小籠包★食べ比べ!

上海点心の王様“ショウロンポー”を心ゆくまで味わい尽くす!有名点心店の小籠包を集めてみました!

こんにちは、上海ナビです。
突然ですが、三択クイズ!上海発祥の名物料理で、上海に来たら絶対にハズせない食べ物と言えば?
1. 小龍包   2. 小籠包   3. 昇龍拳

はい、正解は二番目の小籠包ですね。日本では 「ショウロンポー」 でお馴染みですが、中国語では 「シャオロンバオ」 と言います。竹冠のついた龍の字、“籠”とはセイロのことで、小さなセイロで蒸す包子(バオヅ 中華まんじゅう)が、つまりはショウロンポーのこと。

できたてアツアツの小籠包は、モチモチの皮と柔らかな肉餡のハーモニーが絶妙で、そしてなんといっても口いっぱいに広がるジューシーなスープ(肉汁)が堪らないんですよね。では前置きはこれくらいにして、みなさまを小籠包ワールドにご案内~!

南翔小籠包 ナンシアンマントウディエン

~上海に来たなら、やっぱりココはハズせない!!~
いわずとしれた小籠包の老舗 「南翔饅頭店」 は、日本を含む各国に支店を展開中。世界中から高い評価を受けるこちら本店は、観光客・地元客を問わず、行列が絶えない超人気店!作業場はガラス張りで、職人さんが丹精こめて小籠包を包む様子が見られるのが楽しいし、自分の口に入るものを目で確かめられるのは安心ですよね。
★鮮肉小籠  ※フロアにより値段が異なる
たっぷりの肉餡から溢れ出るスープは至極絶品。薄すぎず厚すぎずな皮はモチモチとしていて、この皮のファンも多いんですよ。15以上の細かい折ひだに閉じ込められたたっぷりのスープは熱いので気をつけて!
★蛋絲湯(錦糸卵のスープ) 
※フロアにより値段が異なる
ふわふわの錦糸卵と薄味のスープが、胃の中をスッキリさせてくれますよ。
小籠包だけでは物足りない!なんて場合には、各種点心をオーダーしてみてくださいね。
「美味しい」 と言わない人はいない!と言っても過言ではない絶品小籠包は、テイクアウトで気軽に食べる?それとも店内でゆったり堪能?各自のお財布事情とニーズに合わせて選べるフロア構成の南翔饅頭店。3階までありますが、上に行けば行くほどリッチになっていきますよ。

<1階(外)> 10:00~21:00/テイクアウト
テイクアウト専用ですが、開店から閉店まで絶えることのない行列は、もはや豫園名物? 休日は1時間待ちなんてザラなんです。ねらい目は開店直後!
★鮮肉小籠(豚肉の小籠包) 12元/16個

<2階(船舫亭)> 7:00~20:00/前払い制
先にレジで注文してお会計をします。地元の人を中心に“ザワザワ”としており、相席覚悟ですが、ローカルな雰囲気&リーズナブルさを味わいたい方にはおすすめ。
★鮮肉小籠(豚肉の小籠包) 12元/16個

<3階(長興楼)> 9:00~19:00/席でオーダー
いい感じに中国らしさと落ち着いた雰囲気を味わえるので、ナビが日本から来た友人を連れてよく利用するのがコチラ。相席は覚悟ですが、店員さんがテーブルまで注文を取りに来てくれるスタイルなので、ゆっくりと食事ができます。小籠包と各種点心のコースセットもあり(50元、70元)。客層はプチブル系中国人や日本人も多いですよ。
★特製鮮肉小籠(豚肉の小籠包) 22元/6個
★特製蟹肉小籠(蟹入り小籠包) 22元/6個
★特製蟹黄小籠(蟹ミソの小籠包) 40元/6個

<3階(鼎興楼)> 10:30~18:30/席でオーダー&日本語可
落ち着いた雰囲気で優雅にお食事を楽しみたいならコチラ。メニューは日本語併記&写真付きで注文もしやすく、日本語や英語のわかる店員さんがいるのも安心。松茸入りやフカヒレ入りの小籠包などバラエティに富んだメニューが揃っているんですよ。
★鮮肉小籠(豚肉の小籠包) 33元/6個
★蟹肉小籠(蟹入り小籠包)33元/6個
1階~3階までの小籠包の中身は同じなのに、どうしてこんなに値段が違うの?という疑問も、環境+サービス代だと思えば納得。大人気店なので、どこのフロアも混み合いますが、平日の3時頃なら並ばずに座って食べられる可能性が高いですよ。それまでの時間は、豫園観光や豫園商城でのショッピングを楽しんでお腹をすかせば、より美味しく食べられるはず!

鼎泰豊 ディンタイフォン

~南翔小籠包と並ぶ人気店は、店内がこぎれいなのも魅力!~
台湾からやってきた 「鼎泰豊」 は、日本にも5店舗の支店を持つので、ご存じの方も多いはず。上海には現在、新天地店と虹橋店と正大広場店(浦東)があります。小籠包以外のお料理のメニューも豊富ですが、なんといっても、落ち着いた店内の雰囲気と徹底的に行き届いたサービス!を期待できるところが、鼎泰豊を選びたくなる理由でもあるんです。こぎれいな環境でゆっくりと小籠包を味わいたいなら、迷わずコチラへ!
店内の壁には台湾・香港・日本のスターの似顔絵が描かれていて、視覚的にも楽しめるレストランなんですよ。
★蟹粉小籠 68元/10個
鼎泰豊の小籠包の一番の特徴は、その薄い皮!箸でつまみあげると中の肉餡とスープが透けてみえるほど。この薄い皮のおかげで、あっさり上品なお味の肉餡とスープをよりじっくりと味わうことができるんですね。しっとりとした薄皮に歯をあてると、ぷちっと破れ、そこから口の中いっぱいに広がるコクがありつつもサッパリとしたスープ。いくつ食べても食べ飽きません!

王家沙 ワンジャーシャー

~地元ピープルにこよなく愛される老舗の点心店の小籠包のお味は…~
南京西路に総本店をかまえる 「王家沙」 は、安くておいしい点心が食べられるお店として、上海人なら誰もが知っている老舗の点心店。1階では各種点心や惣菜がテイクアウトできるほか、前払い制で麺や小籠包が楽しめます。2、3階は一階よりもちょっとリッチな上海料理や点心を提供。ご紹介する1階の方の小籠包は、朝食メニューとして人気ですが、麺と一緒にオーダーする人も多いんですよ。

★蟹粉小籠 10元/4個
ちょい大きめの小籠包。蟹の味はほとんど感じませんが、たっぷりのスープと肉餡はしつこくなくアッサリ。朝食メニューとして人気なのも納得です。小籠包は、一口目はため息がでちゃうほどおいしいけど、続けて食べるとちょっと飽きてくる…こともあったりするのですが、コレなら最後まで胃がもたれることなく完食できそう!皮が厚めで、時間が経つと乾燥してモソモソ食感になってしまうおそれがあるので、ぜひ、出来たてのアツアツを食べることをオススメします!

佳家湯包 ジァージャータンバオ

~注文を受けてから、包んで蒸す。じっと待つ価値ありの小籠包~
“現点、現包、現蒸、現吃” の謳い文句が示すところは、注文を受けてから一つひとつ包んで、蒸して、食べる!どんなに混んでいる時間帯でもこのスタイルをくずさないため、最低でも10分は待たされます。それでも客足が絶えないのが、コチラの小籠包のおいしさを物語るなによりの証拠。ん?小籠包といいましたが、こちらは湯包という名前なんですよね。では、ここでちらっと湯包についてご説明しましょう。

<小籠包と湯包の違いは…?>
湯包(タンバオ)の “湯” はスープのことで、湯包とはつまり “スープ入りの包子(中華まん)” のことです。見た目も味も小籠包と大差ないのですが、決定的な違いはスープの量!スープの入っていない湯包なんてありえません!スープの美味しさの秘訣は、餡に加えられたゼリー状のスープの煮凝り!湯包にはコレが加えられているので、ジュワーッと溶け出すあのスープが必然的にたっぷり楽しめるのですね。

肉まんサイズの、ストローをさして中のスープを飲むタイプのものも湯包、または灌湯包(グァンタンバオ)と呼ばれています。このタイプのものだけを湯包と言うのだと思っていましたが、ナビの友人(中国人)は、「湯包といえば、小籠包と同じくらい小さいやつを思い浮かべるよ。ストローさして飲むアレは特別だよ」 と言っていました。
最近では、どこの小籠包にもたっぷりスープが入っているので、この2つの呼び名にあまり大きな違いはないのかも。
★鶏丁鮮肉湯包(鶏肉&豚肉の湯包) 9元/12個
蟹ミソ入りの小籠包はよくみかけますが、鶏肉とは珍しい!たっぷりの透明なスープは、鶏エキスのおかげ?コクがあるのにサッパリしてます。餡には角切りの鶏肉入りで、噛み応えがあり、くどくないお味。小籠包の豚肉のくさみが気になるという方は、トライしてみるべし!
酢を入れる小皿も一緒に蒸されて出てきます!…消毒のため?小皿も、小籠包と同様にアツアツなので、気をつけて!
☆姜絲(ジァンスー) 1元
生姜の千切りは別売りです。「有姜才好吃(生姜があってこそおいしいのよ)」 と相席になったおばちゃんが言っていました。胃をスッキリさせてくれたり、体を温めてくれる効果があるので、生姜は頼んでおいた方が吉。

喬家柵 チャオジャーシャン

~ローカル度の高い老舗点心店~
王家沙に比べると、知名度が少し下がりますが、それでも上海人にとってはとても馴染み深いリーズナブルな老舗の点心店。小籠包の他にも、麺やゴハンものなどがあります。日本語はもちろん英語も通じませんが、上海人の気取らない食事スタイルを体験したいならぜひ!そして、佳家湯包にひきつづき、上海人の心をトリコにしてやまない湯包をもういっちょご紹介しちゃいます!
★上海湯包 8元/4個
お、大きいっ!レンゲで持ち上げた写真を見れば、その大きさは一目瞭然ですね。た~っぷりのスープの色はコーヒー色で、ちょっと気後れしちゃうかもしれませんが、これが見た目とは裏腹に日本人好みの味に仕上がっていておいしいんです!その秘密は、醤油が加えられていることと、生姜がきいていること。皮は厚めでモチモチ。ちょっと油っぽい点をのぞけば、見た目のインパクトとコストパフォーマンスはバッチリ!

上記のお店以外にも、小籠包が食べられるレストランはたくさんあるんですよ。ナビでご紹介済みのお店の小籠包を今一度おさらい!


常熟路98号(近 長楽路)
TEL(021)5396 0368
10:00~翌5:00am(月~金)、8:00~翌5:00am(土、日、祝)

★蟹粉小籠包 18元/4個
日本人に大人気の蟹ミソ入り小籠包。そういえば上海は上海蟹で有名なだけに、蟹ミソ入りの小籠包が多いんですよね。豚肉のみの小籠包とはまた違った味わいが楽しめますよ。

南京東路636号(近 浙江中路)
TEL(021)6322 4926
6:30~22:00(1階)  11:00~14:00、17:00~21:00(2階)

★蟹粉小籠 15元/8個
どのテーブルを見渡しても、ほとんどの人がオーダーしている一品。コレがごく標準レベルの小籠包という感じです。各店の小籠包食べ比べにチャレンジしたい方は、これを基準にしてみたらわかりやすいかも?

華山路325号(近 常熟路)
TEL(021)6279 4777
11:00~22:00

★蟹粉小籠 48元/6個
新鮮な海鮮料理が自慢のレストランなだけあって、お値段は少しお高めですが、味は一級品!モチモチの皮としつこすぎない蟹ミソの味がほどよく調和しています。

『HOW TO EAT 小籠包?』

今さらな感じも否めませんが、小籠包初心者の方のために、正しい(?)小籠包の食べ方を伝授しちゃいます。 小籠包はアツアツなうちに食べるのがポイント!時間が経つと皮がかたくなってしまいますからね。なので、小籠包がテーブルに運ばれてくるまでの時間も無駄にはできませんよ!

Ⅰ 準備編
1. 必要なものチェック! 「レンゲ、酢、生姜」 は三種の神器!あ、お箸もお忘れなく!
2. 生姜の小皿にタレを作っておく。 “醋” が香酢(黒酢)で、“醤” と書かれているのが醤油です。中国では香酢だけをつける人が多いですが、醤油を足したい方はお好みで。お店によっては醤油を用意していない場合もあります。
3. ワクワクして小籠包を待つ。
4. 右手に箸!左手にレンゲ用意!

Ⅱ おまちかね!小籠包をいただきます編
5. 皮が破れてスープが飛び出さないように、箸でそっと優しく小籠包をつまみあげて、もう片方に用意したレンゲに乗せる。
6. 一個目はタレをつけないでいただいてみましょう。が、ちょっと待って!ガブっといくとヤケドしちゃいます!
7. 皮の一部分をちょっぴりかじって穴をあけて、レンゲにスープだけを出して、味わってみる。←小籠包に直接口をつけてズズーっとスープを吸うやり方もアリ。
8. あとはパクッと!幸せなヒトトキを楽しみましょう。

Ⅲ タレをつけていただきます編
9. 小籠包を直接タレ(酢)にちょんちょんと付けて食べてもいいけど、生姜をハケ代わりに使えば、レンゲから下ろさなくてよいので便利。生姜を一緒に食べてもOK!
10. タレと生姜でアクセントをつけて、小籠包を心ゆくまで味わう。

小籠包は上海発祥なだけあってか、上海人にとってはとても身近な存在。小腹が空いた時に、朝食に、小籠包をハフハフとおいしそうにほお張る上海っ子の姿をよくみかけます。みなさんも、ぜひ本場の小籠包を味わってみてくださいね!

ちなみに、オーダーはせいろ単位です。地元人を真似して、「1籠小籠(イーロンシャオロン)!」 と、“包” を省略してオーダーすればツウっぽくて更にかっこよい?!
小籠包の他にも、上海名物料理のひとつに「紅焼肉(ホンシャオロウ)」があります。そちらもぜひご賞味くださいませ!以上、上海ナビがお伝えしました。 

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-12-28

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