中国野菜☆大研究

家庭料理、ローカル食堂のメニューでお馴染み! 旬のご当地野菜を味わってみよう。

こんにちは、上海ナビです。
上海のローカル食堂にはおいしい野菜料理がいっぱい。野菜だけなのにご飯やお酒が進む料理もたくさんあります。でも、たまにナビは旅行者の方々に「これ、なんていう野菜ですか?」と聞かれたときにとっさに答えられないことが……。そもそも日本にないので、日本語名がわからない野菜も多いのです。ということで今回は、上海で日常的に使われているご当地野菜を大調査。ぜひ現地で味わってみてください。

この野菜がお勧め! ナビ的7選

それでは早速、ナビお勧めの野菜と、その野菜を使った定番料理をご紹介していきましょう〜。青梗菜(チンゲンサイ)、空芯菜(クウシンサイ)、香菜(パクチー)など、既に日本でも知名度のあるものは除外してお届けします♪
※今回は上海でよく食べられている野菜をご紹介しています。中国国内でも地方によって食べられているものが異なります。季節によってお店に入荷していないこともあります。
チンゲンサイより小さくてシャキシャキ

チンゲンサイより小さくてシャキシャキ

鶏毛菜(ジーマオツァイ)

上海の野菜といえば、ナビはまずこれを思い出します。チンゲンサイを小さくしたような野菜なのですが、チンゲンサイよりもシャキシャキ感が強く、スープにしても炒めてもあまりクタッとしません。日本語では「つまみ菜」となっていることが多いのですが、日本のつまみ菜とは見た目も違うようです。お勧め料理は「炒麺」。上海ならではの焼きそばの具材として昔から定番です。ローカルなお店ほどおいしいんですよね。シンプルに鶏毛菜だけを炒めたものも美味です。
鶏毛菜と干し豆腐の炒め物

鶏毛菜と干し豆腐の炒め物

上海焼きそば

上海焼きそば

芦蒿(ルーハオ)

日本語で検索しても、「ヨモギ属の何かだ」ということしかわからない野菜。シャキシャキの歯ごたえと、セリとウドを足したようなさわやかな風味が特徴です。ちょっとクセのある山菜系の味が好きな方ならハマるはず。ナビも大好きな野菜です。代表的な料理は「芦蒿炒干絲」。干し豆腐を細切りにしたものと芦蒿の炒め物です。味付けはほぼ塩だけ。芦蒿そのものの香りと旨味を堪能できます。
スーパーでも見かけます

スーパーでも見かけます

芦蒿と干し豆腐の炒め物

芦蒿と干し豆腐の炒め物

米西(ミーシー)

上海らしくてレアな野菜といえばこれ。「米西」は上海語で、正しくは「莧菜(シェンツァイ)」。日本語で調べると「ヒユ」「ヒユナ」などの名前や「アマランサスの仲間」などの情報が。葉っぱの色は独特ですが、クセがなくほうれん草よりも食べやすい味です。食べ方はシンプルに炒めた「清炒米西」が定番。春先から初夏に「農家菜(農村料理)」をメインにしているローカル食堂で食べるのがお勧め。市内の「きちんとしたお店」では滅多に出会えない野菜です。
色が独特だけど、

色が独特だけど、

炒め物にするとクセがなくて美味

炒め物にするとクセがなくて美味

クローバーみたいな小さい葉っぱ

クローバーみたいな小さい葉っぱ

草頭(ツァオトウ)

日本語では「ウマゴヤシ」。「クローバーの一種」と紹介していることもあります。見た目は確かにクローバー。苦味やクセもなく、ほんの少し豆苗に似た風味で食べやすい野菜です。定番料理は「酒香草頭」。紹興酒のまろやかな風味をたっぷり味わえる野菜炒めで、ナビ的には好きな上海の野菜料理No. 1です。上海の伝統料理の一つ「草頭圏子(豚モツの甘辛炒めを草頭にのせたもの)」にも欠かせない野菜です。
紹興酒炒め

紹興酒炒め

甘辛のモツをのせた料理

甘辛のモツをのせた料理

馬蘭頭(マーラントウ)

キク科の「コヨメナ」という野菜です。聞いたことがないので日本ではほぼ流通していないのでしょう。味は春菊にやや近いかも。上海料理店には、これを使った「香干馬蘭頭」という冷菜(前菜)が必ずあります。細切れの干し豆腐と和えたもので、ほんのり効かせたごま油がポイント。シンプルな野菜料理なのにお酒にもよく合います。日本の居酒屋にこれがあったら、枝豆よりもこっちを選ぶかも。
キクの葉っぱの新芽みたいな感じ

キクの葉っぱの新芽みたいな感じ

細切れにしてごま油と和えた冷菜

細切れにしてごま油と和えた冷菜

萵笋(ウォースン)

検索すると、「茎レタス」「ステムレタス」「チシャ」などさまざまな呼び名が見つかり、乾燥させると日本では「山くらげ」になるという萵笋。上海では八百屋で普通に売られている庶民の野菜です。味と食感はグリーンアスパラとタケノコを足して割ったような感じ。家庭では乱切りにして炒めものにすることが多いようで、お店では細切りにしてごま油などで和えた冷菜をよく見かけます。旬は春とのこと。
直径5cmくらいの太さ

直径5cmくらいの太さ

爽やかな歯ごたえ

爽やかな歯ごたえ

芥蘭(ジエラン)

広東料理店や茶餐廳に必ずある野菜料理「白灼芥菜」でお馴染み。ナビは最初、ゴリゴリした歯ごたえとブロッコリーの芯みたいな味が苦手だったのですが、何気なく食べているうちに好きな野菜の一つになってしまいました。あのちょっと甘口の醤油だれによく合うと思います。日本語では「カイラン」「カラシナ」などに訳されています。菜の花の茎が太くしっかりしたような、スティックブロッコリーをもっと歯ごたえよくした感じの野菜です。
主に茎を味わう野菜

主に茎を味わう野菜

この醤油だれとよく合います

この醤油だれとよく合います


そのほかのお勧めはこちら。こうしてまとめてみると、中国野菜、奥深いです。

○娃娃菜(ワーワーツァイ):白菜の小さい版。火鍋やスープ煮に使われます。
○香椿(シャンチュン):センダン科の木の新芽。春先にワンタンに入れたりします。
○紅薯叶(ホンシューイエ):サツマイモの葉っぱ。炒めると美味。
○枸杞頭(ゴウチートウ):クコの葉っぱ。こちらも炒め物にします。
○茭白(ジャオバイ):マコモダケ。炒めたり、干したものを煮たりします。
○塔菜(ターツァイ):日本語では「とう菜」。炒め物にします。
香椿(シャンチュン)

香椿(シャンチュン)

塔菜(ターツァイ)

塔菜(ターツァイ)

茭白(ジャオバイ)

茭白(ジャオバイ)

季節ごとのご当地野菜を見に行くなら市場がお勧めです。

いかがでしたか? 上海ではこれらの野菜のほか、日本でもお馴染みの野菜(キャベツ、ニラ、春菊、大根、ニンジン、ブロッコリー、キュウリ、トマト、ほうれん草、セロリ、レンコンなど)もよく使います。旅のテーマを「滞在中に20種類以上の野菜を食べる!」などにするのもおもしろいかも。ぜひ皆さんも、お気に入りの中国野菜を見つけてみてください。
以上、上海ナビがお伝えしました。 
関連タグ:中国野菜

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2020-04-16

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