杭州日帰り列車の旅 その3-【龍井村と昼食】

龍井茶で一服した後は美味しい杭州料理でお昼!~観光地巡り編(中)~

こんにちは、上海ナビです!「行き当たりバッタリ中国シリーズ」杭州編、列車で杭州に車では案外スムーズに行きましたが、その先なかなかの苦戦を強いられているナビ。まあ単純に歩き疲れているだけなのですが、やはりガイドブックも無しに観光地巡りは無謀だったかと、ちょっと弱気になりかけています。でも、どうにかこうにか龍井茶の名産地として有名な「龍井村」に辿り着くことができました。目指す西湖まではもう少し。そしてその前にお昼も食べなければ。やることは盛り沢山ですよ!

~龍井村へ到着~

九渓から龍井村に行く途中で知り合った(?)おばさんに罠を仕掛けられ(詳しくはその2参照)、龍井村に着いた途端におばさんのお店(普通の民家の庭先)に連れられて来てしまいました。おもむろに2種類のお茶を出してきたおばさん、間髪いれずに「ちょっと味見してみなさいよ」という感じでお茶を入れてくれました。「これは500g(1斤)で280元、こっちは380元。上海なんかに比べるととってもお得なんだよ」って勧めてくれたんですが、ちょっと不安になったナビはおばさんのスキを見て逃げ出してきちゃいました。おばさん、本当にごめんなさい。
村内の道路や民家はかなり整備されていて、「これぞ中国の田舎!」という雰囲気はカケラもありません。なんだか残念でした。でも、農家の庭先で家族みんなが揃ってお茶を飲んだりトランプをしたりして過ごしている風景はなんとものんびりとした感じで、ほっとした気分になりましたよ。
「品茶」は「お茶の味を見る」という意味。龍井村の農民達は、昔から自分の家で栽培したお茶を売っていました。今も民家の前を通るたびに声をかけられますが、特に興味がなければ無視しましょう。
2004年4月に村全体のインフラ整備が行われたそうです。それまではバスの本数が少なくて病院に行くのが不便などいろいろな問題がありましたが、今では上下水道なども整えられとっても便利になったと、村のおばあさんが話してくれました。ナビは「なんだか何もかも新しくて面白くないな」なんて思ってしまいましたが、実際に村に住んでいる人にとってはいいことなのですね・・・

という話を上海に帰ってきてから友人にしたら、「それが、同情させてお茶を買わせるっていう絶妙な手口なんだよ」と言われました。中国は奥が深いですね・・・・
用水路のお水はとっても澄んでいて綺麗でした。魚を飼っている民家もあります。この美味しい井戸水で入れたお茶はまた格別ですよと、村の人が自慢していましたが、肯けますね。民家の脇ではお茶を煎っている村人の姿をよく見かけます。近くに寄るととってもいい香りがしますよ!

~龍井問茶~

バス停付近には、「龍井問茶」と記された石碑が立っています。かつて清朝第6代皇帝乾隆帝がこの地を訪れたとき、ここで休息を取り、龍井茶についていろいろと訊ねたそうです。現在では庭園になっていて、中で「品茶」を楽しむことができます。
意味不明の石がたくさんあります。上海の豫園に似ていますね。
庭園の1画に、あの三大名泉の一つ(他の二つがどこにあるかは聞かないでください・・・)、水面張力のすごさで有名な「龍井泉」があります。近くにいたガイドさんによると「水面に一筋の波紋が現れ、その波紋が他の水とは違いとてもきれいで、さらに波紋がゆっくりゆっくりと消えていく」そうです。抽象的すぎて、ナビにはよく分かりません。
とりあえず「波紋」がすごいらしいということで、龍井に来た記念にその波紋を一度試してみることにしました。井戸の横に置いてある竹の棒で、透き通った水面をかき混ぜます。確かに波紋が広がりましたが、今まで水面に浮かぶ波紋を意識して見つめた経験のないナビには正直何が違うのか分かりません。違いの分からない人、ナビ・・・・
「龍井泉」を訪れるつもりの皆さんは、ナビのようなことにならないように、いますぐお風呂に水を張ってかき混ぜて、波紋の様子を予習しておくことをオススメします。
中国人のおじさん二人組み・・・ではありません。龍井茶を煎る農民に話しかける乾隆帝です。乾隆帝が龍井茶についていろいろ質問をしている、つまりこれが「龍井問茶」なのだと、側にいたおじさんが話してくれました。
龍井村を離れる前にナビからアドバイスがあります。こちらで龍井茶を買われる方も多いと思いますが、中国での買い物の鉄則「値切る」のを忘れずに!駄目もとで構いません、とにかく値切り交渉をするようにしましょう。また、杭州は中国でも有名な観光地です。龍井村に限らず西湖付近でも龍井茶の売り子にたくさん出くわしますが、一人一人に構っていたらそれこそいくら時間があっても足りません。貧しい身なりをした農民の子供に心動かされることもあるかと思いますが、要らないときははっきりと「不要(プーヤオ)」と言いましょう。

~西湖へ移動~

ゆっくり龍井茶を味わう暇もなく、バスで西湖へ移動します。バス停は偶然にも「龍井問茶」の石碑の前にあったので、探す苦労はせずに済みました。旅行にはこういった運も必要ですよね!
さっそく「K27」に乗って西湖へ移動。バス代は2元、小銭もバッチリです。西湖まで30分ほどでしたが、かなりのクネクネ路でちょっと車酔いしてしまいました。

~お昼ごはん!!~

市内らしき風景の場所に戻ってきました。これで、とりあえず何かトラブルがあっても最悪上海へは帰れるだろうと、かなり精神的に楽になったナビ、突如お腹が空いていることに気がつきます。よくよく考えてみると、上海からの列車の旅に加えて2時間弱の山歩きをしたのに、朝起きてからソーセージと臭豆腐しか食べていません(「ソーセージ?」と思った方はその1 列車編をゆっくりとお読みください)。とにかくお昼ご飯を食べることにしました。
しかし大都会上海に比べると絶望的にビルの少ない杭州、レストランはどこ?
どうでもいいのですが、所変われば信号の形も違います。波紋の違いは分かりませんでしたが、信号の形の違いは分かるナビ。

~武林路時尚女装街~

降りたバス停に一番近い繁華街へ行ってみると「武林路時尚女装街」とありました。下調べもしていなければガイドブックも無いナビ。ここに何があるのか、有名なのかなど、全然分かりません。でもまあ、とりあえず行ってみましょう。奥の方にはレストランらしきものが無さそうだったので、すぐ左側にあったお店「龍鳳苑」に入ります。
お店の方に杭州や西湖で有名な料理を聞いて、それを注文することにしました。

<龍井水晶蝦仁> 48元
上海でもよく見かける「蝦のプリプリ炒め」、お茶の名産地龍井では龍井茶でエビを茹でます。緑茶独特の風味と渋みがほのかに感じられるお料理、レンゲですくって豪快にガブッといただきましょう。

<家常紅焼肉> 28元
ニンニクの風味がしっかりとした紅焼肉(豚の角煮)です。上海でいただく紅焼肉と違って歯ごたえがしっかりしています。やっぱり紅焼肉はご飯が進みますよね。

<西湖糖酢魚> 48元
杭州のガイドブックには必ず記載されているお料理。魚が丸ごと一匹お皿に乗っています。醤油ベースの餡の色がとってもきれいで食欲をそそりますよね。お味はちょっと癖がありますが、川魚の臭みはそれほど気になりません、骨がいっぱいあるので、食べる時は慎重に!

<豆腐紫菜湯> 18元

お昼を食べて人心地ついたナビ。しかし時間は既に13時30分!!帰りの列車は17時08分発なので、16時にはタクシーで杭州東駅へ向かわなければいけません。たったの2時間半で「西湖十景」(つまり10ヶ所!)を回れるかどうか、ぜひ次回をお楽しみに!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-01-19

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