上海万博・Eゾーン(E片区)攻略のススメ

パビリオン、グルメ、お土産もひと味違う!? すいてて快適、見どころいっぱいの万博会場内隠れエリアを詳細ナビゲート!

こんにちは、上海ナビです。
暑さがやわらぎ、夏休みも終わり、比較的ゆったりと万博見物が楽しめる季節が到来しました。この時期を選んで万博に行く方には、2回目の方やリピーターさんが多いのではないでしょうか。一回目の教訓を生かし、次回はああしようこうしようと計画を練っている方、主要パビリオンはもう見てしまったので、ほかの見どころが知りたいという方、とにかく「並ぶのは嫌!」という方に、今回ナビは万博会場の浦西側いちばん西に位置するEゾーン(E片区)の魅力をご紹介したいと思います。
Eゾーンへ入るには、地下鉄8号線「西蔵南路」駅近くの3号門が便利。8号線に乗れば、「人民広場」方面からのアクセスはとても便利です。会場内のほかのエリアからEゾーンに向かうには、日本館のすぐ北側にあるL2船乗り場からL1船乗り場へ渡ります。
3号門。

3号門。

入ったらこの煙突温度計を目指して左へ。

入ったらこの煙突温度計を目指して左へ。

Eゾーンの魅力はココ!

ゆっくりお散歩できる場所も。

ゆっくりお散歩できる場所も。

1、人が少ない!
中国館、日本館など、初めて万博に来た人が必ず目指す目玉パビリオンからは遠く離れており、また、中国での知名度が低い街のパビリオンが多いからか、このゾーンに集まる人自体が少なめ。台北館、ハンブルグ館、大阪館、香港館、マドリード館など、多少待ち時間が必要となるところもありますが、どのパビリオンもほぼ並ばずに入れます。
この張り紙のある場所でスタンプ帳が手に入ります。

この張り紙のある場所でスタンプ帳が手に入ります。

2、特典がある!
連日入場できないという人が続出中の中国館。でも、Eゾーンの売店にて配布されている「城市名片册」を手に入れ、これにEゾーンの主要パビリオン15ヵ所分のスタンプを捺してもらえば中国館の予約入場券と引き換えることができます。「15ヵ所も!?」と思うかもしれませんが、並ばないパビリオンをまわればけっこうあっという間。2日連続で会場に行くという方は、まずはEゾーンを制覇しましょう。また、スペイン館もEゾーンのマドリード館、バルセロナ館、ビルバオ館のスタンプ提示による優先入場を実施しています。
ソウル館。上海人にとって身近な外国の都市の一つ。

ソウル館。上海人にとって身近な外国の都市の一つ。

3、「街」がわかる!
ほかのエリアは「国」を単位としたパビリオンですが、Eゾーンのパビリオンは「街」。「ベストシティ実践区」という別名もあり、街の仕組みや産業、未来を主に紹介しています。ソウル、香港、マカオ、パリ、ロンドンなど、ナビのサイトがある都市のパビリオンもありますよ。国単位ではなく街単位で文化が知りたいという方はぜひ。
タッチパネル画面で街を紹介しているドュッセルドルフ館。

タッチパネル画面で街を紹介しているドュッセルドルフ館。

4、わかりやすい!
イギリス館、ハンガリー館など、現代アートのようなシュールな展示内容が目立つ今回の万博。「何が伝えたいのかわからなかった」「おもしろいけど、中国の地方から来たお年寄りや子どもには伝わらないんじゃないの?」など、さまざまな意見をナビも耳にします。でも、Eゾーンの展示は具体的なものが多数。どのパビリオンも、町づくりや産業を図や写真で紹介しています。

Eゾーンのオススメパビリオン

メッカ館
サウジアラビア館は、待ち時間9時間という驚異的な記録も出たパビリオン。でも、同国の都市・メッカ館なら混んでいても10分ほどで入れます。巡礼で有名な街ですが、たった数㎢の街に何100万人もが滞在できる特殊な街の構造をスタッフが丁寧に解説してくれます。
テントの街を再現するパビリオン。

テントの街を再現するパビリオン。

巡礼にやってきた人たち。この密度!

巡礼にやってきた人たち。この密度!

バンクーバー館
今年冬季オリンピックが開催されたバンクーバーは、こじんまりした木造住宅のようなパビリオンを出展。世界一住みやすい街として、その理由や街の人たちの声を紹介しています。館内にはオリンピックで実際に使われた表彰台も!
外観はモダンな木のおうち。

外観はモダンな木のおうち。

あの表彰台が!

あの表彰台が!

大阪館(パビリオン実践例館中部内)
「日本館の長蛇の列は無理!」という方はこちらへ。お祭り、桜、大阪城、歴史、グルメなどの大阪文化を映像で紹介しています。ナビゲーターはシャチホコ。水の上を歩くシステムの通路や、定期的に変わる日本の地方自治体紹介ブースも話題。
ポップなイラストが印象的な外観。

ポップなイラストが印象的な外観。

桜の映像がゲストを迎えます。

桜の映像がゲストを迎えます。

アルザス館
花、水、緑に囲まれたフランスアルプスらしいパビリオン。名物のコウノトリグッズなど素敵なお土産も充実しています。屋上はビアガーデンになっていて、オリジナルビールやアルザスワインが味わえるんですよ。
パビリオンの側面には本物の草花が生えていて、斜面を水が流れています。

パビリオンの側面には本物の草花が生えていて、斜面を水が流れています。

屋上ビアガーデンが最高!

屋上ビアガーデンが最高!

オーデンセ館
変わった形の自転車に試乗できる野外型パビリオン。真夏はムリだけど、今の季節にはもってこいの気持ちよいパビリオンです。「まだ自転車に乗れない」という小さな子どもには、デンマーク人のお兄さんお姉さんが自転車の乗り方をレクチャーしてくれます。万博で自転車をマスターしちゃいましょう!
屋外パビリオンです。

屋外パビリオンです。

変わった形の自転車がいっぱい。

変わった形の自転車がいっぱい。

寧波館
「漁業と農業の街」として、都市と農業がバランスよく融合したモデル都市でもある寧波市滕頭村を紹介。パビリオンのまわりには本物の水田があり、鳥の声、犬が吠える声、農作業中のおじさんたちのおしゃべりなど、農村の音を楽しむことができます。「素朴な中国」が感じられますよ。
古いレンガで作られたエコパビリオン。

古いレンガで作られたエコパビリオン。

久しぶりに水田のにおいを嗅ぎました。

久しぶりに水田のにおいを嗅ぎました。

その他のオススメパビリオン
香港館。入館時にもらうブレスレットで映像と遊べます!

香港館。入館時にもらうブレスレットで映像と遊べます!

パリ館。自由に動けるロボットを間近で観察できます。

パリ館。自由に動けるロボットを間近で観察できます。

ブレーメン館。産業とサッカー、童話の世界をくまなく紹介。

ブレーメン館。産業とサッカー、童話の世界をくまなく紹介。

ソウル館。韓ドラ風観光PR映画に、胸をときめかせてください。

ソウル館。韓ドラ風観光PR映画に、胸をときめかせてください。

バルセロナ館。スタイリッシュなワインバーが人気。

バルセロナ館。スタイリッシュなワインバーが人気。

ベニス館。カーニバルの仮面の絵付け職人がいます。

ベニス館。カーニバルの仮面の絵付け職人がいます。

マカオ館。武侠小説ファン必見。マカオって武術の街だったんですね〜。

マカオ館。武侠小説ファン必見。マカオって武術の街だったんですね〜。

リバプール館。アート系パビリオン。リバプールの歴史も紹介。

リバプール館。アート系パビリオン。リバプールの歴史も紹介。

蘇州館。お馴染みの庭園文化をゆったりと紹介しています。

蘇州館。お馴染みの庭園文化をゆったりと紹介しています。

Eゾーンで食い倒れ!

<創意大厨房>
話題のお店が揃うグルメモール。それぞれのお店のカウンターで料理を受け取り、自分たちのテーブルへ持って行くシステムなので、違うお店のものを少しずつ食べるなんてことも可能です。料金はカード売り場でプリペイドカードを買い、帰るときに残金を返金してもらうシステムです。
カード売り場。

カード売り場。

カードは100元から。余った金額は返金されます。

カードは100元から。余った金額は返金されます。

モールに入っているお店は以下のとおり。日本語が通じるお店、日本人スタッフがいるお店もあります。
☆「人人拉麺」(和風ラーメン)、「Hawaiian Favorites 808」(ハワイ料理)、「香港風情」(香港料理)、「ANNGON」(ベトナム料理)、「喜喜漫」(トルコ料理)、「快楽快餐」(日本風イタリアンファストフード)、「欧特麦」(エッグタルトとミルクティー)、「吉野」(和風どんぶり料理)、「唐人街風味美食」(ラーメン)、「海雲台」(韓国家庭料理)、「心」(台湾風かき氷)、「金吉兆カレー」(カレー)、「モンシュシュ」(堂島ロール)、「Down Under Café」(オーストラリア料理)、「ピザキング」(イタリアンファストフード)、「咯咯酷」(台湾料理)、「小城故事」(台湾料理)、「笑福亭」(オムライス)。
モール内の様子。

モール内の様子。

店舗はそれぞれこんな感じです。

店舗はそれぞれこんな感じです。

何回か通ったナビが実際に食べたのはこちら。お店選びの参考にどうぞ。
韓式冷麺(海雲台/36元)
暑い日にへとへと状態で食べたというのもありますが、キンキンに冷えたスープと弾力のある細麺が本当においしかったです。この日はナビ一人で訪れたのですが、席を取っておく人と料理のトレーを運ぶ人で分担が必要なここの座席システムがちょっと心配でした(荷物を取られないかなーなど)。でも、こちらの店員さんはナビに席で待つように言ってくれ、料理を運んできてくれました。このグルメモールのなかでは、ナビイチオシのお店です!
エビ生春巻き(ANNGON/29元2本)
薄—い皮、エビと野菜のギュウギュウぶりが◎。紙コップに2本入ってくるので、小腹が空いたときに気軽に食べられます。注文が入ってから巻くそう。フードコート内のお店は野菜系料理が少ないのですが、これはサラダ感覚で食べられるのでつけあわせにぜひ。
アメリカンビーフとチキンウイングセット(Hawaiian Favorites 808/39元)
ハワイ料理と言えばロコモコ! と期待して行ったのですが、なかったのでこれをオーダー。限りなく中華料理に近いハワイアンでした……。ナビ的にはちょっと失敗。ハンバーガーやピザもあったので、次回はそっちにします……。

<零碳餐庁>
Eゾーンで話題のレストランと言えばここ。「ゼロエネルギー」をコンセプトにしているロンドン館に併設されているお店で、「二酸化炭素排出ゼロ」をテーマにしています。どうゼロなのかというと、なんとお皿もお箸もクッキーでできていて食べられるんです! 
家具やインテリアには廃材が使われています。この日はテレビの取材も来ていました。 家具やインテリアには廃材が使われています。この日はテレビの取材も来ていました。 家具やインテリアには廃材が使われています。この日はテレビの取材も来ていました。

家具やインテリアには廃材が使われています。この日はテレビの取材も来ていました。

ナビは「零碳炒飯」(45元)と「零碳青島ビール」(15元)をオーダー。お皿とお箸に注目を(ビールは普通の瓶ビールでしたが……)。お皿は塩味のビスケット、お箸はビターチョコ味の硬いクッキーでした。が! 食べてる途中で箸がボキッと折れてしまい、結局スプーンをもらうことに。折れたお箸はそのまま食べましたが、お菓子として普通においしかったです。炒飯もカレー味でなかなかでした。皆さんも、話のタネに一度どうぞ。
その他のオススメレストラン
ドイツ料理を食べるなら、ハンブルグ館へ。

ドイツ料理を食べるなら、ハンブルグ館へ。

プラハ館のカフェには個性派スイーツかいっぱい。

プラハ館のカフェには個性派スイーツかいっぱい。

隠れ家カフェバーのあるドュッセルドルフ館。

隠れ家カフェバーのあるドュッセルドルフ館。

Eゾーン限定のお土産をゲット!

他のエリアのショップが国の名産品やグッズを扱っているのに対し、Eゾーンではその街の名物が手に入ります。街単位の物産品って、見て歩くだけでも楽しいですよね。ナビのオススメはこちらです。
ハイジTシャツ(チューリヒ、バーゼル、ジュネーブ館/188元)
スイスと言えばハイジ! 男性でもクールに着こなせそうなデザインです。女性用、キッズ用も揃っていました。
「Torres」ワイン(バルセロナ館/100元前後〜)
スペイン北部のワインメーカーと言えば「Torres」。ラベルに牛のマスコットがついているんですよね。館内には味見ができるバーもあります。ハーフボトルがメインなので持ち帰りもラク。きちんと包装もしてくれます。
音楽隊USB(ブレーメン館/88元)
ナビがひとめぼれしてしまったのはこれ。ご存知「ブレーメンの音楽隊」の形のUSBメモリです。いちばん下のロバがキャップ。仕事でパソコンをよく使うという方へのお土産にしたら絶対喜ばれるハズ。
コウノトリキーホルダー(アルザス館/40元)
街中コウノトリだらけだというフランスのアルザス。パビリオンのいたるところにかわいいコウノトリキャラクターをあしらっているので、思わずほしくなってしまいました。エプロンや鍋つかみ、マグカップ、Tシャツなどのコウノトリグッズも。
ミニマドレーヌ(パリ館/15元)
貝の形のマドレーヌがたっぷり入って一袋15元。家族へのお土産や、旅の途中のおやつにもぴったりです。
いかがでしたか? 行くたびに新たな発見ができる上海万博。注目スポットよりも、マイナー系こだわりエリアをマイペースにまわりたいという方にとって、Eゾーンはたまらない場所のはず。半日もあれば満喫できるので、ぜひ訪れてみて下さい。街歩き好きはもちろん、建築やインテリア、都市計画、街づくりなどのお仕事に関わっている方も必見です。
以上、上海ナビがお伝えしました。


関連タグ:Eゾーンお土産

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-09-07

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