見の不一致も。チョココーティングのツブツブは黒ゴマなんです。「チョコと名コンビなのはピーナッツクランチでしょ?(=ゴマ風味チョコは微妙)」と思うか、「このゴマの香ばしさも最高ね」と思うかの好みまでコントロールできず、満足度は4つ星に。

総合3位: < 蛋香脆/雀巢> (2元)
フェロモン指数: ★★★☆☆
満足度: ★★★☆☆
教訓: 「ザ・ベスト・オブ・“平凡”アイスは子供向けでしょう」
日本語名ネーミングにすると「卵がパリッ!」ってところでしょうか?こちらはどう考えてもお子ちゃま向け外装というか、いかにも甘そうな印象がフェロモン度数降下の要因に。でも、“ネスレ商品である(注2)”ってことが特に日本人スタッフには「買ってもいいかも指標」として有効の様子。ちなみに前半は微妙なチョココーティング、中にはサクサクのチョコ付きボールが入り、前半の食感が楽しい…って、やっぱり子供向けか!とにかく、どこをとっても普通の印象で、大人には買ってもらいにくいかも。

総合4位: < 绿色心情/蒙牛>(1元)
フェロモン指数: ★★☆☆☆
満足度: ★★☆☆☆
教訓: 「何事も自分のインスピレーションはある程度正解だったりする」
のっけから圧倒的に「絶対買わない!」「パッケージのツブツブが気持ち悪い」「緑豆が嫌い」と、すごく不評(でも、フェロモン度は2つ星)のこちら。食べてみると何のことはない「あずきバー」の味。「緑豆」に馴染みのある中国人にはハナから正体が割れていたそうですが、「あずきバー=あずき色」な日本人には分かりずらいっ!いわれなきブーイングを受け、満足度も2つ星で終わった哀れなお品がこちらです。
■ここで、「ナビの豆知識」■
しかし、緑豆は解熱効果が高くてダイエットにも利用される優秀食材なんです。目や口が乾く時やイライラにも効果ありで、暑い夏にはもってこいのアイス1位なのでは?そんな“緑の気持ち”(『 绿色心情』の日本語訳) が分かり、「ごめんね、緑豆」とつぶやくナビでした。

総合5位: <大果粒 酸奶口味雪糕/伊利>(1.6元)
フェロモン指数: ★★★☆☆
満足度: ★★☆☆☆
教訓: 「中国のアイスに新鮮なフルーツは期待するな」
こちらは、フェロモン度が3つ星だったのに満足度が2つ星にランクダウン。先ほどの「绿色心情」より確実に美味しいけど、満足度がフェロモン度を下回るのは“ガッカリ”以外の何物でもないので、総合ランク最下位となってしまいました。で、お味の方はさすが「伊利」ってことで、ヨーグルトはそこそこ美味しい。パッケージの楽しげな牛よ、君はよく頑張っていると思う。しかし!!!フルーツが美味くない!せっかくたくさんフルーツが入っているのに、フレッシュじゃなくてドライフルーツというのが、どうにも裏切られた感が…。期待しすぎて負けました。

~お次は番外編です~

ここで、その他の“それでも気になる”コンビニ・アイスたちをご紹介!

<随变casual/蒙牛>(1.5元)
これは英語名“カジュアル”のごとく、「随便(=気ままな、気軽な)」という中国語をもじったネーミングで、中国アイスとしてはなかなか洗練されたデザイン。でも、開けたら中の様子とパッケージのイメージ写真が違うやん!名前もあながち嘘ではない名作でした。ちなみに味はチョコの部分が意外にパリパリしててそこそこイケましたよ。

<奶提子 雪糕/伊利>(1元)
フルーティーな雰囲気の漂うパッケージにつられて買ったものの、ナビ、先ほどの教訓「フルーツに期待するな」をすっかり忘れていました。パッケージで一見みずみずしくフルーティーなグレープ、実は“干し葡萄”(ガーン!)。よく見ると「蜜漬け干し葡萄入り」ってちゃんと書いてあったのね。さらに、勝手にヨーグルト風味と思っていたアイスは練乳風味でした。

<迷你 千层雪/和路雪>(3元)
前々から気になっていたので、勢いで買っちゃった一品。この子は日本人にも馴染まれやすいんじゃないかな?という、ちゃんとしたクリーミーなアイスクリームでした。中はケーキのように薄いチョコレートの層が重なっていて、チョコのパリパリ感が楽しめます。日本にも似たアイスがあったかな?とても想像しやすく、想像通りのお味でした。

<光明バニラアイスクリーム/光明>(1.5元)
さて、今回ナビが密かに最も気になりまくっていた一品をご紹介。普通の正方形の紙パックに入ったアイスクリームって、懐かしいというか最近あまり見たことがないというか…。きっと、素朴なバニラアイスであるに違いない!
「え、ええーっ!!!」こうやって開けるの?
しばし奮闘した後、最後には下敷きとして底面からアイス半分(半端だなぁ)に巻きついていた紙を剥がしきれないまま突き刺さった状態で開封完了。
とにかく「開けにくい!」の一言。
さらに、ほのかに大豆の味がすると思ったら、大豆たんぱく粉が入ったアイスなんです。考え方によってはヘルシーか不衛生か、という崖っぷちアイスでした。

<带兰圣雪/蒙牛>(2.3元)
これがほんとに最後のアイス。こちらは「蒙牛」のチョココーティングのバニラアイス。美味しそうですよね、見るからに。でも、どこかで見覚えもあるような…。
「ハーゲンダッツ」のバニラ・クリスピーサンド(写真一番上)と酷似した、いや、お花部分のイラストなんてコピーしたかのように同じタッチのイラストなんですよ。
何はともあれ、本日唯一の「見た目が中身を裏切らないごくノーマルな」アイスでした♪
■(注1) 中国の乳製品メーカーで売り上げ上位3位までに君臨するのが「伊利・光明・蒙牛」。3社の戦いは牛乳・ヨーグルト売り場でも激しく展開されている。

■(注1) 中国の乳製品メーカーで売り上げ上位3位までに君臨するのが「伊利・光明・蒙牛」。3社の戦いは牛乳・ヨーグルト売り場でも激しく展開されている。

■(注2) 日本人はなぜかアイス選びに「ネスレ基準」を導入する傾向あり。しかし、少なくとも日本でのネスレはコーヒーが本業では?幼少期で「ミロ」、受験期で「キットカット」にお世話になった日本人からは妙な信頼感が寄せられている。

■(注2) 日本人はなぜかアイス選びに「ネスレ基準」を導入する傾向あり。しかし、少なくとも日本でのネスレはコーヒーが本業では?幼少期で「ミロ」、受験期で「キットカット」にお世話になった日本人からは妙な信頼感が寄せられている。

なかなか切磋琢磨な中国アイスクリーム業界の現状を垣間見たような気が、そして今まで手を出しかねていた他のアイス知識をゲットできたことで、今後は潔くレジにて「即決!」できそうな予感。皆さんも今後ちょっとアイスな気分になったら、日系攻めは一休みしてぜひご紹介したアイスも試してみてくださいね!以上、上海ナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-05-11

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