上海在住中国茶マニアの日本人が足繁く通うお茶市場。種類豊富なこだわり店で、お気に入りの一杯をじっくり選ぼう。
こんにちは、上海ナビです。
上海土産といえば、真っ先に思いつくのはやっぱり中国茶。茶葉を手に入れるなら、土産物店や路面店ではなく茶葉市場で買うのがお勧めです。安くて種類も豊富だし、無料でどんどん試飲することができますからね。上海市内にはいくつか茶葉市場がありますが、市中心地から近くてもっとも行きやすいのがここ「天山茶城」です。上海在住日本人も、この市場で中国茶にハマったという人は多いんですよ。早速出かけてみましょう。
「天山茶城」に行こう!
「天山茶城」の最寄り駅は地下鉄3、4号線「延安西路」駅。行き方はこんな感じです。
入り口は2ヵ所。中山西路側と玉屏南路側に立派な門があります。両方の道が交わったところには、蘇州風小籠包が大人気の点心屋さん「蘇州湯包館」が。市場を歩きまわって小腹が空いたとき、ランチがまだのときはここで腹ごしらえを。
こんな門の入り口が中山西路側と玉屏南路側にあります
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目印は「蘇州湯包館」。ランチはここで
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地図で位置を見てみましょう。まわりにはこんなスポットがあります。
茶葉市場を探検しよう!
それでは早速建物の中を見て行きましょう。「天山茶城」は敷地真ん中のいちばん大きいビル・1号楼と、東側の2号楼、北側の3号楼から成っています。ビルの周り、市場のまわりや敷地外にも中国茶関連のお店がずらり。くまなく歩いてみて下さい。
1号楼と3号楼がこんなふうにつながっています
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敷地内には建物が3棟
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1号楼入り口
<1号楼>では、メインの1号楼から見て行くことにしましょう。正面入り口を入ると、館内に充満する茶葉の香りに包まれます。建物は3階建てでエレベーターとエスカレーターがあり、2階以降は、連絡通路で2、3号楼にも行くことができます。各階にトイレもあるので安心。
市場内の様子。小さい茶葉の問屋がぎっしり入っています
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2〜3階へはエスカレーターで
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☆1階:お土産用茶葉、龍井茶、ジャスミン茶、花茶、ブレンドティー
まずは1階から歩いてみました。観光やお土産調達で「天山茶城」を訪れるなら、1階を攻略すればOK。お土産用にかわいくラッピングされた商品が多く、日本人に人気の烏龍茶、龍井茶、ジャスミン茶、花茶などの専門店がひととおり揃っています。日本語ができる店員さんも多いので、安心してお買い物できますよ。
こんなお店が並んでいます。
☆2階:茶器、プーアール茶、岩茶
2階はやや通向けの品揃え。中国茶を本格的な道具で楽しみたい方、ビンテージもののプーアール茶にハマっている方、陶器に興味がある方などにお勧めしたいお店が揃っています。
こんなお店が並んでいました。1階よりも通好みの渋い店構えのお店が多いかも。
2階にあるナビのイチ押し店は「龍好茶具」。「天山茶城」内ではもっとも大きな茶器専門店で、あらゆる道具が手に入ります。茶葉市場の醍醐味は店員さんとの交流なのですが、小さいお店だとあれこれ聞かれたり、店員さんがつきっきりでいろいろ教えてくれたりするのがちょっと面倒だな、とも思うナビ。こちらは大型店だけあって、勝手に自由に選ぶことができるんです。日本人に人気が高いのは、日本茶にも使えるひょうたんの茶こし(5元)でしょうか。
部屋みたいな店舗が並びます
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3階:骨董、書画「茶器だけでなく、ライフスタイルも中国茶に合わせてしまいたい」という極めたい派は3階へ。いかにも骨董屋さん、という感じのご老人たちが経営するアンティーク家具や書画のお店がひっそりと並んでいます。観光客で3階までくる人はほとんどいないようで、お店ではなく自分の部屋と化している店舗も。豫園エリアなど、観光地のものよりは安くてよいものが揃っていそうです。
こんなお店がありました。
棟はこんな連絡通路でつながっています
<2〜3号楼>1号楼に直結する連絡通路で2〜3号楼にも足を踏み入れてみました。
☆2号楼
7階建ての建物です。が、3階より上は私用施設や簡易旅館、ビリヤード場になっていて、ナビが訪れた日は入れませんでした。2階以下にはこんなお店が並んでいます。日本の南部鉄器専門店もありましたよ。
☆3号楼
比較的新しいお店が入る3号楼。内装にこだわったきれいな店舗が多く、陶磁器、扇子などの専門店も見つかりました。建物は細長い4階建てです。
「天山茶城」攻略法
店構えで選んでもOK
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お店の選び方上海在住の日本人女性にも人気が高い「天山茶城」。皆さんそれぞれにお気に入りのお店があるようですが、たいてい「自分がいつも行く店」が「いちばん安くて店員さんもいい人」だと紹介してくれます。ということは、「基本的にどのお店もいいのではないか」というのがナビの結論。「あの店、最悪だった」「騙された」などの話は、「天山茶城」では聞いたことがありません。店構え、パッケージがよかった、ほしい茶葉の自家農場を持っている、などの決め手でお店に入ってみてください。
日本では紹介されていないめずらしい茶葉もたくさんあります
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何をどのくらい買うか決めて行こう行き当たりばったりでもよいのですが、いいお茶を買うコツはターゲットを決めてから行くことです。たとえば、漠然と「烏龍茶がほしい」と思って行くと、市場内には安渓烏龍茶、高山烏龍茶、鉄観音と、烏龍茶だけでもたくさんの専門店が見つかって迷ってしまうはず。全部で試飲して、「さっき買っちゃったけど、この烏龍茶もおいしいかも」などと言っているうちに予算オーバー。ナビも何回か同行者にお金を貸したことが……。少しだけ中国茶について、調べてから来てみましょう。
どの店舗にも試飲テーブルがあります
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試飲の仕方1店舗につき最低3種類くらいはゆっくり座って試飲させてもらいましょう。親切な店員さんが多いので、言わなくともそのくらいは無料で試飲させてくれます。茶葉にもよりますが、1種類のお茶は4番茶くらいまで飲ませてもらいましょう。中国茶は、入れるほどにその茶葉の味がわかるといいます。何回か試飲していると、高いからおいしいわけではないこと、自分好みの中国茶があることがわかってきます。こんな感じで、2〜3軒試飲のはしごをしてみてください。
量り売りが基本です
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茶葉の買い方買いたい茶葉が見つかったら、店員さんに希望の量を量ってもらいます。お友達に少しずつあげたい場合は、「50gを5パックに」などの要望もOK。いろいろ試飲して、最終的に日本語ができる店員さんがいる店を選んで量ってもらうのも手ですね。買うと店員さんは必ずお店の名刺をくれます。名刺を頼りに後日また行くとすごくよろこんでくれるんですよね〜。
○いっしょにお土産も選ぼう
「天山茶城」内には、茶葉以外にもいろいろな小物を扱うお店が入っています。小さなカゴやお皿は5〜10元と激安。レトロな雑貨、日本でも普通に食卓で使えそうなグッズも見つかります。問屋価格でかわいいお土産をゲットしましょう。※2013年9月現在の品揃えです。
「天山茶城」で見つけたこんなお茶
上海在住者のナビでも「初めて見た!」とびっくりしてしまう茶葉が多数見つかる「天山茶城」。話のタネに、こんな茶葉をお土産にしてみては? もちろん試飲できます。
市場に活気があるのは、やっぱり新茶が出回る4〜5月。それ以外でも、茶葉を選り分けたり煎ったりする市場ならではの風景を見ることもできます。
いかがでしたか? 中国茶に興味はなかったという方も、行ってみたくなったのではないでしょうか。中国語ができるという方はぜひ店員さんと交流してみて下さい。中国茶の意外な楽しみ方を惜しげもなく語ってくれるはずです。リピーターが多いのは、また会いたくなってしまうお店の人が多いからかも? ぜひ皆さんも市場内にお気に入りのお店を見つけてみて下さい。
以上、上海ナビがお伝えしました。