上海でかめ出し紹興酒を買う!

スーパーや空港で売っている紹興酒とは全然違う!! とろーり濃厚なかめ出し紹興酒を探して、上海の下町を歩きました。

こんにちは、上海ナビです。
紹興酒といえば、お茶やカシミア製品、シルクなどに続く中国の代表的なおみやげの一つですよね。でも、ワインや日本酒のように「この銘柄がオススメ!」などの情報が少ないし、スーパーで売っているものは本当においしいのかわからないし、空港で売っているものは値段が高くてびっくりしてしまった・・・など、なかなか手が出ないお酒なのではないでしょうか。お酒を飲むために本場紹興まで出かけてしまう紹興酒好きのナビも、上海ではおいしい紹興酒は手に入らないのだろうかとずっと考えていました。そんなとき、有力な情報をゲットしたんです!
それは、「豫園のはずれにある下町には、紹興人がやっているかめ出し紹興酒のお店がたくさんあるよ」という友人からの情報でした。ただし、「でも、店名も住所もないようなお店が多いから、行ってみないとわからないんだけど」との注意付き。場所は、「豫園の南側にある光启路と、西側の獅子街界隈に多い」という、非常にざっくりした曖昧な情報でした。これは行ってみるしかないと思ったナビ。地図にだいたいの目星をつけて、早速出かけてみました。

まずは光启路へ

ナビがまず目指したのは豫園。にぎやかな商城内に入ったら、南側の出口を探しましょう。出たところは方浜中路。その道を東へ50mほど進むと目的地・光启路に出ます。右折すると一転、おみやげ屋さんがずらりと並んでいた豫園とは別世界の庶民的な住宅街に街並が変化します。夕方になると路上に野菜や魚を売るお店が出るんですよ。
お店をひやかしながら南へ進むと、ありました! 古びたかめがずらりと並んでいるのが目印です。お店の名前は出ていませんでしたが、住所は光启路129号。地元のおじさんたちがひっきりなしにお酒を買いに来ている人気店です。

次なる目的地・獅子街エリア

次に目指したのは、豫園の西・獅子街エリアです。さっき来た道を戻って、方浜中路を今度は西へ進みましょう。おみやげ屋さんがずらりと並ぶ老街を通り、河南中路を渡るとこちらも一気に住宅地へと様変わりします。渡ったところから一本目の右手にのびる路地が獅子街。そこを右折して、突きあたりを左折すると、食料品店がぎっしり軒を連ねる下町の台所的風景に!
すると早速提灯を発見。この通りでは、100mほどの路地に3軒の紹興酒専門店がありました。

紹興酒を選ぼう!

どのお店で買おうかなーとうろうろ見て回ったナビですが、お店でかめの中から紹興酒を買うのは初めてということで、親切そうな店員さんがいるお店を2軒選びました。1軒目は、最初に見つけた光启路のお店です。お店にいたおじさんは紹興出身で、お酒ももちろん全部地元から取り寄せているそう。
紹興酒は、紹興市南部に広がる湖・鑑湖の水を使って作ったものだけをそう呼ぶそうです。アミノ酸を含む独特の水質が酒造りに適しているんだそう。上海ではよく「黄酒」と呼ばれますよね。「老酒」「加飯酒」と呼ぶこともあり、酒の種類ではなく「女児紅」「会稽山」「太雕」などの銘柄で表記されていることもあります。はっきり言って、ナビもあんまりわかりません。そんなときは、お店の人にオススメを聞いてみましょう。
 
勧められたのは「精雕王」(15元/500ml)です。コクと甘味はしっかりあるのにさっぱりしているそう。しかもこの値段! 同じ量入りのボトルなら、空港では200元くらいしますよね。最初なので、お店の人の言う通り買ってみることに。でも、頼んでから「しまった!」と思ったナビ。紹興では、地元の人が酒屋さんでお酒を買う場合、自分で空き容器を持って買いに行くのを見ていたのです。空き容器、忘れたー! と思ったナビに、お店のおじさんが「うちにもペットボトル用意してるから」と、空容器を一本くれました。
でも、1.5L容器に500mlだけ買うのはちょっとかっこ悪かった・・・。次回は自分でビンか水筒を持って来ようと決意。でも、こういうお買い物システムって、とってもエコですよね。
次にやってきたのは、獅子街エリアの大境路87号のこちらのお店。店内にはかめがいっぱい積み重ねられていて、天井からは干し肉がぶら下がっているという下町情緒あふれる店構えです。
こちらのおばさんが勧めてくれたのは、「雕王」(9.8元/500ml)。でも、さっきとちょっと名前が似てるなあという安易な理由で却下。もう一つ勧めてくれた「太雕酒」(18元/500ml)にすることにしました。でも、お店に並んでいるかめを見ると、ものによっては10倍くらい値段が違うんです。同じ紹興酒なら、安い方がいいんじゃないの? 何が違うの? と言ったら、おばさんがスプーンで試飲させてくれました。
そこで初めてわかったのが、当たり前なのですが「味」! いちばん安い3元前後のお酒はとにかく薄い。スーパーのお酒売り場で売っている安い銘柄のビン入り紹興酒のような感じでしょうか。その後に15元前後のものを試飲させてもらうと、コク、深み、まろやかさがまったく違うことに気づくと思います。でも、店内をざっと見ても値段はいちばん高くて30元台。中国茶のように、上を見たらきりがないような高さのものはありません。オススメは15元/500ml前後から、と覚えておくといいかも。

買うときのコツ

☆試飲をしよう
まずは試飲をすること。でも、試飲をしてもどれがおいしいのか分からなければ意味がないですよね。買いに行く前に、「紹興酒がおいしい店」で食事をしながら、いくつかの銘柄を試してみることをオススメします。そうすれば自分の好みや、銘柄による味の特徴がざっとつかめるのではないでしょうか。気に入った銘柄があれば、名前をメモしてお店に持って行くこともできますよね。
☆容器を忘れずに
かめ出しの量り売りは500mlからが基本なので、500mlのペットボトルがジャストサイズ。でも、おみやげにするのにペットボトルはちょっと・・・という方は、プレゼントにしてもOKなボトルをあらかじめ購入しておくことが必要です。見かけじゃなくて味なんですが、日本に持ち帰る場合はきれいなビンや陶器のポットなどが喜ばれますよね。
いかがでしたか? 今日ナビが訪れたお店は、どこも豫園から徒歩10分圏内にありました。ツアーで豫園を訪れるという方も、ちょっぴり抜け出して買いに行ける距離ですよね。スーパーやコンビニでも紹興酒は買えますが、せっかく上海に来たのですから地元の人が足繁く通う昔ながらの酒屋さんで店の人と交流しながら紹興酒を選んでみて下さい。それと、ひとくち味わえばわかると思いますが、せっかくのおいしいかめ出し紹興酒です。まずは温めずに常温で味わってみてください。氷砂糖、ショウガなども不要ですよ。
以上、上海ナビがお伝えしました。



関連タグ:かめ出し紹興酒豫園

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-02-08

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