上海で世界の最先端を見学しよう! 旅行者でも行けるお勧め大型見本市ガイド。
こんにちは、上海ナビです。
上海で暮らすようになって、日本にいたときよりも身近になったものといえば展示会、見本市です。巨大なコンベンションセンターが市内にいくつもあって、日本では少ない「BtoC」のイベントが多いというのが最大の理由。日本では、その分野専門のビジネスマンしか入れないような展示会に、子供連れや友達同士で行くことも可能なんです。ということで今回は、上海での展示会の楽しみ方をご紹介したいと思います!
展示会に行こう!
上海市内では、毎日のように何かしら展示会が開催されています。「BtoC」系(一般見学が可能な展示会)イベントのナビの情報源は、「上海本地宝」の公式微信と「淘票票」「票牛」などのチケット予約アプリです。行きたいイベントを選んだら支払いはスマホ決済で。当日、会場入り口で予約画面を見せるシステムです。入場料はイベントによって変わりますが、10〜50元前後です。
「スマホ決済は無理」「アプリのなかの中国語が読めない」という方は、会場で当日券の購入を。展示会情報は、主要なものは『上海ナビ』のトップページで以下のように告知しています。
※以下、過去の掲載情報の一例です。
「上海展覧中心」の外観です
上海市内の主な展示会場は以下。各施設の公式サイトでも、英語で展示会のスケジュールを公開しています。
注目のイベントは大混雑します
<楽しむコツ>上海の展示会場はどこも巨大(東京ビッグサイトの何個分、というような規模が普通です)。履きなれた靴、荷物少なめでお出かけを。「人混み頭痛」になることが多いナビは頭痛薬も持っていきます。
入り口では荷物検査があります。ライターなどの危険物、飲み物などは持って入れないことがあります(会場内にフードコートやドリンクスタンドが設置されています)。最近は入場ゲートに顔認証システムを採用しているところも。パスポートは必ず持参しましょう。
各国のビジネスマンが交流しています
「本気で商談したい」「中国市場を把握したい」という方は微信を使いこなせるようにしておきましょう(名刺交換よりも微信の相互フォローのほうが先方に近づけます)。ブースによっては淘宝や支付宝のQRコードを出していることがあるのでこれらも必要です。試供品などの購入が必要な場合はたいてい現金不可、スマホ決済のみです。以上はビジネス系メディアでは当たり前に言われていることかもですね。なので旅行サイトの『上海ナビ』では以下、「展示会を楽しみたい旅行者」向けにいろいろな展示会をご紹介したいと思います♪
旅行者も楽しめる、お勧め展示会
2019年現在、毎年定期的に開催されているイベントのなかから旅行者でも参加できるお勧めの見本市をピックアップしてみました。
各国のギャラリーが参加
アート一般見学OKで旅行者も楽しめる展示会の代表格といえばアート。代表的なものは毎年春に「西岸芸術中心」で開催されている「アート・ウエストバンド」やホテルを会場にする「AArt」などがあります。世界各国のギャラリーが集結するんですよ。ほか、デザイン博、ファッションウィークなども同じように楽しめます。
2019年で第23回目という歴史あるイベント
「難解な現代アートはわからない」「欧米の最先端よりも中国らしいものを見たい」という方には、毎年秋に開催されている「アートフェア(上海芸術博覧会)」がお勧め。中国では学院派と呼ばれる、やや写実的な油絵や中国画、書画などが展示されます。若者よりも地元中高年や親子連れが多い、ゆるい雰囲気も魅力。
ペットを連れて行ける見本市
ペット毎年夏休み期間に開催されている「アジアペットフェア」は、その名のとおりアジア最大規模のペット展。子供連れもペット連れも入場できます。といっても、生きた個体はあまり展示されていません。2019年現在の入場者の主な目的は、カナダやニュージーランドの企業が扱っている高価なグレインフリーのペットフードを展示会価格で入手すること。みんなスーツケース持参で爆買いしています……。試供品配布のブースには大行列が。
ペット向けの月餅、保護犬猫の寄付金付きフード、ペット向け配車アプリ(通院、予防接種時など便利かも!)など、新しいサービスもいっぱい。会場内にはペット用の給水所や医務室、トイレもあるんですよ。
同伴の犬のためのトイレと水飲み場が設置されています
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犬用月餅
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各国のギャラリーが写真作品を出展
写真毎年秋に開催される「フォトフェア(影像上海芸術博覧会)」は、前売りのいちばん安いチケットで125元(2019年の時点)という懐に厳しい展示会。なのにこの来場者の多さ! 上海は写真好きが多いということを証明できる気がします。ナビも一応、一人でコツコツ『上海ナビ』の写真を撮影しているので勉強も兼ねて参加。カメラや写真好きなら絶対楽しめる展示会です。
フランスが主催する巨大フード展「シアル・チャイナ」
フード毎年初夏に開催される「シアル・チャイナ」など、フード系は複数の展示会が開催されています。いろいろと試食ができるので一般入場者にも大人気。日本からは地方自治体の方がよくブースを出しています。ヨーロッパや南米から参加している企業も多数(特に南米の売り込み熱がすごい気がします)。スーパーフードや宇宙食など、未知の食材もいっぱい。商談ブースはどこも満席という熱気でした。
試飲、購入もできます
コーヒー2019年現在、ニュースサイトなどでよく開催情報を見かけるのがコーヒーの展示会。カフェブームの上海ならではかもしれません。正直、最近の各展示会ではほかのアジアの国や欧米企業に比べてあまり存在感がない日本(現地で観察すると、そうなんです……)。でも、コーヒーに関しては別! どのイベントにも日本のカフェや一流焙煎師、バリスタなどが招かれていて、参加者の注目を集めています。
本の虫たちが集結します
本おしゃれ書店ブームが続く上海では、毎年夏のブックフェアに何万人もの人が詰めかけます。見本市というよりも本に関する一大イベントという感じで、市内の各書店でも座談会やサイン会などを開催。一線で活躍する日本人小説家も上海にやってきます。ここ数年内でいうと、角田光代、平野啓一郎、森見登美彦、又吉直樹、林真理子、吉田修一などが参加していました。本好きのナビは毎年細かくチェックしています。
熱気ではいちばんかも
デジタルコンテンツBtoC系展示会の代表格といえば、アニメ、ゲームなどのコンテンツ系展示会。このジャンルの二大イベントは、毎年夏に開催される「China Joy」と「CCG EXPO」。ソニーや角川などの日系企業も参加し、会場にはコスプレイヤーたちが詰め掛けて大変な賑わいになります。「興味本位でちょこっと様子を見に行く」という程度の熱量では入れない行列と熱気。視察目的の方より、本気で現地のアニメファン、ゲームファンと交流したい方にお勧め。それと、日本に比べて参加者の平均年齢がとても若いので、30代以上はやや浮きます……(ナビ個人の感覚です)。
機械・製造系
まったくの専門外でも見学できてしまうのが上海のいいところ。普段は見られない最先端の技術と商品を見に行ってみましょう。今回ナビが潜入したのはプリンターに特化した展示会。ヨーロッパやインドなど、世界各国の企業が参加していて、会場には各国語が飛び交っていました。ほか、紡績、塗料、工具、製紙、水処理、LED、幼児教育、固体廃棄物、清掃用品、釣り具など、細分化されたさまざまな展示会が開催されています。自分の職業に関わるもの、興味のある業界の展示会に参加すると、仕事のアイデアが湧いてくるかも。
巨大イベントにチャレンジ
ここまで、旅行や出張の空き時間でも参加できる展示会をご紹介してきましたが、気合を入れないとなかなか入れない巨大イベントもあったりします。旅行者で行けたらすごいかも。上級者向けのお勧めは以下です。
各国の大手メーカーが参加
モーターショー2年に一度開催されるアジア最大規模の自動車の見本市です。中国の自動車市場は常に注目されているので、回数を追うごとに規模が大きくなっている気が……(日本では本題よりもコンパニオンの衣装がニュースになっていたりしますが)。ものすごい混雑と超広大な会場に圧倒されるはず。参加する場合は疲労対策を万全に。入場チケットは売り切れることがあり、会場周辺にはダフ屋が出ますが、彼らからは買わないようにしましょう。
外から会場を眺めました……
世界人工知能大会2019年夏に開催されたAI技術の展示会。イーロン・マスク、ジャック・マー、ラジ・レディなど、世界の頭脳の頂点みたいな方々と、アマゾン、グーグルなどの上層部がフォーラムに登壇し、会場周辺がすごいことに。実はナビ、チケットを買っていたのですが油断して昼過ぎに出かけ、ずーっと並んでも入り口に到達せず、警備員に「あと3時間かかります。でも、3時間後の17時には閉幕します」と絶望的なことを言われ、入場を諦めました……。IT企業の経営者とかなら優先入場できるのかな……。
会場の「国家会展中心」
進博会正式名称は「中国国際進口(輸入品)博覧会」。2018年11月に第1回が開催され、130カ国から3000社が参加し、1日あたり60万人が訪れ、開催された5日間で500億元(約6000億円)が動いたそう。習近平と各国の首脳が上海入りしたため、交通規制も敷かれました。得体の知れない巨大イベントだと警戒し、会場周辺には近づかなかった昨年のナビ。今年(2019年)も11月に開催されるのですが、チャレンジしようか迷い中です。
いかがでしたか? 展示会は、「ほかの旅行者があまり行かないところに行ってみたい」という方にもお勧め。中国の巨大市場をターゲットに定めた世界各国の勢いのある企業が集結するので、世界における日本企業、日本の技術や文化の存在感や立ち位置を客観的に見る機会にもなりますよ。
以上、上海ナビがお伝えしました。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2019-10-24