西湖十景のまわり方

2011年世界文化遺産に登録された西湖の湖畔にたたずむ10ヵ所の景勝地をのんびり制覇! 徒歩、レンタサイクル、遊覧船、カートでめぐる西湖のプチ旅行。

こんにちは、上海ナビです。
上海郊外の人気観光都市といえば杭州。その杭州を代表するのは「西湖」(2011年世界文化遺産に登録)と呼ばれる湖です。観光地の湖といえば、湖畔でお茶したりボートに乗ったりといった感じですが、ここ西湖にはもっとアクティブな過ごし方があるんですよ。それが今日ご紹介する「西湖十景」めぐり。今回ナビは、この10ヵ所すべての位置、見どころ、まわり方をチェックしてきました。体力、興味、季節によって何通りもあるまわり方をぜひ覚えてからお出かけ下さい。

何でまわる?

西湖十景をまわる方法は4種類。徒歩、レンタサイクル、遊覧船、電動カートです。それぞれの利点、一周する場合の所要時間などを以下に比べてみました。もちろん、組み合わせて利用するのもアリです。体力、日程などにあわせて選んでみて下さい。
<徒歩>
足に自信のある方はぜひ徒歩で。好きな場所で休憩したり、湖面ぎりぎりの遊歩道を歩けたりと、いちばん西湖を身近に感じることができます。周囲は約15kmと、ウォーキングの距離としてはけっこうハード。観光スポットを一つずつ見ながら歩くと日が暮れてしまうので、流し見ながら歩くということに集中し、興味のある場所のみあらかじめ2、3ヵ所チェックしておくのがいいかも。定番コースは南山路、白堤、蘇堤で一周するコースです。
<レンタサイクル>
西湖周辺にはレンタサイクル屋さんが多数出ています。ナビが実際に借りてみたのは、湖濱路と解放路のT字路付近。停めてある自転車のそばに係員が座っているので声をかけ、デポジット200元を支払います。1時間10元で、返却時に乗った時間だけ引かれたお金が戻ってくるというシステム(2011年4月現在)。一周の所要時間は1〜2時間ですが、観光スポットごとに自転車を停めて見学するとすぐに一日すぎてしまうかも。
◎ここに注意!
1、 借りたときに係員がくれる領収書をなくさないように! これがデポジットの引換券になります。また、この領収書に係員の携帯番号を書いてもらうといざというときに役立ちます(返却地点がわからなくなってしまったときなど)。
2、 中国の自転車は右側通行です。思わぬ方向に曲がる車もあるので、ルールを覚えた上で安全に乗りましょう。また、盗難が多いため、駐輪の際は鉄柵などにくくりつける必要があります(カギはレンタル時にいっしょに渡されます)。
3、 レンタサイクルの営業時間は8:00—17:00。今回実際に借りてみたナビですが、ふと時計をみたら「もうすぐ17時!? しかも今、すごく遠いところにいるのでは!?」という状態に。親切な係員が待っていてくれて助かりましたが、駐輪所に帰れる時間を計算しながら進む必要があるかも。
貸し出し所のおじさん。

貸し出し所のおじさん。

領収書をしっかりもらおう。

領収書をしっかりもらおう。

やっぱり自転車は快適♪

やっぱり自転車は快適♪

<遊覧船>
西湖十景をすべてまわりたいという方は湖の島部分にある「三潭印月」に渡らなければならないため、遊覧船に必ず乗ることになります。料金は島の入場料込みで45元。【乗船地点—「三潭印月」(滞在時間は自由)ー別の下船地点】というコースになります。どこから乗ってどこへ降りるかは自分次第。行きたい場所を決めてから、徒歩やレンタサイクルを賢く組み合わせて利用しましょう。
◎乗船下船地点リスト
1、 湖濱公園碼頭:湖濱路と解放路のT字路近く。ハイアット・リージェンシー杭州、ソフィテル・ウエストレイク杭州、西湖天地などが最寄りです。
2、 花港観魚碼頭:蘇堤の南側。雷峰塔や西湖十景の花港観魚が最寄りです。
3、 中山公園碼頭:狐山のある島の南側。有名な杭州料理店「楼外楼」や西湖十景の平湖秋月が最寄りです。
4、 岳廟碼頭:岳王廟の向かい。曲院風荷の最寄りです。
切符売り場。

切符売り場。

船内の様子。

船内の様子。

ガイドさんがいます。

ガイドさんがいます。

<電動カート>
気軽にラクにまわれる電動カートも人気です。料金は1区間10元(降りずに一周する場合は40元)。手を挙げれば停まってくれるので、歩き疲れたときの救世主的存在です。ただ、各観光ポイントごとに降ろしてくれるわけではないので、じっくり派には物足りないかも。ざっと見てまわるだけでいいという方向けの散策ツールです。
車体にルートが書かれています。

車体にルートが書かれています。

◎下車地点リスト
1、 涌金門:西湖大道と南山路のT字路付近。ハイアット・リージェンシー杭州、ソフィテル・ウエストレイク杭州、西湖天地などが最寄りです。
2、 雷峰塔:雷峰塔前。西湖十景の花港観魚が最寄りです。
3、 岳廟:岳王廟の向かい。曲院風荷の最寄りです。
4、 少年宮:北山路と保叔路のT字路付近。断橋残雪の最寄りです。

理想的コースで十景を制覇!

それでは早速西湖十景をまわってみましょう。実際にナビは徒歩とレンタサイクル、遊覧船を組み合わせてまわってみましたが、徒歩多めの場合を想定してご紹介したいと思います。
1、断橋残雪
出発地点は西湖の北東に位置する「断橋残雪」。ここは京劇にもなっている有名な物語『白蛇伝』の舞台となった場所です。この橋と長い堤防・白堤に雪が積もると橋の南側だけ日に当たって雪が溶け、まるで橋が途切れているかのような光景になるためにこの名がついたそう。ここは徒歩で、橋を渡って白堤を西へ歩いて行きましょう。
橋の上の様子。

橋の上の様子。

レンタサイクルでも走れます。

レンタサイクルでも走れます。

白堤の風景。

白堤の風景。

2、平湖秋月
白堤は狐山という島につながっています。「断橋残雪」から狐山へと20分ほど歩いて行くと左手に「平湖秋月」が。湖面と水平に建てられた楼閣から中秋の名月を眺める場所として有名だそう。楼閣や湖畔には茶館があるので、ここで一度休憩してもいいかも。また、狐山には杭州料理店や史跡、公園も点在しているので時間を多めにとって散策してみてください。
湖畔の楼閣。

湖畔の楼閣。

水辺の茶館。

水辺の茶館。

狐山路。

狐山路。

3、曲院風
狐山を出て北山路を左折し、「岳王廟」を右手に眺めながら5分ほど歩くと左手に「曲院風荷」の入り口が。ここはハスの名所で、初夏から夏にかけて池一面にハスの花が咲き乱れます。ただしシーズンオフはただの公園といった雰囲気なのでスルーしてもよいかも。まだまだ体力的に大丈夫という方は敷地内を散策してみて下さい。
北山路の案内板。

北山路の案内板。

入り口。

入り口。

夏はここ一面にハスが咲きます。

夏はここ一面にハスが咲きます。

4、双峰挿雲
「曲院風荷」を出て北山路を左手に進み、霊隠路を「霊隠寺」方面に20分ほど歩くと右手に「双峰挿雲」があります。現在ここからは過去の文献に残っているような山の風景は見えないため、石碑だけが残っています。ここは到着後、来た道を戻らなければならないコースなので、「絶対10ヵ所まわる!」という目標がない場合はどうぞスルーを。
霊隠路の様子。

霊隠路の様子。

周辺にある橋。

周辺にある橋。

付近の様子。湖からはやや離れます。

付近の様子。湖からはやや離れます。

5、蘇堤春暁
「双峰挿雲」までのルートをそのまま戻り、「曲院風荷」を右手に通り過ぎてさらに進むと「蘇堤春暁」こと「蘇堤」が右手に延びています。ここを入り、堤防をのんびり歩いて行きましょう。約2.5kmのウォーキングコースになります。途中に売店やトイレはないので、「曲院風荷」で済ませておきましょう。
蘇堤の入り口。

蘇堤の入り口。

堤防の歩道。

堤防の歩道。

春は桜が満開に。

春は桜が満開に。

6、三潭印月
「蘇堤」の左手に「雷峰塔」が近づいてきたら、左手に遊覧船乗り場「花港観魚碼頭」があります。ここでチケットを買って船に乗り、一つ目の島で降りたところが「三潭印月」。島は歩いて一周しても30分ほどの大きさで、水と緑が織りなす風景はどこを見ても絵になります。写真やスケッチが趣味という方にオススメの場所。
島内の楼閣。

島内の楼閣。

丸い入り口から月を眺めます。

丸い入り口から月を眺めます。

自然が残る島内の様子。

自然が残る島内の様子。

7、柳浪聞鶯
到着した船着き場から「湖濱公園碼頭」行きの船に乗ると、「西湖天地」に近い湖濱路に到着します。降りたところを右手に20分ほど歩くと「柳浪聞鶯」に入ります。湖畔を歩いているとどこからが「柳浪聞鶯」なのかが分かりにくいのですが、水辺と西側の山々を眺めながら歩いていると時間を忘れてしまうような気分に。
入り口の柳並木。

入り口の柳並木。

楼閣。

楼閣。

湖畔の様子。

湖畔の様子。

8、花港観魚
「柳浪聞鶯」に沿って延びる南山路でレンタサイクルを借りるか(レンタル所は移動式で、各エリアに点在しています)、電動カートに乗りましょう。レンタサイクルの場合はそのまま南山路を南方向に道なりに20分ほどこぎ、楊公堤を右折すると「花港観魚」の入り口があります。電動カートの場合は「雷峰塔」で下車し、楊公堤を右折します。
園内の様子。

園内の様子。

魚が見える橋の上が大人気。

魚が見える橋の上が大人気。

クジャクもいます。

クジャクもいます。

9、南屏晩鐘
「花港観魚」までのルートを戻り、蘇堤の南側入り口を左手に通り過ぎると右手に「浄慈寺」があります。このお寺の境内で鳴る鐘を聞きながら眺める西湖が絶景とされているので、時間がなければ境内には入らなくてもいいかも。門の前に石碑があります。早朝に出発したという方も、昼食やお茶で休みながら歩いているとこの時点ですでに夕暮れになっているはず。
境内の様子。

境内の様子。

仏像好きは必見。

仏像好きは必見。

熱心に拝む人たち。

熱心に拝む人たち。

10、雷峰夕照
「南屏晩鐘」のすぐ向かいに見える塔が「雷峰塔」。こちらも夕陽と塔の遠景が「雷峰夕照」とされているので、まだまだ体力が余ってる! という方でなければ最上階まで上る必要はないかも。もっとも、きれいな夕陽が山に落ちる頃には、塔のチケット売り場も営業時間を終えてしまいます。登りたいという方は早めに向かいましょう。また、夕暮れはこの界隈の道路が大混雑します。バスもタクシーもほぼ乗れない状態になるのでレンタサイクルがオススメです。
塔の入り口。

塔の入り口。

内部はとても近代的です・・・

内部はとても近代的です・・・

最上階からの西湖。

最上階からの西湖。

実際にまわってみて

タクシーは滅多につかまりません!

タクシーは滅多につかまりません!

<とにかく体力勝負!>
路線バスは複雑で常に満席&バス停にも人がいっぱい。タクシーは運が良くないと捕まりません。レンタサイクルは借りた場所まで戻らないといけないというリスクが。普段街をよく歩くナビでも、10ヵ所すべてまわるのはかなり疲れました。制覇したいという方は、できれば手ぶら、そして穿き慣れたスニーカーは必須です。また、売店がない場所もあるので水などは買って持って歩きましょう。
4月に訪れたナビ。ベストシーズンだったのは「柳浪聞鶯」でした。

4月に訪れたナビ。ベストシーズンだったのは「柳浪聞鶯」でした。

<時期と場所を選ぼう>
夏なら「曲院風荷」、秋は「平湖秋月」、午後から西湖に行くという方は夕暮れ目当てに「雷峰夕照」など、西湖十景にはそれぞれベストシーズンと見るべき時間が決まっています。真夏に行っても「断橋残雪」の風景は見られませんし、月夜でなければ「平湖秋月」の風情を満喫したとはいえません。行く時期に合わせて2、3ヵ所を選び、違う季節にまた再訪問するという旅のスタイルが本当なのかも。
のんびり座って眺めるのがいちばん!

のんびり座って眺めるのがいちばん!

<時間が足りない!>
西湖十景は、湖のまわりに順序よく配置されているわけではなく、引き返したり探したりする時間のロスがかなりあります。歩いている途中にも史跡や美術館、公園などが無数に点在していて、寄り道したり写真を撮ったりしているとあっという間に日が暮れてしまいます。さらに気になるレストランや土産物店も並んでいたりします。ゆっくり見てまわるには最低2日、1日5景というのが妥当かもしれません。地下鉄開通後はもっと便利になるかも?(2012年秋開通予定です)

いかがでしたか? 実際まわってみたナビですが、次回は1ヵ所だけに留まって茶館で龍井茶を飲みながらぼんやり湖面を眺めるだけでもいいな、と思いました。皆さんも、お気に入りの一景を見つけてみて下さい。「私はこんなルートでまわった」というオススメルート情報もお待ちしています。
以上、上海ナビがお伝えしました。 


その他情報

【西湖が世界文化遺産に登録】

ユネスコの第35回世界遺産会議において、杭州の西湖が世界文化遺産に登録されました。
登録されたのは「中国杭州西湖文化景観地区」。中国の歴史と文化の粋が集められた場所として評価されたようです。

 

 

 

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-06-02

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