上海流女子登山

「週末は山へ」がイマドキ!? 上海人女子たちと一緒に登山&テント泊を体験してきました!

こんにちは、上海ナビです。
一昨年くらいから、日本のファッション誌や女性向けライフスタイル誌で「女子登山」という言葉を見かけるようになりました。富士登山に行く30代の女性が増えたとか、上高地などのアウトドアスポットに若い女性が増えたとか、そんな話題を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。ここ上海でも、若い人を中心に登山ブームがキテいるそう。今回ナビは、アウトドアにハマっている上海人OLたちの登山旅行に同行させてもらうことになったんです!
上海からいちばん簡単に登山に行く方法は、まずアウトドアグッズや山用品店を訪れること。上海に数軒ある専門店は、グッズを売るだけでなく週末の登山旅行も主催してるんです。行き先を告知してから店頭やネットで参加者を募り、2〜3日前に一度顔合わせと説明会をしてから出発という流れ。多いショップでは週一で募集がかかっています。参加費は交通費、リーダーの案内やアドバイス、保険込みで上海近郊の山なら300〜400元ほど。チームによってはチベットやネパールまで登りに行くこともあるそうです。
今回ナビが参加したのは、浙江省と安徽省の境に位置する名峰「清涼峰」への登山イベント。募集をかけていたのは、上海体育館のすぐ横に位置するアウトドアショップ「三夫戸外」(天钥橋路859号)です。店内の食堂は、上海中の登山好きたちのたまり場になってるんですよ。
☆参加条件☆
1、 通訳はいないので、中国語に自信がある方のみにオススメします。日常会話だけでなく、アウトドア用語も万全に。具合が悪いときなどにもすぐに対応できる語学力は必須です。言うだけでなく、誰かの緊急時に症状などを聞けるかも重要。通訳をつけるという手もありますが、キツい山だとペースを合わせるのが大変。はぐれた時も不安ですよね。
2、 ショップ主催イベントの参加者は20〜30代の登山慣れした若者が中心。「自分のペースで」ではなく「みんなで頑張ろう」式の体育会系登山なので、高齢者や日ごろスポーツをしていない方にはややキツいかもしれません。

☆必携グッズ☆
1、 バックパック(50L):寝袋、テント、水2Lなどが入る大きさのものを。
2、 透湿性登山ウエア:ゴアテックスなどの上下。雨具にも防寒着にもなって便利。
3、 登山靴:雨水のたまった草むらを歩いたり、沢登りができるよう防水のものを。
4、 簡易コンロと鍋:ガスバーナー式のミニコンロ。箸、コップも忘れずに。
5、 食料:さっと取り出して食べやすくカロリーの高いものを。水も必須。

☆ショップで借りられるもの(有料、10元〜)☆
1、 テント:同行する人が二人用テントを持って行くなら入れてもらうのも手。
2、 寝袋:泊まりの場合は必ず。山小屋に布団があっても、すっごく寒いです。
3、 マット:寝袋の下に敷くマット。
4、 ステッキ:杖。岩場、滑るところ、キツい上り坂などにはやっぱりあると便利。

☆置いていこう☆
1、 化粧品:する時間も場所もありません。ナビも3日間すっぴんで通しました。
2、 文庫本:読む時間なし。夜はすぐ暗くなるし、昼間はひたすら歩きます。
3、 酒:頂上で一杯、と思って重い思いをして持って行ったのに、山小屋で売ってました。

清涼峰へ出発!

夜、上海体育館を出発!

夜、上海体育館を出発!

上海から登山口までは車で約4時間。夜出発し、登山口の旅館で一泊。翌朝出発して山頂へ。そこから中腹へ移動してテント泊。翌朝下山というなかなかハードなスケジュールです。清涼峰は標高約1800m。普段は上海という大都会でデスクワークのみの生活というナビ、ちょっぴり心配になってきました。バスの中は自己紹介やら山談義でにぎやか。あっという間に旅館に到着です。明日に備えて全員即就寝。
旅館は普通の民家みたい。

旅館は普通の民家みたい。

中国各地からの登山パーティーの旗が貼ってあります。

中国各地からの登山パーティーの旗が貼ってあります。

翌朝は山の旅館の朝ご飯

上海流女子登山 登山 清涼峰 アウトドアキャンプ 上海流女子登山 登山 清涼峰 アウトドアキャンプ
出発です。今回は総勢15人(日本人はナビだけ!)。そのうち女子はナビを入れて4人でした。なかには一人で参加している子も。みんな平日は普通のOLをしているそう。週末は山へ行ってるなんて、何だかかっこいいですよね。
登り始めて2時間。ナビはもうついて行くのがやっとという感じ。
道なき道。土砂崩れの跡も、、、

道なき道。土砂崩れの跡も、、、

沢の中も歩きます。

沢の中も歩きます。

はぐれないよう、後ろに人がいるかを確認しつつの登山。霧が深い!

はぐれないよう、後ろに人がいるかを確認しつつの登山。霧が深い!

もうダメかも……。お昼は立ったままで食べます。座り込むと動けなくなってしまうからだそう。「ビニールシートを広げて一服」を想像していたナビ、絶句。しかもこの日は雨で、頂上からは何にも見えませんでした……。
「早くしないと日が落ちるよ。暗い中の移動はつらいよ」とせかされ、必死で歩きます。コースとタイムスケジュールに「休憩」を入れていないので、余計なことで立ち止まれないんです。めちゃくちゃハード……。

キャンプ場へ到着

テントを組み立てたら速攻で着替え。汗をかいているので、夕暮れの急激な寒さに着替えないと風邪をひくそう。着替えたら速攻で夕飯の準備。日が落ちると手元が見えなくなってしまうので。休まるヒマがありません。ナビは一人こっそりコーヒーを入れて一息入れました。そしてふと携帯をみると、圏外でした……。
各自夕食の準備。明日の下山時に二日酔いなんてことにならないよう、お酒はほどほどに楽しみました。ところで、キャンプ場でもご飯作りと片付けは男子の仕事。これって上海ならではですよね〜。
翌朝の風景です。
昨日の朝から夕方までハイペースで登り通しだったため、ナビは全身の筋肉痛に愕然。おそらくそんな人がたくさんいるのでしょう。キャンプ場では、地元の荷物運び屋さんが待機してくれています。重いバックパックさえなければ何とか下山できるハズ。ふもとまで90元と割高でしたが、頼んじゃいました。
運び屋のおじさんたち。

運び屋のおじさんたち。

彼らは山のゴミも管理しています。背負って下りるのは大変。ゴミは各自持ち帰りましょう。

彼らは山のゴミも管理しています。背負って下りるのは大変。ゴミは各自持ち帰りましょう。

でも、下山もかなりつらい……。足場がないところは、滑落しないよう木の枝につかまりながら慎重に。
途中の山小屋でひと休み。下山だけで一日がかりなのです。
4時間後、やっと人の住む村に到着。犬の吠える声になぜだかほっとします。
久しぶりに食べたあたたかいご飯。民家風の食堂で、村の素朴な料理をみんなで味わいました。
ご飯は大釜から! こういうのって、日本の山小屋と同じですよね。あたたかいご飯が食べられるのって、すっごく幸せ。
そして一路上海へ。いきなり都会の上海に戻るには身支度も必要なのです。
いかがでしたか? 中国で初めて登山を体験したナビ。しかも運動不足で、テント泊も初めてという超お荷物的存在だったのですが、参加したメンバー全員があれこれ世話を焼いてくれたのには本当に感動しました。登山ファンはもちろん、現地の若い子たちと一緒に何かをやりとげたい、日常を離れてサバイバルな生活をしてみたいという方は、ぜひ一度中国での登山に挑戦してみてはいかがでしょう。
以上、上海ナビがお伝えしました。


関連タグ:登山清涼峰アウトドアキャンプ

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-03-04

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