杭州日帰り列車の旅 その2-【六和塔⇒九渓⇒龍井茶屋】

列車に乗ったら杭州に着いたから、とりあえず観光地に向かおう~観光地巡り編(前)~

こんにちは、上海ナビです!「行き当たりバッタリ中国シリーズ」、筆談で切符を買ってなんとかかんとか杭州に辿り着き「六和塔」行きのバスに潜り込んだナビ。今日はその続き、「六和塔⇒九渓⇒龍井村」の旅の模様をお伝えしましょう。
「杭州東駅」からバスで約1時間、やっと目的地の六和塔に到着。30分くらいしかかからないだろうと思っていたのですが、8時30分「杭州東駅」発→9時00分「六和塔」着というナビの予想が大幅に狂い、六和塔に着いたときには既に9時35分になっていました。予定より35分の遅れ!杭州東駅から六和塔までまさか一時間もかかるなんてちょっと想定外です。これは困りましたが、杭州の観光はまだ始まったばかり、あまりくよくよ悩まず前向きに考えましょう!

バスの移動で遅れた分を挽回すべく、「六和塔⇒九渓⇒龍井茶屋」を見て回り12時に「西湖」到着、お昼ご飯に杭州料理を食べ、その後西湖を一周するという計画を立てました。

~ではさっそく六和塔文化公園へ!~

バス停から丘の中腹にある六和塔を眺めると、かなり遠い感じ。なんだか時間がかかりそうなので少し迷いましたが、「せっかく杭州に来たんだし、とりあえず行ってみよう」と決めました。前向きですね!
階段の横にあったチケット売り場でチケットを購入。入場チケットは「六和塔文化公園」(20元)と「六和塔」(10元)とに分かれています。六和塔は六和塔文化公園の中にありますので、塔に登りたい方は両方のチケットを買うことになります。
成人             20元(塔の入場料金は含まず)
身長1.0~1.3mの幼児 10元
身長1m未満の幼児   無料
<2006.12.01>
近くにあったトイレ。きちんとドアが付いていました。和式ですがそれなりにキレイです。

~いよいよ六和塔文化公園へ突入~

階段を上って途中のゲートでチケットを見せて入場します。目指す六和塔までは、さらに3分ほどあります。
【六和塔について】
杭州市の南側に流れる銭塘江の北にある月輪山の上に聳え立つ高さ59.89mの塔、北宋時代(北宋開宝四年=西暦971年)に、銭塘江の高潮を鎮めるために呉越国王銭弘俶によって建立されました。 「六和塔」という名前の謂れには諸説がありますが、東西南北と天地の「六」方向(つまり世界全体)が平和であるように(天地四方和合)という願いが込められているそうです。建てられた当時は「九層八角」(九階建てで八角形の形)でしたが、1121年に内乱により破壊され、南宋時代(隆興元年=西暦1163年)に再建された時に「七層八角」となりました。尚、現在の六和塔は1899年に外形が修復され高さ59.89m(13層)になっています。

~六和塔~

塔の中の階段はかなり急で、手摺りをつかむか手を地面につけて登らないとすごく怖いんです。こんなところで滑って転んでケガをしてはいけないと慎重に登りました。
天井は鮮やかな色彩で塗られています。龍の絵なんかも描かれていました。
塔に登りながら、各階ごと四文字熟語のようなものが書かれた額があることを発見!気になって調べてみました。
1階−初地堅固
2階−二諦倶融
3階−三明浄域
4階−四天宝綱
5階−五云覆盖
6階−六鼈負載
7階−七宝庄厳
これは、清朝第6代皇帝の乾隆帝が杭州に遊びに来た時に、各階の階数にゴロを合わせて付けたものなんだそうです。皆さんもぜひ見てくださいね。
かなり階段を登ってやっと辿り着いた「13階」。普段運動をしていないナビはもうヘトヘトです。

~最上階から見た景色はいったい?!~

ナビが行った日は朝からの濃霧で銭塘江の眺めもイマイチでしたが、やっぱり中国って広いな~って感じました。

~時間があまり無いので・・・~

感慨に浸っている時間も惜しく、塔を降ります。登る時にかなり体力を消耗してしまったのでもう足がガクガク、一段一段足元を見ないと非常に危険です!
途中には
六和塔雪景

六和塔雪景

瓦の模様の見本(「孔雀」「鹿」「鳳凰」「麒麟」「蓮の花」「仙女」「牡丹」「石榴」など)

瓦の模様の見本(「孔雀」「鹿」「鳳凰」「麒麟」「蓮の花」「仙女」「牡丹」「石榴」など)

?小平が訪れた時の写真

?小平が訪れた時の写真

ライトアップされた六和塔

ライトアップされた六和塔

などが飾られています。

~次の目的地「九渓」へ移動~

次に目指すは「九渓」、西湖の側にある渓流です。列車で購入した地図と路線バスの表示を元に、「K4」のバスで2駅目が「九渓」ということを確認。料金は2元でした。たまたま小銭の持ち合わせが無かったので5元札を料金投入口に入れておつりをもらおうとしたら(車掌さんのいないワンマンバスの場合、次に乗車してくる人から自分でおつり分の金額を回収しなければなりません)、運転手さんに「もう人が乗ってこないから無駄ですよ」って言われました。無駄って・・・1元の小銭の大切さを改めて実感したナビ、唇を噛み締めながら九渓に向かいます。
バス停の近くにある売店では、杭州特産「西湖龍井茶」が販売されていました。さすがは観光地、韓国語の表記があります。
「九渓」のバス停に到着、「九渓景点3公里(観光地点まで3km)」の標識を発見。3キロ・・・歩くしかない・・・
周囲には日本の田舎に似た風景が広がります。途中でおばあちゃんが自分の畑で育てた野菜を売っていましたよ。なんだか懐かしい気分ですね。
田舎の風景に和んだのもつかの間、ハイキングコースのような道をひたすら歩きます。「いったい何時間かかかるんだろうか?」「西湖一周はできるんだろうか?」という不安を抱きつつ、とにかく歩きます。
途中にはキャンプ場のような場所もあり、川で魚を捕まえて焼いているのを見かけました。美味しそうですね。
朝ごはんになるはずだったカップラーメン「康滋味」を捨ててしまったナビ(詳しくはその1を参照)、お腹かが空いたなぁと思っていた矢先、「臭豆腐」を売っているおばさんを発見しました。衛生面がちょっと不安でしたが、臭豆腐(1串5個で2元)を購入。なかなかイケます。
途中、川で洗濯物をしているおばさんがいました。さすが龍井、川のお水がきれいなんですね!上海で茶色い川を見慣れているナビにはこんなありふれた光景がとっても新鮮です。
歩いて30分程経ったころに、「西湖龍井茶基地一級保護区」と書かれた石碑を見つけました。一面に広がる茶畑、まさに中国緑茶の代表「西湖龍井」の産地です!

~九渓煙樹~

やっと目的地「九渓」に到着、入場料は2元。「九渓」といっても滝と池があるだけでした。昔は本物の滝があったそうですが、現在はポンプを使って人工的に滝を作っているようです。早起きした上に六和塔の急な階段を上り下りし、さらにハイキングコースを1時間も歩いてとにかく疲れているナビ、特に感動はありません。

~続いて「龍井村」へ~

先を急いでバスで龍井村へ・・・と思ったのですが、恐ろしい事実が判明。九渓から龍井村までの路は車も通れないほど狭いので、交通手段が無い、つまり歩くしかない・・・。歩いて歩いて、とにかくひたすら歩く。

苦行者のようにただひたすら山道を歩くナビに異変が。実は九渓を出た頃から、気のせいか中国人のおばさんが後を付けてきている感じがしていたんです。ナビが歩くペースを速めるとおばさんも速め、ペースを落とすとおばさんも落とす。かなり不安でしたが、おばさんだから別に危ないこともないだろうと無視していました。しばらく歩いたところでおばさんから「現在几点(今、何時ですか?)」と訊ねられたので中国語で答えると、そこからなんとなく会話が弾み、かなり仲良くなってしまいました。
ところが!もうすぐ目的地「龍井村」に到着しようかという時に、いきなり会話に「お茶、休憩、安い」と日本語が混ざるようになって来たんです。「これはまさか、友達になってお茶を売り込もうとしているんだろうか?」とかなり不安になるナビ・・・
1時間ほど歩いてようやく龍井村へ到着。時間はちょうど12時。これから村を見て歩いて、その後は「西湖」・・・に行くの?
果たして杭州一番の観光地「西湖十景」を観光する時間はあるのだろうか?え、その前に、帰りの電車って何時だっけ・・・?とにかく歩き疲れてそんな単純なこともよく分からなくなっているナビ。というわけで、龍井村から先の話は次回までお待ちください。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-01-10

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