支付宝(アリペイ)の使い方☆徹底解説

早くて便利な「支付宝」でスマホ決済にチャレンジ! 旅行者の皆さんに贈るスマホでの支払い方講座。

こんにちは、上海ナビです。
中国のスマホ決済元年は2013年頃と言われていますが、私たち一般日本人にとって中国の支払い事情はまだまだ未知の世界。旅行者の皆さんからも、「現金に対応していない店があって困った」「現地の人はスマホ決済でかなり割引になっているらしい。旅行者は損してる?」などの声を聞くことが増えてきました。ということで今回は、上海で主流になっているスマホ決済ツールの一つ「支付宝(アリペイ)」の使い方をゼロから解説したいと思います!
※2017年12月現在の使い方をご紹介しています。
「支付宝」とシェアを二分する「微信銭包(ウィーチャット・ペイ)」については以下の記事をご覧ください。

上海のキャッシュレス化事情Q&A

まずは旅行者の皆さんの疑問から。ここ数ヶ月の間にナビが日本人旅行者の皆さんに聞かれた疑問をまとめてみました。
上海銀行でもカード作れます

上海銀行でもカード作れます

Q:スマホ決済には中国の銀行のカードが必要ですが、日本人はカードを作れないと聞きました。
A:「どうしてもカードを作りたい!」という出張者と各銀行をまわったことがあるナビ。結果、「光大銀行」「上海銀行」「浦東発展銀行」にて、カードを作ることができました。必要なものは以下5つです。

1、 パスポート
2、 滞在しているホテルの住所
3、 簡単な中国語力(言葉ができる人に同行してもらいましょう)
4、 10元ほどの手数料と最初に振り込む人民元の現金(銀行によって手数料が異なります)
5、 中国の携帯番号(SIMカード購入時に入手したもの)

ほか、念のため運転免許証などもう一つ身分証を持っていると確実です。詳しいカードの作り方については、上にリンクした「微信(ウィーチャット・ペイ)」の記事もご覧ください。以下のツアーでガイドさんに銀行に連れて行ってもらうのもお勧め!
※以上、2017年12月現在、現地で試した結果をご紹介しています。身分証数、口座数によって使用限度金額が変わることがあります。
お店側も消費者も、両方使いです

お店側も消費者も、両方使いです

Q:「微信」と「支付宝」の違いは? どちらが便利? 上海人はどちらを多く使っている?
A:まず知っておきたいのは、現地上海人は両方を使い分けているということ。どちらかだけ使っている人はほとんどいないので、より現地の事情を知りたい方は両方使うことをお勧めします。ナビの感覚では「支付宝」のほうが使える店舗が多いように感じます。一方、「微信」はアプリ内に金額をチャージして使うので、無駄遣いし過ぎないという生活者的利点があります。「支付宝」は銀行のカードがそのまま支払いアプリになっているため、航空券などやや高額な支払い時にチャージ不要でさっと支払えるという利点が。

「支付宝」のメリット
使える店舗数が多い、金額をチャージする必要がない、「淘宝」「天猫」「餓了嗎」などアリババ系の生活やビジネスに使えるアプリと繋がっている、光熱費やビザなど公共料金の支払いに強い
「微信」のメリット
一部の画面が日本語表示に設定できる、テンセント系の人気サイト「大衆点評」「京東」などと繋がっている、お店や店舗のSNSでポイントが貯められる、旅行中SNSとして利用できる
スマホ決済で使えるシェアバイク。在住外国人も普通に使っています

スマホ決済で使えるシェアバイク。在住外国人も普通に使っています

Q:いい面だけでなく、デメリットとリスクを教えてください。
A:スマホ決済歴半年のナビですが、今のところリスクは感じたことがありません。万が一スマホを盗まれてもパスワードや指紋認証が必要ですし、銀行のカードを止めれば大丈夫。「消費行動などの個人情報が漏れる」という意見も聞きますが、旅行中に行ったレストランや買ったお土産の傾向、金額が知られてもナビは特に困らないかな〜。というわけで、強いて言えばデメリットとなるのは、「便利な機能やお得なクーポンを利用するには中国語力が必要なこと」でしょうか。

旅行者のための「支付宝」利用法

それでは早速、日本人旅行者のための中国でのスマホ決済の始め方をご紹介していきましょう。
空港でもSIMカード、売っています

空港でもSIMカード、売っています

1、スマホに中国のSIMカードを入れ、中国の銀行でカード(銀聯カード)を作る
「支付宝」を使うには中国で使える携帯番号が必要になります。SIMフリーのスマホに中国のSIMカードを入れて使うのが一般的。中国のSIMカードはAmazonなどのネットショップでも購入できます。口コミなどを吟味しつつ出発前に買っておくと便利。準備ができたら先ほど挙げた銀行へ、必要なものを準備してカードを作りに行きます。

※日本国内の銀行で作った銀聯カードは使えないことがありますのでご注意ください(日本での作成時、中国国内のスマホ決済に使えるかどうかを係員に必ず確認してください)。中国で使うための銀聯カードは中国国内で作ったほうが確実。2017年末現在、「日本で作った銀聯カードが上海で使えなかった。ATMもダメだった」という旅行者の方からの報告が何件か来ています。
「支付宝」のアプリをダウンロードしよう。順を追って入力画面が出てきます

「支付宝」のアプリをダウンロードしよう。順を追って入力画面が出てきます

2、「支付宝」のアプリに銀行のカード情報を入力する
まずは「支付宝」のアプリをスマホにダウンロードします。アプリを開いたら、銀行のカード作成時の名前(アルファベットです。大文字小文字、スペースなど作成時のものを忠実に入力します)、パスポート番号、中国の携帯番号、カード番号(銀行のカードの表面に印字されている番号)、カード作成時に入力したパスワードを画面にしたがって登録したら完了!
「微信」では、登録後に銀行のカードから「微信」内に使う金額をチャージして使いますが、「支付宝」は銀行のカードに直結しているので登録方法も簡単です♪

ショッピング、お金のやりとりを実践!

それでは街へ出て、実際にスマホでお買い物してみましょう。飲食店、小売店などでの支払い方法には、以下の種類があります。普通にお買い物をするだけなら、使うのはトップページの上のボタンの左から二つのみ。簡単ですね。支払い方法は、お店によって以下の2通りがあります。
トップ画面のこのボタンを開き、出てきたQRコードをレジでスキャンしてもらいます

トップ画面のこのボタンを開き、出てきたQRコードをレジでスキャンしてもらいます

1、 「Pay」のボタンを押して自分のQRコードを見せる
レジ周りにQRコードを貼っていないお店(大型店、レストランチェーン、スーパー、コンビニなど規模が大きい店)では、「Pay」のボタンを押すと出てくる自分のQRコードを店舗側の読み取り機でスキャンしてもらいます。
このボタンを開き、出てきたスキャン画面でお店のQRコードをスキャン。金額を打ち込んで支払いボタンを押します

このボタンを開き、出てきたスキャン画面でお店のQRコードをスキャン。金額を打ち込んで支払いボタンを押します

2、 「Scan」のボタンでお店のQRコードをスキャンする方法
個人経営のお店、八百屋さん、屋台など、小規模なお店ではこの方法。店頭のQRコードを自分のスマホにスキャンし、表示されたページから購入金額を入力し、銀行のカードのパスワードを入力すると店舗側に支払われる仕組み。

このボタンを押し、出てきたQRコードを相手にスキャンしてもらいます

このボタンを押し、出てきたQRコードを相手にスキャンしてもらいます

応用1:自分がお金を受け取る
割り勘時に自分が代表して払ったとき、お会計時のミスでお店側に多く支払ってしまい、差額を返してもらいたいときなどは「Collect」のボタンを押します。出てきたQRコードを相手に読み取ってもらい、支払い額を相手に入力させて支払いボタンを押すと、こちらのスマホに入金されます。
○の部分を押すとさまざまな機能が出てきます

○の部分を押すとさまざまな機能が出てきます

応用2:「支付宝」内の便利アプリを使ってみる
ナビがよく使っている代表的なツールは以下。ただし、地名を入力するなどの中国語力が必要なのでちょっとハードルが高いかも。
移動時の必需品!

移動時の必需品!

滴滴出行
タクシーの配車システムです。GPSでどこにいるか確認してタクシーが来てくれるのでとても便利! 行き先を入力して呼び出せばすぐ来てくれます。このシステム、利用後に運転手を星数で評価できるので、運転が荒かったり態度が悪かったら即低評価をつけることができます。なので、運転手の皆さんも普段より気を使ってくれるような……。また、運転手のスマホに直でつながるので、忘れ物をしたときもタクシー会社を通す手間が省けるというメリットがあります。
ofo(シェアバイク)
「支付宝」と提携しているのは、上海のシェアバイク業界の二大巨頭の一つ「ofo」。デポジットを払い、車体に付いているQRコードをスキャンすると開錠されます。詳しくは下にリンクした記事を。「Mobike」を紹介していますが使い方はほぼ同じです。
この機能で、

この機能で、

この黄色いシェアバイクを利用できます

この黄色いシェアバイクを利用できます

上海でお得に映画を観よう!

上海でお得に映画を観よう!

Movies(淘票票)
2017年末現在、日本映画の公開が増えている上海。上海では日本語音声、中国語字幕で上映されるので、日本と同じように鑑賞することができます。このアプリで前売りチケットを買うと、映画館で当日買うより3〜4割安いことも(早めの前売りは約半額、キャンペーン時には無料になることも)! 映画館には「淘票票」専用の発券機が設置されているので、窓口に並ぶ必要もありません(予約番号を入力するだけ)。というわけで最近ナビは、日本にいたときよりたくさん映画館に足を運んでいます♪
旅行者でも、地元の人と同じようにお得に食べたい!

旅行者でも、地元の人と同じようにお得に食べたい!

応用3:「Pocket」からクーポンをゲット!
トップページ上の右端「Pocket」内の「恵支付」をクリックすると、今使えるクーポンがリストで出てきます。「お昼に何食べようかな〜」と思っていたナビが見つけたのは「丸亀製麺」のクーポン。ボタン一つで4元引きのクーポンが「券」のフォルダ内に入り、利用可能期間、条件(このクーポンは50元以上の利用が条件でした)、現在地からいちばん近い「丸亀製麺」までの距離も表示されました! ほか、いつも行くお店で買い物すると自動的にクーポンが入っていたり♪ 自分でポイントを貯めたり、ポイントカードや紙のクーポンでお財布がいっぱいになったりすることもないのです!
フードデリバリー、バイク便呼び出し、Airbnbなども入ってます

フードデリバリー、バイク便呼び出し、Airbnbなども入ってます

そのほかにも便利な機能がいっぱい。いろいろボタンを押して開けてみてください。

いかがでしたか? 一度使うと便利さに手放せなくなる「支付宝」。2017年まではナビも現金をメインに生活費の出納を管理していたのですが、2018年からはスマホ決済メインで生活のやりくりを始めようと思っています。新しい機能やサービスが登場したら、その都度『上海ナビ』内でご紹介していきますね。
以上、上海ナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2018-01-11

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