レトロゴージャスな空間で飲茶朝ご飯♪ 新天地に位置する「早茶」が人気の香港茶楼。
こんにちは、上海ナビです。
「ガイドブックに載っていないお店」って魅力的ですよね。ナビもそう聞くと、庶民的でおいしい店を想像してしまいます。でも上海には、「旅行者は予約が難しく、利用しにくいため」という理由で掲載を見送られるお店も存在するそう。今回はそんなお店の一つ「誉八仙」をご紹介。2017年現在、多分まだ日本のガイドブックには未掲載ですが、地元上海の食べ歩き好きたちの間では既に超有名店です。どんなお店なのか、早速出かけてみましょう。
「誉八仙」へ行こう!
最寄りは「黄陂南路」駅2号出口
「誉八仙」があるのは、上海を代表する観光スポットの一つ「新天地」。黄陂南路側の裏通りに位置します。最寄り駅は地下鉄1、14号線「一大会址・黄陂南路」駅。行き方はこんな感じです。
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「誉八仙」とは?2017年1月にオープンした香港式の茶楼です。広東省や香港ではお馴染みだという飲食文化「早茶」をメインにした高級店。確かに、同じ中華圏ながら朝の軽食や飲茶をメインにした「早茶」のお店は上海ではめずらしい存在かもしれません。手作りにこだわった点心の数々を手がけるのは、香港からやってきたベテランシェフたち。骨董品の博物館のような、宮廷のようなインテリアも大きな話題になっています。
午前7時50分ごろ。8時のオープンを待つ予約客がウエイティングスペースにやってきます
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「誉八仙」攻略法「誉八仙」は、2017年春現在地元の人の間でも「一週間前予約」が必須のお店として知られています。ということで、旅行者はどうしたらいいのかお店の人に聞いてみました。ベストなのは、平日の朝いちばん(午前8時の開店時間)に少人数で2〜3日前に予約を、とのこと。到着日に予約して、最終日の朝に行くのが良さそうですね。でも、閑散期の平日の朝いちばんなら予約せずに案内してもらえるかも。旅行中、早起きした日はぜひチャレンジを。
※予約優先のため、席が空くまで店頭で待つ、並ぶということはできません。2017年春現在、電話もつながりにくくなっています。予約や問い合わせは直接お店へ行ってすることをお勧めします(英語可)。
優雅な気分で「早茶」を楽しむ♪
朝日が差し込む店内
「誉八仙」は、位置づけとしては超高級店。ディナータイムは高級広東料理とワインなどがメインとなります(予算は800元〜/名)。でも、お店側がコンセプトとして掲げているのは「早茶」。しかも午前中は点心が一品30元前後で楽しめるんです。ということで今回ナビは、平日の開店時間・朝8時前に予約を入れ、開店前にお店に到着しました!
※「早茶」の提供時間は8時〜10時半となります。以下、この時間帯にオーダーできるメニューをご紹介します。
オーダーは紙に鉛筆で書き込むスタイル(料理名の下のカッコ内にチェックを入れます)。日本語メニューや写真はないので、翻訳アプリなどで調べつつじっくり選んでみて下さい。定番の蒸し餃子やシュウマイ、春巻のほか、お粥、腸粉、デザートなども揃っています。お茶のメニューはなんとうちわ。指差しで店員さんに注文できます。
テーブルや椅子が博物館の展示品のよう
と言いつつ、席に通されたナビはメニューよりもインテリアに釘付けに! まずは店内をいろいろ探検してしまいました。民国時代の超お金持ちの邸宅といった雰囲気。家具の細かな彫刻や美術品の数々にも目が行ってしまいます。写真撮影も可能です。
取り皿や湯飲みも鑑賞価値あり
まずは店内をウロウロするナビみたいなお客さんが多いからか、店員さんもとりあえず放っておいてくれます(笑)。落ち着いたころに注文を聞きに来てくれるんですよ。ナビがオーダーしたのは以下6品。
ほっこりやさしい風味
金花普洱茶(18元)
まずはお茶をオーダー。ナビがオーダーしたのは金花プーアール茶。金花という菌の発酵で作られた黒茶の一種です(寝起きの胃にやさしいかな、と思って選びました)。ほか、緑茶「雨前龍井茶」、ジャスミン茶「茉莉花香片」などがあります。大きめの急須に入っていて、なくなると何回もお湯を注ぎ足してくれて18元。この空間が味わえてこの値段はかなりリーズナブルだと思います。
巨大スープ餃子
魚翅灌湯餃(一つ58元)
看板メニューのフカヒレ餃子です。薄皮の中にたっぷりの肉汁とフカヒレスープが入っているので、運ばれてくると店員さんがお茶碗に移してくれます。餃子というか、皮に包まれたスープと言ってもいいかも。好みで紅酢をかけていただきます。
誉八仙蝦餃(4個38元)
こちらもお店の名前がついた看板メニュー。プリプリのエビがぎっしり詰まった蒸し餃子です。ナビも最近知ったのですが、エビ蒸し餃子は黒酢などのタレ無しで食べるのが正式だそう。確かに、タレを付けずに食べるとエビの旨味がよく分かります。
ひと口サイズです
別不同春巻(3個28元)
春巻といえば細長いものと思っていたら、こちらのお店の春巻は正方形でした。薄皮がパリパリのとても軽い食感なのでいくつでも食べられる感じ。こちらはやや甘口の濃厚な黒酢でいただきます。
手作りの生地も美味
蠔皇叉焼包(3個28元)
シフォンケーキのようなふわふわのチャーシューまんが主流のなか、こちらのチャーシューまんは手作り感が残るしっとり系の生地。オイスターソースの風味が効いた甘口チャーシューと、シンプルな風味の生地が口の中で融合します。
濃厚な風味のマンゴーデザート
楊枝甜甘露(38元)
お馴染みの中華スイーツ。タピオカ入りマンゴーシロップです。角切りマンゴー入りのシロップに、ほろ苦い風味を残したグレープフルーツがトッピングされています。ほか、カスタードまん「奶黄流沙包」や蒸しパン「馬拉糕」もおいしそうでした。
いかがでしたか? 朝8時からこんなに優雅に点心を楽しめるお店はほかにないのではないでしょうか。料理やインテリア、サービスなどが完璧なだけでなく、パスワードや面倒なログインなしでWi-Fiを無料提供していること(VPNも快適につながりました)、トイレは自動開閉の最新式を完備していることなどからも、ゲストの心地よさをいちばんに考えたお店だということが伝わってきます。ぜひ皆さんも、早起きしてのんびりと中華朝ご飯を楽しんでみて下さい。
以上、上海ナビがお伝えしました。