一人旅でも仲間とシェアでも! 上海市内で食べられるお勧めチャーハンをリストアップ。
こんにちは、上海ナビです。
日本人にいちばん馴染み深い中国のご飯ものといえばチャーハン(炒飯/チャオファン)ですよね。家で作るという方も多いと思います。でも、上海を紹介するガイドブックには本場の麺料理、小籠包、中華スイーツなどの特集はあるけれど、なぜかチャーハンを紹介するものは見あたりません。ということで今回ナビは、上海のチャーハン事情とチャーハンのお勧め店を大調査。早速ご紹介していきましょう〜。
上海のチャーハン事情
まずはチャーハンの基礎知識、日本との違いをまとめてみました。
※上海には日系ラーメン店などもありますが、今回はそれらのお店の「日本式チャーハン」には触れません。韓国料理店のキムチチャーハン、東南アジア料理店のナシゴレンにも触れません。
☆本場は揚州
上海でチャーハンといえば「揚州炒飯」が一般的。揚州は、上海から高速鉄道で3時間ほど(要乗り換え)の場所に位置する江蘇省の古都です。起源には諸説あるようですが、隋の時代の煬帝が揚州を訪れた際、「砕金飯」という料理を揚州に伝えたことで生まれたという説が有名。揚州は古代から料理人を多く輩出しているそうで、彼らが世界中に散らばったことで日本にもあのチャーハンが伝わったと言われています。
専門店もあります
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上海の揚州料理の老舗といえばここ
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スタンダードな揚州チャーハンはこんな感じ
「揚州炒飯」の基本の具材は卵、中国ハム(火腿)、エビ。調味料は塩、紹興酒、鶏がらスープとシンプルです。「パラパラ」というよりも、ふんわりやわらかな口当たりなのが特徴。淡白でやさしい風味なので、これに慣れているナビはたまに日本の中華屋さんでチャーハンを食べると、醤油っぽさや濃さに驚きます……。さらにシンプルな「蛋炒飯(卵チャーハン)」もポピュラー。上海では、炒飯といえば「揚州炒飯」か「蛋炒飯」が基本となります。
ここのチャーハンがお勧め!
それでは、上海市内で食べられるお勧めチャーハンを一挙にご紹介したいと思います。ミシュラン星付きの有名店から庶民派ローカル店、チェーン店まで、先入観に惑わされずに網羅してみました。具材も味もいろいろ。お気に入りを見つけてみてください。
※2019年4月現在のメニューと値段です。フードコート系はお店が入れ替わることがあります。
「揚州飯店」の揚州炒飯(30元)
上海の元祖といえば老舗の「揚州飯店」。食べ比べをするならまずはここの味を基準にしたほうがいいかもしれません。具は細切れの中華ハム、エビ、グリンピースと正統派。これに卵がしっかりからんでいます。見た目どおりのやさしい風味で最後まで飽きない味。お店は2019年のミシュランビブグルマンに選ばれています。
やや味しっかりめ
「淮満春・揚州炒飯」の揚州炒飯(28元)「正大広場」地下2階のフードコートで見つけた揚州チャーハンの専門店。二軒続けて食べてみると、同じ揚州炒飯でもお店によって違うことがわかります。こちらのお店は卵の焦げ目の香ばしさがポイント。味もしっかりついたタイプです。注文を受けた後、レジのすぐ横で中華鍋を振って炒めてくれます。
いちばん庶民的な屋台の味
「沙県小吃」の蛋炒飯(10元前後)在住年数が長いナビにとって、上海のチャーハンといえば夜中の路上の屋台の味(市街地ではそういう屋台がほぼ消滅しました)。あれに勝る味はない気がするのですが、それにもっとも味も値段も近いと思うのが「沙県小吃」。お店によって味が変わるので食べ比べも楽しめます。卵とネギ、菜っ葉だけなのに独特な香ばしさ。たまにすごく食べたくなります。
「鼎泰豊」の葱花蛋炒飯(40元)
安心安全なハズレのない「蛋炒飯」を味わうなら「鼎泰豊」へ。ネギと卵だけのシンプルな味わいですが、しっかり上海式のやさしい風味。心からおいしいです。でも、「鼎泰豊」に行くと小籠包でお腹いっぱいになってしまうんですよね〜。なので今回の記事では、ナビはお腹を空かせた状態でチャーハンだけを頼む目的で「鼎泰豊」に行くことをお勧めしたいと思います。
食に関しては冒険したいという方にはこれ
「湖南郷村風味館」の長沙炒飯(22元)「隠れ美味チャーハン」が見つかるのは湖南料理店。「湖南郷村風味館」の長沙(湖南省の省都の地名)風チャーハンは、名物の「酸豆角(インゲン豆の酢漬けの細切れ)」がアクセント。唐辛子も入っていて、独特な酸っぱ辛さです。ベースは香ばしくてやや甘めの醤油味。それぞれが一体になったおいしさでした。
スモーキーなチャーハン
「食湘漁府」の湖南腊味炒飯(28元)湖南料理店のお勧めチャーハンをもう一つ。「食湘漁府」のチャーハンは、湖南料理の炒め物によく使われている「腊肉(豚の薫製肉)」入り。スプーンで山をくずすと、ほわっとスモーキーな香りがたちます。思い出すだけで食欲が……。大人数でわいわい楽しむ系のお店なので量も多め。みんなでシェアして食べるのがお勧めです。
「何洪記」の滑蛋蝦仁炒飯(95元)
広東系、香港系のお店にもおいしいチャーハンがいっぱい。「何洪記」のチャーハンは、パラパラに炒められたタイ米に、とろっとろのエビ玉あんかけがかかったご馳走系。あんかけチャーハン部門ではナビとしてはここが不動のナンバーワンです。大ぶりのエビの食べ応え、やさしい風味の卵あんかけがたまりません。
香港のあの薫製肉の味
「喜粤8号」の広式腊味炒飯(48元)同じ広東系でもまたガラッと違うチャーハンを揃えているのが、連続してミシュラン二つ星を獲得している「喜粤8号」(2019年現在)。「星付きなのにこの値段!?」ということでも話題になったチャーハンです。具は腊肉。湖南料理の腊と違い、甘みとお酒のような風味がある薫製肉が使われています。香港の土鍋ご飯に使われているあれですね。やみつきになる味です。
トリュフ好きならたまらない味
「Julie’s」の黒松露蛋炒飯(68元)ほんのり黒トリュフが香る、雲南料理店のおしゃれチャーハン。味付けとしては、お米の甘みも味わえるくらい淡白で上品。いくら食べても飽きない味です。ちょっと濃いめの味のスープが合うかも。ここ数年、雲南省産トリュフを使った料理がブームの上海では最旬のチャーハンです。場所柄、在住欧米人にも人気のお店。「おしゃれにチャーハン」ならこのお店です。
カンタンだけど美味
「兜約・下飯菜」の醤油炒飯(22元)新天地南側の「SOHO復興広場」1階にあるお店。シンプルなチャーハン名に惹かれました。食べてみると見た目よりもあっさりまろやか。上海料理に使う醤油は塩辛さが少なくてやさしい風味なのですが、そのおいしさを前面に出したチャーハンでした。具もシンプルでネギと卵のみ。多めなので2〜3人でのシェアをお勧めします。
いかがでしたか? 今回ご紹介したチャーハンは、多分どれも日本では食べられない味。気になった方はぜひ上海まで本場のチャーハンを食べに来てください。あと、ナビは普段一人でコツコツ食べ歩いている感じなので、見逃しているお店、知らないお店もまだまだいっぱいあります。「ここも美味しかった」情報をお持ちの方は、ぜひ『上海ナビ』までご一報ください☆
以上、上海ナビがお伝えしました。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2019-04-18