文化財建築の教会をリノベーションした詩歌専門のセレクト書店。併設のカフェでのんびり過ごそう。
こんにちは、上海ナビです。
紙媒体離れは日本以上に深刻なのに、一方で2020年現在、本を扱う実店舗は増加中の上海。市内にはさまざまなタイプの本屋さんがあるのですが、今日ご紹介する「思南書局・詩歌店」はなんと、1930年代に竣工したロシア正教会の建物をまるごとリノベーションした本屋さんなのです。しかも扱っているのは詩集、散文の本、絵本がメインとのこと。どんなお店なのか、早速出かけてみることにしましょう〜。
「思南書局・詩歌店」へ行こう!
「思南書局・詩歌店」があるのはフランス租界エリアの閑静な通り・皋蘭路。最寄りの地下鉄13号線「淮海中路」駅から歩いてみましょう。
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「思南書局・詩歌店」とは?2019年12月にオープンしたセレクト書店です。上海市内で個性的な書店をいくつか展開している「朶雲書院」の系列店で、店名の通り詩集、散文集、歌集などをメインにした品揃え。日本や欧米の詩人たちの中国語訳版も扱っています。絵本やイラスト集のほか、書店のオリジナルグッズも扱っているので、お土産探しに訪れるのもお勧めです。
建物の外観です
店舗は、1930年代に建てられた旧ロシア正教会の建物です。上海に詳しい人なら、スペイン料理店「BOCA」が入っていた建物として覚えているかもですね。リノベーションを手がけたのは上海出身の建築家・俞挺。原型を生かした絶妙な空間になっています。建物鑑賞だけでも行く価値ありです。
歴史建築のプレート
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古い教会の雰囲気が残っています
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QRコードをスキャンして微信のフォローを
2020年現在、入店人数を抑えるため予約制になっています。公式微信をフォローし、名前、携帯番号、訪れる日と時間帯を選んで登録すればOK。出かける当日に予約画面のQRコードを入り口で係員に見せます。平日など人が少ない日は直接行き、到着してから今の時間を予約して入店することも可能です。
のんびり過ごせる本屋さん
入り口です
それでは店内を見てみましょう。足を踏み入れるとすぐ、ドーム型の天井まで吹き抜けになったメインホールが目に飛び込んできます。
※店内は、スマホでの撮影のみOK。デジタルカメラでの撮影は不可とのこと。
壁や天井をよーくみると、教会だった当時のフレスコ画を復元した壁画が。
書架を見てみましょう。中国をメインに、各国の詩人、歌人の書籍が並んでいます。
日本を代表する詩人たちの本も網羅。どんなふうに中国語に訳されているのか気になります。詩なので、中国語学習初心者にもお勧め。俳句がどんなふうに中国語になっているのかも気になりますよね? ぜひ現地で手にとってみてください。それぞれ見本があるので自由に閲覧できます。
絵本のコーナーも豊富。ここ数年、中国の絵本の素敵さが増している気がします。
一角にはオリジナルグッズが並んでいました。お土産探しにもぜひ立ち寄ってみて。
カフェで一服
静かにくつろげます
併設のカフェもまた素敵なんです。テラス席でくつろぐのもいいし、コンセント付きのテーブルで仕事や読書で長居するのも良さそう。落ち着く空間です。メニューはアメリカーノ(30元)、フラットホワイト(39元)、ダックワーズやタルトなどの焼き菓子各種(32元〜)という感じ。
テラス席から見上げた建物
帰る前に建物の外観をもう一度鑑賞。人懐こい猫ちゃんにも会えました。
ここから徒歩5分圏内にもいろいろ見どころがあります。「思南書局・詩歌店」は街歩きや観光の休憩スポットとしてもお勧めです。
いかがでしたか? 本は好きでよく読むほうだと思うナビも、詩集や俳句の本をじっくり眺める機会は今までなかなかありませんでした。でも、午後のひとときを詩集や句集とともに過ごすって、なんてゼイタクな時間の使い方なんだろう、と改めて思いました。ぜひ皆さんも、建築鑑賞やコーヒー休憩も兼ねて「思南書局・詩歌店」に出かけてみてください。
以上、上海ナビがお伝えしました。