蘭州ラーメン☆大特集

安うまフードの代表格! 旨みたっぷりの牛骨スープとモチモチの手打ち麺にハマろう。

こんにちは、上海ナビです。
日本人が中国で初めて食べてハマる料理といえば、まず思いつくのは蘭州ラーメンなのではないでしょうか。在住外国人でも、ナビのように昔ながらの商店街があるエリアに住んでいる人、おしゃれなレストランより安うまローカルフード派の人にとって、蘭州ラーメンのお店は生活に欠かせない存在です。2017年に東京にオープンして話題になっている蘭州ラーメンのお店も、中国でハマった日本人店主が開いたそう。ということで今回は、食べたことがない方も絶対好きになる蘭州ラーメンの魅力をお伝えしたいと思います。

「蘭州ラーメン」とは?

「蘭州拉麺(兰州拉面)」「蘭州牛肉拉麺」とも呼ばれる蘭州ラーメンは、その名のとおり甘粛省蘭州市から中国全土に広まった麺料理。地元蘭州では、「牛肉麺」と呼ばれています(広島の人が、お好み焼きに“広島風”を付けないような感覚ですね)。豚肉やとんこつを使わないハラール料理としてもお馴染みです。さらに、地方料理ながらなんと上海市内には約2500軒も専門店が! 一方、ガイドブックでよく紹介されている蘇州麺のお店は市内に60軒ほど。上海人により多く親しまれているのは、蘇州麺ではなく蘭州ラーメンだということ、旅行者の皆さんもぜひ知って帰ってください。

どんな味?
独特の香辛料と香菜(パクチー)を使うため、正直好き嫌いは分かれます。でも、香味野菜やスパイスの味が大好きという人は間違いなくハマる味。お店によって味や具が微妙に異なるのも特徴なので、最低2軒はまわってみてほしいな〜。
<麺>
上海では、何度も引っ張って伸ばしたラーメン(細麺)と、幅が広くもちもち食感の刀削麺の二つがポピュラー。本場では数段階の太さから選べたり、きしめんのようなものもあるそう。
一般的な細麺

一般的な細麺

こんな幅広麺もあります

こんな幅広麺もあります

透明だけど濃厚な風味

透明だけど濃厚な風味

<スープ>
牛骨と野菜を煮込んだ透明のスープが特徴。基本は塩味ですが、ほんのり香味野菜とスパイスの香りも。好みで辣醤(唐辛子入りラー油)を入れます。
ゆで卵をのせるお店もあります

ゆで卵をのせるお店もあります

<具>
定番は薄切りの牛肉と香菜(パクチー)。トッピングで鶏毛菜(チンゲンサイに似た青菜)や両面焼きの目玉焼きをのせる人もいます。
ハラールのマークの看板が目印

ハラールのマークの看板が目印

お店の利用法
蘭州ラーメンのお店はローカルな住宅地や商店街なら必ず一軒は見つかります。店名はまちまちですが、ハラールのマークと緑を基調にした看板が目印。同じ「牛肉麺」の看板でも、この二つがないと河南省や台湾系の牛肉麺なのでご注意を。
ローカル商店街や住宅街にこんなお店が点在しています ローカル商店街や住宅街にこんなお店が点在しています

ローカル商店街や住宅街にこんなお店が点在しています

オーダーは、壁に貼ってあるメニューを見て店員に食べたいものを伝えればOK。お会計は先払いの場合と後払いの場合があり、お店によって異なります。レジに行くのではなく、店員を呼び止めて料金を渡すのが一般的。スマホ決済メインにしているお店も増えています。
壁に貼ってあるメニューを見て、

壁に貼ってあるメニューを見て、

店員さんを呼び、注文します

店員さんを呼び、注文します

テーブル脇の注意書き。少数民族の文化を尊重し、食べ物持ち込み、酒類持ち込みは不可

テーブル脇の注意書き。少数民族の文化を尊重し、食べ物持ち込み、酒類持ち込みは不可

イスラム系の店主が経営する蘭州ラーメンのお店では飲酒NG。お酒メニューもありません。持ち込みも不可です。飲みたい場合は、周辺に2軒目のお店を探してからお出かけを。
イスラム圏の外国人の利用も多いよう

イスラム圏の外国人の利用も多いよう

あ、タバコも禁止なんですね

あ、タバコも禁止なんですね

蘭州ラーメンのお勧め店

普通に街を歩いていれば必ず見つかる蘭州ラーメンのお店。どこで食べてもたいていハズレはなく、在住者も自分好みの行きつけが自宅や勤務先の近所に必ずあったりします。なので、いろいろ食べ歩いてみるのが理想なのですが、「2泊3日の旅行でそんな時間はない」という方は多いはず。ということで、地元で特に評判のいい有名店を二つ選んでみました。
江蘇路エリアにある有名店

江蘇路エリアにある有名店

敦煌楼蘭州牛肉拉麺

本場の味を求めるなら、まずはこのお店に行ってみて。甘粛省政府も認める本場と同じ素材、調理法で作られる牛肉麺を食べることができます。こちらのお店の最大のポイントは、なんと8種類の麺から選べること! 毛細(極細)、細(細麺)、二細(やや細)、三細(少し細め)、韭叶(ニラの葉のような麺)、寛(幅広)、大寛(大幅広)、三棱(太め幅広)から選べます。これだけ種類があるお店は上海市内では多分ここだけ! 値段はどの麺を選んでも一律15元です。
今回は、ナビも食べたことがない毛細にチャレンジしてみました。確かにそうめんみたいな細さ。これを手打ちで伸ばして作るのはかなりの技術が必要だと思いました。スープは透明で、牛骨だしの旨みが凝縮されたような風味です。もちろん食事時は満席。ぎゅうぎゅうの相席で食べます。
細いストレート麺がスープのおいしさを引き立てます 細いストレート麺がスープのおいしさを引き立てます

細いストレート麺がスープのおいしさを引き立てます

南京東路の北側の路地・六合路にあります

南京東路の北側の路地・六合路にあります

阿里蘭牛肉麺

蘭州に行ったことがある人も「ここは本場の味」と認める有名店。こちらの麺の特徴は、味わい深い透明牛骨スープと、具に大根のスライスがのっていること。あとは、他店に比べて大容量な点。それと、レジでお会計を済ませたら自分で調理場カウンターに麺を受け取りに行くシステムなのですが、カウンターの人が辣醤をけっこうドバッと入れます。辛いのが苦手な方は早めに「不要辣的!(辛いの入れないで/ブーヤオラーダ)」と伝えましょう。
ランチで行くなら、牛肉麺に選べる小皿料理とチャーシューみたいな牛肉のスライスが付くセット(28元)がお得。今回お店を何軒かまわったナビ。本場のお店は、この牛肉の薄切りチャーシューがお皿で出て来るのだということを知りました。
麺とおかず2品のセットで28元。安い〜 麺とおかず2品のセットで28元。安い〜

麺とおかず2品のセットで28元。安い〜


クルトンみたいなのは角切りのナン

クルトンみたいなのは角切りのナン

番外:ここもお勧め

蘭州ラーメンの味にハマったら、行ってみたいのが西北料理店とウイグル(新疆)料理店。ナビのイチオシは、西北料理チェーン「西貝莜麺村」の「牛肉湯泡饃」です。蘭州ラーメンのスープに、春雨とナン(ウイグルのパン)の角切りを入れた料理。取り分けて食べる料理が多い「西貝莜麺村」ですが、これは一人ひとつずつオーダーしたいほどのおいしさ。ナビはたまに一人でも食べに行っています。
野菜と羊肉たっぷりの拌麺

野菜と羊肉たっぷりの拌麺

「スープ麺ではなく焼きそばの方が好み」という方はウイグル料理店へ。手打ち麺を細切れにした「丁丁炒麺」や、野菜と羊肉の炒めものを麺に和えた「拌麺」も一度食べればハマる味です。

いかがでしたか? 中国未経験の方にはまったく未知の麺料理かもしれない蘭州ラーメン。でも、実は上海には蘭州ラーメンだけでなく、河南ラーメン、淮南ラーメンなど、まだまだ私たち日本人が知らない中国各地の麺料理を出すお店があります。街角で気になるお店を見つけたら、ぜひ入っていろいろ食べ比べてみてください。
以上、上海ナビがお伝えしました。 

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2018-02-08

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