国際的ゆるキャラ!? 万博直前の上海の街で会える表情豊かな「海宝(ハイバオ)」たち。
こんにちは、上海ナビです。
主要観光地の工事を完了させたり、公共の場での禁煙が法律で定められたりと、上海の街は今、万博の開幕日を迎える準備で大忙し。今回の万博は、特に中国という巨大マーケットに商品を売り込みたいと考えるビジネスマンに注目されているようです。旅行雑誌よりも、ビジネス誌、経済紙に特集が組まれていることが多いということは、皆さんも気づかれているのではないでしょうか。
日本にいるナビの友人知人は、「わざわざ外国まで万博を観には行かない」というタイプがほとんど。関東勢は、愛知万博もほぼ全員行っていなかったようです(実はナビも行ってません……)。そんななか、サブカル好きな友人が「でも、あのキャラクターはちょっと気になるよね」と言っていました。上海に住む日本人の友人も、既にあのキャラクターのグッズコレクターになっている人がいたりします。そう、今回の万博キャラクター「海宝(ハイバオ)」は、ゆるキャラ好きの日本人心を実にくすぐるようなのです。
海宝とは?
デザインが決定したのは2007年12月。2万6655通の応募があり、その中から選ばれました。作者は台湾人デザイナー。上海万博のテーマである「より良い都市、より良い生活」の中心にあるものは「人」だということで、彼の形は「人」という字がモチーフになっています。名前は、世界的な宝「四海之宝」という言葉から。
と、こんな感じなのですが、もう一つの魅力は一般のゆるキャラ以上にゆるいこと。普通、オリンピックや万博の公式キャラクターは、決められたデザインどおりにきっちり管理されていますが、海宝はこのシンプルな風貌ゆえに「ちょっとこれ違うんじゃない?」「公式なのに! 海賊版じゃないのにこんなに違っていいの!?」など、突っ込まざるを得ない変形版が街角にぞろぞろいるんです。では早速ご紹介していきましょう。写真は、ナビがここ1〜2カ月のうちに上海の街角で撮影したものです。右は正式な形の海宝。よく覚えてから比べてみて下さいね。
素材変われば表情も
先日街角で出会って衝撃だった着ぐるみ。顔とか、全然別ものなのですが、街頭で万博のPRをやっていたのでホンモノです。こんなふうに、今上海の街角ではいろーんな海宝と出会えるんです!
ナイロン製。中にわたが詰まってる?
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空気でふくらますエアバージョン
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今年限定のランタン
行事にも登場。特に今年3月3日まで開催されていた豫園の芸術灯会は、例年の干支にとってかわって今年は海宝が大活躍でした。
ナビが注目したのは片隅に飾られていたこちら。トラと海宝の融合体? 発想が自由すぎませんか……?
郊外の街・南翔の「古猗園」では、幼稚園児たちによる手作りランタン展が開かれていました。そこでも素朴な海宝発見。
手描きの温もり
住宅地や工事現場を囲う壁には決まって手描きの海宝が。ちょっと胴体が長過ぎる気がするんですけど……。
ポスターなどに採用されている子どもの絵にも傑作がいっぱい。街角のいたるところで目にすることができます。
子どもたちに描いてもらおうと思ってこんなデザインにしたとしか思えなくなってきました。
公園で見かけた作品。日本でも一時期流行った、チューブ入りのアクリルのような絵の具を枠に流し込んでいく、あれです。
びっくりバージョン
植木で作られた海宝。よーく見ると、左手に愛知万博のキッコロとモリゾーが! 奥と右手も過去の万博キャラクターだそう。北京西路と上海動物園付近で見かけました。
新天地には女の子の海宝が! 公式キャラクターって、派生キャラも正式に発表されるはずなんですが、女の子は最近になってにわかに登場。上海人の友人に、あれって彼女? 妹? 奥さん? 女装? と聞いても、大抵「わからない」という返事が返ってきます。
ほかにもこんな海宝が。
いかがでしたか? 万博やオリンピックで、今までにこんな変幻自在なキャラクターがいたでしょうか。ちなみに、テレビやラジオのCMなどで海宝が登場する場合も声優がその都度違うような気がします……。そこを「キャラクターの管理がなってないんじゃないの?」というのは簡単。上海人も、上海に住む外国人たちも、そして万博の管理局も(?)このゆるさを大いに楽しんでいる気がします。皆さんも上海の街角で、変わった海宝探しを楽しんでみてはいかがでしょう。まだまだたくさんおもしろい海宝が隠れているハズです。
以上、上海ナビがお伝えしました。
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記事登録日:2010-04-22