豫園

よえん/ユィーユエン豫园

閉店・移転、情報の修正などの報告

楼閣と池、奇石が織りなす異空間を散策♪ 明代に造られた名園で中国の美意識に触れよう。

こんにちは、上海ナビです。
今日ご紹介するのは、上海を代表する観光地の一つ「豫園」。「豫園」というと、土産物店や人気飲食店が集まる、あの一帯の総称として紹介されていることが多いのですが、実際は庭園の名前なんです。土産物店が集まる商業街は「豫園商城」、その一角にある庭園を「豫園」と呼ぶのが正式。というわけで今回は、庭園「豫園」をじっくりご紹介したいと思います! お土産探しや食べ歩きをしたい派は「豫園商城」の記事をご覧下さい。

「豫園」へ行こう!

「豫園」の最寄り駅は、地下鉄10、14号線「豫園」駅。庭園入り口までの最短ルートを歩いてみました。
①「豫園」駅1号出口を出ます

①「豫園」駅1号出口を出ます

②出て左手へUターン

②出て左手へUターン

③向かいに「ルネッサンス豫園ホテル」のある福佑路を左折

③向かいに「ルネッサンス豫園ホテル」のある福佑路を左折

④旧校場路を渡ってさらに進み

④旧校場路を渡ってさらに進み

⑤一つ目の入り口から「豫園商城」に入ります

⑤一つ目の入り口から「豫園商城」に入ります

⑥左にハーゲンダッツがある角を左折

⑥左にハーゲンダッツがある角を左折

⑦突き当たりを右折

⑦突き当たりを右折

⑧突き当たりを左折

⑧突き当たりを左折

⑨左に「豫園」の入り口発見!

⑨左に「豫園」の入り口発見!

※「豫園」駅1号出口付近は中国茶詐欺の頻発スポットです。カメラのシャッターを頼む人が近づいてきたら絶対に無視してください。
通り道にあるスポットです。
入り口はこんな感じ。南側に九曲橋と池、茶館「湖心亭」が見えます。西側はちょっとしたグルメ街「上海小吃人家」や「南翔饅頭店」があります。
入り口正面に「湖心亭」と九曲橋

入り口正面に「湖心亭」と九曲橋

右手に「南翔饅頭店」

右手に「南翔饅頭店」

入り口の右手にチケット売場があります。入場料はシーズン期(4/1〜6/30、9/1〜11/30)が40元、そのほかの時期が30元とのこと。60歳以上と学生は半額(身分証、国際学生証などを提示)。6歳未満(身長130cm以下)の子どもは、大人1名につき無料で入場できます。
※2014年4月現在の表記です。
チケット売場です

チケット売場です

4月だったので40元でした

4月だったので40元でした

写真では見にくいですが「海上名園」と書かれた石碑が入り口にあります。江沢民の書

写真では見にくいですが「海上名園」と書かれた石碑が入り口にあります。江沢民の書

見学前にちょっと予習を。「豫園」は、四川省の役人だった潘允瑞によって造られた庭園だそう。創建は明代。故郷を懐かしむ両親を慰めるために建設したといい、造園にはなんと18年間もの歳月がかかったそうです。潘家の没落後、庭園は一時荒廃しましたが、清代になってから上海の有力者たちが再建に乗り出します。その後1956年に西園の一部が改修・整備され、現在の「豫園」として一般に開放されるようになったのが始まりとのことです。
園内に地図があります

園内に地図があります

庭園の広さは約2ヘクタール。園内には工芸品などを展示販売する土産物店が4ヵ所、トイレが2ヵ所、サービスカウンターが出口付近に1ヵ所あります(救急箱や裁縫セットなどの貸し出しや、池に落とし物をした場合などのトラブルに対応してくれます)。

中国の美意識が詰まった庭園を散策♪

それでは園内を歩いてみましょう。敷地内には見どころが40ヵ所以上も! 今回はこのなかから主要なものをいくつかご紹介したいと思います。「全部見よう!」と意気込むよりも、のんびり散策しながら自分目線の発見を楽しむのがお勧めです。
入り口目の前にある「三穂堂」

入り口目の前にある「三穂堂」

楼閣
メインは園内に多数点在する建造物です。ほとんどが清代に建てられたもので、中を覗くと当時の家具や書画などが置かれています。それぞれの装飾にも注目してみて下さい。たとえば、入り口を入ってすぐの「三穂堂」は、「豊作」を意味する言葉が名前になっていますが、内部の装飾をよく見ると穀物が彫刻されていたりします。また、釘を一本も使わずに建てられた楼閣としても有名。一つずつ特徴を発見しながら鑑賞してみてください。
「玉華堂」。潘允瑞の書斎として使われていた建物

「玉華堂」。潘允瑞の書斎として使われていた建物

「点春堂」。秘密結社「小刀会」が結成された場所

「点春堂」。秘密結社「小刀会」が結成された場所

「会景楼」。庭園の真ん中にあり、全景を見渡せる建物

「会景楼」。庭園の真ん中にあり、全景を見渡せる建物

「和煦堂」。ガジュマルの根っこで作った応接セットが有名

「和煦堂」。ガジュマルの根っこで作った応接セットが有名

「船舫」。船の舳先のような形の東屋です

「船舫」。船の舳先のような形の東屋です

「内園」。屋外舞台。劇や音楽会をここで開いていたのかも

「内園」。屋外舞台。劇や音楽会をここで開いていたのかも


「玉玲瓏」の太湖石がもっとも有名

「玉玲瓏」の太湖石がもっとも有名

奇石・獅子
「豫園」内には穴の空いた奇石・太湖石が多数配置されています。有名なのは先ほどご紹介した「玉華堂」前の池「玉玲瓏」の石。穴が多く、上に高くのびる最高級の太湖石が真ん中に配置されています。ここは園内きっての写真撮影スポットなんですよ。ほかにも石の見どころスポットは多数。
こちらは武康黄石という奇石で造られた「大假山」

こちらは武康黄石という奇石で造られた「大假山」

「万花楼」前の池も太湖石で造られています

「万花楼」前の池も太湖石で造られています

不思議な形

不思議な形

獅子も日本とはちょっと違うデザインです。子どもの表現がかわいい!
元代に造られたという鉄獅子。日本に持ち去られていた時期があったとか

元代に造られたという鉄獅子。日本に持ち去られていた時期があったとか

両方口をあけて笑っているおおらかなデザインの獅子

両方口をあけて笑っているおおらかなデザインの獅子

子どもの獅子のかわいさに注目を! 子どもの獅子のかわいさに注目を!

子どもの獅子のかわいさに注目を!


「豫園」といえばこの「龍墙」

「豫園」といえばこの「龍墙」

瓦・屋根・塀
庭の風景や池、建物だけでなく、屋根や塀などにも注目してみて下さい。いちばん有名なのが「龍墙」と呼ばれる塀の上の瓦の装飾。中国では、龍の指は4本と決まっているのですが、こちらの龍は3本ですよね。なので、厳密に言うと龍ではないのです。当時は皇帝しか龍の装飾を使えなかったためにわざと3本で作ったのだそう。庭園内にはこの龍の頭が5つあるので、ぜひ探してみてください。時間がある方はすみずみまで歩いて、しっぽ部分も見つけてみて。
塀の上に龍の頭がいくつあるか探してみよう

塀の上に龍の頭がいくつあるか探してみよう

体をたどっていくと、

体をたどっていくと、

しっぽを発見!

しっぽを発見!

楼閣や塀の瓦もよく見ると発見が。地元の人(ガイドさんなど)にパンダ瓦について、「あれってパンダですよね?」と聞くと、なぜか「そうですよ」という人と「違います」という人に分かれるんですよね〜。
パンダですよね?

パンダですよね?

よく見ると瓦に「豫園」の文字

よく見ると瓦に「豫園」の文字

屋根の上にもいろいろと装飾がありますよ。
鹿

鹿

兵士

兵士

鳳凰

鳳凰


門・窓
池や楼閣によって数ブロックにわかれている「豫園」。そのブロックごとの入り口にはこんな門があります。奥行きを深く見せたり、門の向こうの風景を別世界として鑑賞するなどの意味があるそう。
さまざまな形の門があります。風景が切り取られたみたいになって、異空間感アップ さまざまな形の門があります。風景が切り取られたみたいになって、異空間感アップ さまざまな形の門があります。風景が切り取られたみたいになって、異空間感アップ
さまざまな形の門があります。風景が切り取られたみたいになって、異空間感アップ さまざまな形の門があります。風景が切り取られたみたいになって、異空間感アップ さまざまな形の門があります。風景が切り取られたみたいになって、異空間感アップ

さまざまな形の門があります。風景が切り取られたみたいになって、異空間感アップ

中国庭園のもう一つの特徴はこの透かし窓。
独特な紋様

独特な紋様

陶器製の窓

陶器製の窓

人?

人?

足元にも発見が

足元にも発見が

見落としがちなのは足元。敷石がモザイクみたいな装飾になっています。こちらは縁起のいいコウモリと桃の組み合わせ。

手前が樹齢400年以上のイチョウ。奥がモクレン

手前が樹齢400年以上のイチョウ。奥がモクレン

樹木・植物
園内でいちばん有名なのは、「万花楼」の前に立つイチョウとモクレンの古木です。樹齢は数100年で、一級保護樹木に指定されているそう。そのほか、四季折々の花が目を楽しませてくれます。ナビが訪れた4月は、モクレン、ツツジ、ボタンなどが咲いていました。ほか、初夏は藤、秋から冬にかけては菊、ツバキ、蝋梅、梅などを楽しむことができます。
モクレン

モクレン

ツツジ

ツツジ

ボタン

ボタン

池には鯉やカメもいますよ。

どんどん奥へ歩いてみよう

どんどん奥へ歩いてみよう

庭園内には入り組んだ回廊や洞窟のような通路も。入り口とは思えない狭い通路の先に見どころがあったりするので、一見入れなそうな狭いところもどんどん入ってみてください。ナビも何度か入場しているのですが、毎回「ここは来たことなかった!」という風景に出くわします。すみずみまで探検してみて下さいね。
人がいない場所を探してみよう

人がいない場所を探してみよう

この奥にも見どころあり

この奥にも見どころあり

上り坂もあります

上り坂もあります

出口は庭園の南側にあります。出てすぐ土産物街が。ここから先は再び「豫園商城」の記事をご覧下さい。
出口です

出口です

出てすぐ土産物街

出てすぐ土産物街


いかがでしたか? 古典庭園というと、観光地としては地味な印象があるかもしれません。でも「豫園」は楽しめる発見がたくさんある庭園です。鑑賞法や歴史などの知識がなくても、印象に残る風景や「これ何?」と思える装飾に出会えるはず。季節ごとに違う景観を楽しめるのも魅力だし、しっとりとした風情を感じられる雨の日の散策もお勧め。ぜひゆっくり時間をとって、思い思いに歩いてみて下さい。
以上、上海ナビがお伝えしました。



記事更新日:2014-04-28

ページTOPへ▲

ユーザーアルバム

  • photo

    damon6671388

  • photo

    damon6671388

  • photo

    naga72

  • photo

    koooji51

  • photo

    ひろしん

ページTOPへ▲

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2006-11-07

スポット更新日:2008-02-27

利用日
女性 男性

関連記事

豫園商城

豫園商城

上海観光で絶対ハズせない!伝統工芸品から日常雑貨までをフル装備した買物天国!小吃片手にショッピング♪

豫園商城を詳しく★第2弾

豫園商城を詳しく★第2弾

買い物&小吃天国「豫園商場」をもっと詳しく!前回紹介できなかったお店やお役立ちインフォメーションをまとめてお届け!