鉄道、カメラ、工芸品から恐竜、ミイラまで! 上海に点在するユニークな博物館を一挙にご紹介!
こんにちは、上海ナビです。
上海の街は知る人ぞ知る博物館の宝庫。街角には、歴史系、文化系、産業系などさまざまな博物館が隠れています。日本語や英語での説明書きがあるところも多く、模型や蝋人形を使った大掛かりなものも多数。なかなかに楽しめるんですよ。その街の文化や歴史、産業を知っておくと、より深みのある旅ができますよね。自分の趣味の世界を扱う博物館だけをめぐるのも楽しいかも。それでは早速、上海の博物館の数々をご紹介していきたいと思います!
ぜひ行くべき王道博物館
初上海なら絶対行きたい博物館はここ! 上海を代表する博物館、上海の歴史や文化をビジュアルで知ることができる王道博物館を集めてみました。最低1ヵ所は絶対見に行ってくださいね。
人民広場でいちばん目立つ建物です
上海博物館上海を代表する大型博物館。人民広場にある巨大な円形の建物が目印です。館内には、仏像、書画、青銅器、陶磁器、少数民族の工芸品などの貴重な文物がぎっしり。ゆっくり見ているとあっという間に数時間がたってしまいます。この見応えで入場無料なんて、行かない手はありません。じっくり見たいという方は日本語の音声ガイドを借りてみましょう(有料)。休日は混雑するので、行くなら平日の午前中が狙い目です。
歴史的建造物としても有名
上海工芸美術博物館刺繍、ヒスイの彫刻、切り絵、飾りランタンなど、中国の民間に伝わる伝統工芸品の博物館。こちらの魅力は何といっても職人さんと実際に触れ合えること。博物館自体が工房なんですよ。その場で作ったものをお土産として購入することも可能だし、「干支がウサギなのでウサギの形を作って」などのリクエストも可能。宮殿のような白亜の建物も文化財になっているので、建築物鑑賞もできます。
戦前のアヘン窟の様子も蝋人形で再建
上海城市歴史発展陳列館テレビ塔「東方明珠」の一階に位置する上海の近代史をテーマにした博物館。蝋人形や実物大の店舗、車、ジオラマなど、精巧な造りの展示物がとにかく見応えあり。租界時代の上海、魔都と呼ばれた戦前の上海の様子をひととおり知ることができます。入場料は展望台のチケットとセットになっていることが多いのですが、展望台ははずしてもこの博物館だけは見ておいてほしいな、とナビは思います。
好きな人はたまらない! 趣味系博物館
日本人にも中国人にも、何か一つに熱中する人はいるんです。コレクター系、マニア系、職業系の博物館もたくさんあるんですよ。志を同じくする人たちに国籍は関係ありません。
庭に本物の機関車とプラットホームが
上海鉄路博物館虹口エリアに位置する鉄道ファン必見の博物館。上海の鉄道史と最新の高速鉄道や駅舎の紹介をメインに、中国の鉄道文化を展示しています。建物はなんと元駅舎。外側には当時のプラットホームがあり、中国製蒸気機関車が停車しています。子どもには高速鉄道の運転シュミレーションコーナーが人気のよう。専門的で難しい内容の博物館が多い上海ですが、ここなら親子で楽しめそうです。
レトロなカメラがずらり
上海老相機製造博物館中古カメラ、アンティークカメラファンなら、上海のカメラブランド「海鴎」を知っているのでは? この博物館は、海鴎の工場も兼ねたアンティークカメラの博物館です。海鴎だけでなく、杭州の西湖カメラ、山東の沈陽カメラなど、中国各地にカメラメーカーがあったこともナビはこの博物館で知りました。ドイツのライカ、日本のマミヤなどの中古カメラも展示。館内の工場では今も二眼レフカメラを製造しています。雑技会場「白玉蘭劇場」の一階に位置。時間が空いたらぜひ。
中国の古代楽器のレプリカも
東方楽器博物館上海の名門音大「上海音楽学院」管轄の楽器博物館。二胡、チャルメラ、銅鑼など、お馴染みの中国楽器はもちろん、日本、韓国、インド、南米、東南アジア諸国のめずらしい楽器も展示しています。青銅製の古代楽器や奈良の正倉院に収蔵されている琵琶のレプリカも。旧フランス租界エリアの人気ストリート・衡山路から一歩入った路地の奥深くという立地もユニーク。ぜひ迷いつつ探してみてください。ただし事前に休館日のチェックを(週二日のみ開館)。
清代の郵便局を再現したコーナー
上海郵政博物館中国といえば凝ったデザインの切手の宝庫。そんな、さまざまな年代の切手がずらりと揃う郵便博物館です。ほかにも、清代の郵便局を再現したコーナー、郵便物を運んだ馬車や列車などを展示。大きな吹き抜けのある租界時代の建造物を生かした大掛かりな展示が魅力です。館内の郵便局では普通に郵便業務を行っているので、ここから日本にポストカードを送ってみるのもいいかもしれません。
マッチ箱型の建物が目印
商標火花収蔵館開発が進む長風公園エリアのランドマーク的博物館。巨大なマッチ箱型の外観を見てわかるとおり、マッチ箱ラベルの博物館です。個人のコレクターが集めたものだそうですが、マッチ箱ラベルの多様さ、奥深さ、デザイン性の高さには驚くはず。特に3階の壁一面にラベルが飾られた展示室は圧巻。日本のマッチ箱も膨大に揃っています。ほか、レトロなパッケージデザインや商標デザインが展示されています。
大学内博物館ながら見応え十分
上海中医薬博物館一度ハマるとその深さ、おもしろさに目からうろこの中医学(漢方)の世界。日本人で留学する人も多いという、上海中医薬大学のキャンパス内に位置する博物館が一般開放されています。中国の医学の歴史紹介やさまざまな生薬、植物の展示、古代のツボ図解表、など、どれも勉強になるものばかり。日本語の音声ガイドの貸し出しもあるそうです。ミュージアムショップには健康グッズも売られていましたよ。
コワいもの見たさでトライしたい博物館
特殊な営業形態、ミイラやホルマリン漬けがある、微妙加減をあえて見たいなど、ひとクセある博物館を最後に集めてみました。興味のある方だけどうぞ。
キノコの森へといざなうエントランス
中国菌菇博物館食品会社が運営するキノコの博物館。種類、栄養などはもちろん、キノコを描いた山水画、キノコの絵の焼き物、誰かのキノコ採り許可証まで展示されています。館内をよく見ると、階段の手すりやゴミ箱もキノコの形でした。かなり郊外にあるため普段は誰も見に行っていないようで、ナビが訪れた日は館長さんが直々に出てきて案内してくれました。照明やエアコン、人件費など、3人入場しないとコスト的に維持できないとのこと。なので、3人以上で行かないと開けてくれません。
標本室のような薄暗い館内
上海自然博物館恐竜の骨や動物の剥製などを展示する自然博物館。上海では老舗の博物館で、建物も租界時代の古いものを使っています。そのためか、館内が薄暗く通路が狭く、次の角を曲がったときに何が展示してあるかと思うだけで異常なスリルが。しかも、一階の入り口右手には和尚さんのミイラが2体展示されています。動物や魚類のホルマリン漬けコーナーも量が膨大。自然科学を扱う博物館ですが、子どもは連れて行かない方がいいかも?
似ているけど……
上海動漫博物館展示物であるジブリやディズニー、ピクサー系のキャラクターのニセモノ感が何とも言えないアニメミュージアム。でも、もしナビがアニメ制作会社側だったらこの博物館を相手取ってまで抗議する気にはなれないかも。そんなゆるさを見に行ってみてください。ただ、中国産アニメや中国画と漫画の歴史を紹介するコーナーは日本人的におもしろいかもしれません。漫画閲覧コーナー、フィギュア制作コーナーなど体験できるコーナーもあります。
まだあるオススメ博物館
今回全部はご紹介できませんでしたが、まだまだこんな博物館があります。話のタネにぜひ訪れてみて。
☆児童博物館(子ども博物館)
天文、海、地球など、科学を子どもに楽しく理解してもらうための博物館です。
住/上海市宋園路61号 電/021-6278-3130
☆上海消防博物館
消防服やホースなどの歴代消防用品2万点を展示。4Dバーチャル映像館も。
住/上海市中山西路229号 電/021-2895-5295
☆上海昆虫博物館
昆虫の種類や中国における昆虫文化を紹介。週末は親子連れでいっぱいです。
住/上海市楓林路300号 電/021-5492-4192
☆汽車博物館(自動車博物館)
上海国際サーキットに近い車の博物館。ここ100年の間に製造された国内外の名車を展示。
住/上海市嘉定区安亭博園路7565号 電/021-6955-0055
☆眼鏡博物館
メガネに関するあらゆるものを展示しています。メガネをかけている人はぜひ。
住/上海市宝昌路533号 電/021-5169-6918
☆魚文化博物館
巨大なクジラの剥製と骨格標本が迫力満点の魚博物館。「クジラは魚?」と突っ込まないように!
住/上海市軍工路318号 電/021-6571-0081
☆中国武術博物館
格闘技好きならこちらへ。体育大学内に位置する、戦える博物館です。
住/上海市長海路399号上海体育学院内 電/021-5125-3386
☆公安博物館
法医学、監獄、殺人事件の詳細など、思わずゾッとする展示物もある警察の博物館。
住/上海市瑞金南路518号 電/021-6472-0256
☆殯葬博物館
中国のお葬式の歴史を展示する博物館。もちろん、葬儀場の中にあります。誰でも入場OK。
住/上海市漕渓路210号
☆中華性文化博物館
世界遺産の水郷・同里内に位置する中国有数の性博物館。日本で言う「秘宝館」です。
住/江蘇省同里鎮九里湖路8号
いかがでしたか? ずらりと紹介してきましたが、小さな私設博物館や企業系、大学系などを考えると、まだまだ全然紹介しきれていない感があります。ほかにも、陳列館、収蔵館、記念館と称した博物館もあり、検索するとすごい量が出てきます。とにかく、上海にはさまざまな博物館があるということがお分かりいただけたのではないでしょうか。心に引っかかった場所があれば、次回の旅行時はぜひ出かけてみてくださいね。
以上、上海ナビがお伝えしました。
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記事登録日:2013-03-07