シュウマイ、春巻、エビ蒸し餃子……。中国茶とともに味わえる飲茶の人気店をコンプリート!
こんにちは、上海ナビです。
中華料理といえば「点心!」「飲茶!」という方は多いのではないでしょうか。でもこの飲茶、日本人は「中華」とひっくるめて考えがちですが、本場なのは広東省や香港で、2000年代初め頃までは、上海ではホテル内の高級広東料理店でしか味わえないものでした。そんな飲茶が今、上海では大人気の料理ジャンルに昇格し、香港からも有名店が続々進出しています。ということで今回は、上海で楽しみたい本場の飲茶を一挙にご紹介したいと思います!
飲茶の基礎知識
早茶(朝ご飯飲茶)を楽しめるお店もあります
実は飲茶のお店は、初上海旅行の方、「中国語も英語も無理」という方にこそお勧め。一人旅の方にもお勧めできます。楽しみ方やオーダー方法をまとめてみました。
※上海式の「小籠包」や「饂飩」は飲茶ではなく、どちらかというと「小吃」に入ります。この記事では、広東式の飲茶に絞ってご紹介します。「茶餐廳」(点心を含むさまざまなジャンルの料理を揃えるレストラン。甘いお茶しかないお店)もこの記事では除外します。
☆上海の飲茶事情
本格的な飲茶を一般上海人が楽しむようになったのは、ナビの感覚では2010年以降なのではないかと思います。理由は諸説ありますが、香港旅行で本場のおいしさを知った上海人が増えたことが大きいよう。人気店は行列ができることもあります。
やや高級なお店が多めです
ナビが感じた飲茶の本場・香港との違いは、ワゴン式のお店がないこと(※ナビ調べ。もしありましたらご一報を)。高級店が多いこと(香港は庶民的なお店が多いと思います。お年寄りが新聞読みながら食べてるような)。あと、「上海人と飲茶に行ったときあるある」としては、点心をメインに頼みたいのに魚料理や肉料理、炒めものなどをメインに頼まれてしまうこと(上海式おかず至上主義文化)。飲茶を満喫したいときは、日本人同士で出かけた方がよいかもしれません。
一般的な飲茶メニュー
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基本的利用法一般的な飲茶のお店では、紙のメニューに直接書き込んでオーダーします。急かされることがないのでじっくり迷いながらオーダーできますし、翻訳アプリなどをインストールしておけば解読も可能。また、飲茶といえばお茶も重要なので、オーダー前にお茶だけ先に頼んでおきましょう。有料ですが、お湯はどんどん注ぎに来てくれます。日本人的には有名なジャスミン茶やウーロン茶を頼みがちですが、地元の人がよく頼むのはプーアール茶。消化を助けてくれる効果があるそうです。
ジャンル別お勧め茶飲店リスト
それでは早速、上海市内で2019年現在人気のお店をジャンル別にご紹介していきましょう。街で見かけたらぜひ利用してみてください。
※2019年7月現在の情報です。メニュー、値段、店舗の立地は変わることがあります。流行の移り変わりも速いので目安としてご覧ください。
<旅気分を満喫したい>
「立地は観光エリアの真ん中」「窓からの風景やインテリアが上海らしさ満点」などを条件に、旅気分に浸れる初心者向けのお勧め店を選んでみました。
窓の外には「これぞ上海!」な風景が
上海灘餐廳窓際席から黄浦江沿いの風景を一望できる人気店。外灘からも豫園からも歩いて行ける立地も魅力です。フォトジェニックなコクチョウパイ(中身は海鮮)や、ほうれん草を練りこんだ皮でホタテを包んだ蒸し餃子など、味も見た目も満足度大。初めての上海で飲茶ならここで決まりです。
「新天地」内の隠れ宮廷
誉八仙新天地のお勧め店といえばここ。故宮博物館の文物を手がける修復師がデザインした、宮廷のようなインテリアに圧倒されます。お勧めは朝8時スタートの早茶(朝ご飯飲茶)。フカヒレスープ餃子とふわふわのチャーシューまんは必ずオーダーを。要数日前予約のお店です。
<ミシュラン星付きの話題店>
ミシュランガイド上海版の掲載店は、飲茶や広東料理のお店がほとんどを占めています。そのなかからナビお勧め店を選んでみました。
ゴージャスなインテリア
御宝軒外灘エリアの実力派広東料理店。こちらも要事前予約のお店です。お勧めは、餡が透ける皮でぎっしりのきのこを包んだ蒸し餃子。紙のように薄いパリパリの皮が特徴の春巻も絶品。一流店らしい、繊細な造りの点心が揃っています。
ベーシックで高級感あふれるインテリア
家全七福酒家インテリアも点心の見た目もベーシックな、奇を衒わない雰囲気が魅力のお店。ナビが訪れた日は店内に広東語が飛び交っていました。在住香港人ご用達なのかも? イチオシはニラとエビがパンパンに詰まった蒸し餃子と、とろとろ食感の大根餅です。感動します。
ミシュラン星付き店はここもお勧め。
<地元の人に人気のお店>
富裕層や旅行者ではなく、おいしいもの好きの地元上海人が行列を作るお店はこちらです。混み合うので時間をはずしてお出かけください。
レトロな茶器で店員さんがお茶を入れてくれる!
點都徳上海市内で2019年現在いちばん行列ができている飲茶専門店といえばここ。本場広東省の老舗の上海支店です。無形文化財に登録されたレシピのエビ蒸し餃子とチャーシューまんは絶品。かわいい茶器を使い、伝統的な作法で入れてくれる中国茶も人気です。
地元マダムに大人気
新雅茶室上海発の老舗広東料理店がオープンさせた飲茶レストラン。こちらのポイントは、とにかく美味しい中国茶にこだわっていること。のんびり過ごせるので、地元の中高年マダムたちでいつも満席。お勧めは見た目もかわいいエビ蒸し餃子です。お粥もおいしいんですよ。
地元エリートOLさんご用達
晶采軒静安寺エリアのオフィスビルで働くエリートOLたちが、ここぞというときのランチで利用するお店。欧米系企業の接待などでも人気のようです。湯葉で巻いた揚げ春巻、タピオカがのった鉄観音プリンなど、ひねりの効いた、しかも女子が好きそうな点心がいっぱい。
このお店も地元の人に人気です。
<SNSにアップしたくなる映え点心>
旅先で食べたものをSNSにアップしたい方はこちらのお店へ。食べるのがもったいような点心が揃います。もちろん味も保証付♪
超絶おしゃれ空間で土日限定飲茶を
HAKKASANがっつり食事というよりも、「ブランチとしてお茶と」「シャンパンのおつまみに」が似合う上品な点心が揃います。蟹肉、キャビアなど贅沢食材を使った蒸し餃子やパイ系点心はどれも手放しでお勧め。おしゃれな盛り付けにも気分が上がります。
カフェみたいな雰囲気
富鹿飲茶レストランというより、おしゃれなラウンジのようなインテリアが印象的なこちらのお店。テラスにはなんとプールもあって、SNS映え間違いなしな空間です。お勧めは金魚型のエビ餃子。お茶よりも、カクテルやワインと合わせたいかも?
ここの点心もかわいい見た目!
<ハズさない、ホテル内飲茶>
上海市内の外資系5つ星ホテル内には、大抵飲茶ランチが自慢の広東料理店があります。もちろん宿泊客以外も利用可能。早茶(朝ご飯飲茶)を楽しめるホテルもあります。
安心のサービスとおいしさ
夏宮もともと口コミ人気が高く、ナビがお勧めするほどでもないかなと思いましたが、やっぱりハズせないのは「静安シャングリラ上海ウエスト」内の「夏宮」。早茶も楽しめる貴重なお店です。お勧めはアワビパイと鶏肉入りのちまき。ガラス張りのオープンキッチンでは作業の様子も見られます。
香港みたいな空間と客層
晶翠庭ホテル内とは思えないリーズナブルさと簡素なインテリア、中高年率の高さがかなり本場香港に近い「新錦江大酒店」内の「晶翠庭」。エビ蒸し餃子やチャーシューまんなど、安定のおいしさです。オープン時間の朝10時半に到着して、地元の人といっしょに飲茶ブランチを楽しんでは。
このホテル内レストランもお勧めです。
いかがでしたか? 気になるお店は見つかったでしょうか。いつ行っても混んでいるお店ばかりをピックアップしたので、どこを選んでも外れはないと思います。「中華圏への旅行自体初めて」という方なら、まずは上海で飲茶を味わって、次回は本場の香港で違いを比べてみるのもお勧めですよ♪
以上、上海ナビがお伝えしました。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2019-08-15